断捨離の効果5選!メンタル安定や開運につながる手放し方のコツも解説

年末年始や新年度を迎える時期は、断捨離意欲が高まる人も多いですよね。 でもなかなか片付けるのは大変ですし、「面倒だな」「あとでいいかな」「どこからやろうかな」と思って、いつの間にか時が過ぎている人もいるのではないでしょうか。 今回は、物を手放すことの効果を臨床心理士が解説します。効果を知って、断捨離意欲を高めて行動していきましょう!

監修者
いけや さき
臨床心理士
心理学系大学院修士課程修了後、精神科病院や心療内科クリニック、療育施設などに従事。 「よりカウンセリングとセルフケアを身近に」という思いから、2020年にフリーの臨床心理士としてオンラインプラットフォームや個人サイトを通してオンラインカウンセリングを開始。主に20~40代女性のカウンセリングを担当。現在は女性が生きやすい世の中を目指し、ライターとしても情報提供を行っている。

資格
臨床心理士、公認心理師、マインドフルネススペシャリスト

断捨離で得られると噂のすごい効果5選

「捨てるのがもったいない」
「どこから片付ければいいかわからない」

物を手放すことを迷っている方は、「断捨離=いらないものを捨てる」と思っていませんか?

断捨離とは、物を捨てることではなく、心身の余裕を手に入れるための手放す行為です。

なぜ断捨離すると心身の余裕を得られるのか、5つの効果を具体的に解説します。

断捨離の効果①ストレスが軽減する

物を手放し、必要なものだけにすることでストレス軽減の効果が期待できます。

そもそも断捨離していない状態だと、物が最低限の人よりもストレスがかかりやすいのです。たとえば、次のような心理状態になりやすいと考えられます。

・意識しなくても物が視界に入ってくる
・洋服や食器など、使うものを選ぶ時間が必要になる
・「片付けなきゃ」というストレスがかかる
・物の管理がしにくくなる
・必要な書類などの期限を把握できにくくなる

ほんの一例ですが、断捨離していない状態では考える時間や不安、焦りが生まれやすく、ストレスがかかりやすいとされています。

物を手放し、自分にとって必要最低限にすることで、今よりも気持ちに余裕が生まれ、すっきりした状態になれるでしょう。

断捨離の効果②メンタルが安定する

断捨離は、物だけでなく、過去とのお別れの意味も持ちます。皆さんは物だけでなく、過去や人に執着した経験はありませんか?

恋愛や人間関係がうまくいかないと感じている人のなかには、メンタルが不安定になりやすいだけでなく、物を手放すことが苦手な人もいます。物や思い出をきっかけに、何度も落ち込んでしまう人も多いといわれています。

思い切って物や過去、人を手放すことも時には必要。

落ち込み続けたり、過去を思い出してばかりいるとうつ病などになる恐れもあります。

断捨離は人間関係を良好にしたり、うつ病対策やうつ症状の緩和にもつながる方法の1つです。断捨離を通して、今の自分を大切にし、未来の自分に意識を向けてみましょう。

断捨離の効果③運気が上昇する

物を手放す効果は、メンタルが安定したり心がすっきりするだけでなく、開運につながるともいわれています。

運気や開運という言葉は、スピリチュアル的要素を感じやすいため、非科学的で疑わしく思う人もいるかもしません。

しかし、心理学や脳科学の視点では、運がいい人には「前向きな視点で捉えられる」「切り替え上手」という性格特徴があるといわれています。

断捨離することで気持ちに余裕ができて、新しいことに挑戦しようと思えたり、神経質に考えすぎずに過ごせる可能性が高まるのです。

ただし、断捨離以外の面で自分の運気を下げてしまうことをしていては、断捨離しても効果は得にくいでしょう。「断捨離すればいいんだ!」と思わず、生き方や考え方を変えるチャンスだと捉えてみてくださいね。

断捨離の効果④時間やお金に余裕ができる

物を手放せば、選択したり探す機会が減って時間に余裕が生まれます。

すべての選択肢を減らす必要はなく、楽しいことや苦ではないことは残してもいいでしょう。しかし、私たちは思っている以上に日々選択したり、何か物を探しています。

物の住所がわかるようにしておく、物の在庫がわかるようにしておくだけで、日々の「考える」「探す」という時間が減ります。

また、断捨離するときに「似たような物を買っている」「全然使っていない」ということにも気づきます。断捨離すれば買い物するときに「素敵!」と思っても、「使わないかもしれない」「今、必要じゃないかも」と慎重に判断できるようになりますよ。

断捨離の効果⑤自己理解が深まる

自分にとって価値のあるもの、必要なものに厳選することで、自分の価値観を再確認する機会を得られます。

断捨離は、自己決定力や判断力が必要となり、意思決定能力を高めることにもつながります。誰かに手伝ってもらったとしても、残す物の最終的な判断は自分で行うことで、自己理解が深まり、これからの生活に「自分で決めた」という自信も持てるようになるでしょう。

断捨離する物の例と体験談

「何から捨てたらいいんだろう」

断捨離しようと思った時に、感じたことがある人も多いのではないでしょうか。どれが必要で、なにが不要なのかも判断が難しく、結局手放せずに終わった経験もあるかもしれません。

いろいろ考えすぎずに断捨離するためのリストと、筆者の体験をお話します。

断捨離しやすいものリスト

リストを作っておけば、いざ断捨離するときに楽です!

断捨離しやすいもののリストをまとめてみました。

【見た瞬間に判断できる項目】
☑明らかなごみ
☑壊れているもの
☑1年以上使っていないもの
☑似ているものがあるもの
☑気分が乗らないもの

特に「1年以上使っていない」は、季節ものも手放しやすくなる判断基準です。

【多くの人が手放す物】
☑本、雑誌、漫画類
☑洋服、服飾小物
☑食器
☑書類
☑生活に必須ではない家具家電

「生活に必須ではない家具家電」は、人によって異なります。
ミニマリストのなかには洗濯機や冷蔵庫を手放す方はいますが、筆者の生活には必要な家電でした。そこで自分の時間を増やすために大好きな洋服を厳選した筆者の体験談をお話します。

洋服を手放した筆者の体験談

筆者はもともと洋服が大好きで、毎月のように似たような服を買っていました。家族にも「同じようなものばかり」といわれたこともあります。

でも今は洋服もお気に入りだけになったので、選ぶのも片付けるのも衣替えも楽になりました。

■私が大好きな洋服を手放した理由
・選ぶのに時間がかかる
・衣替えや引っ越しが大変になる
・無駄遣いを辞めたい

私は洋服が好きなだけではなく、以前は自己肯定感が低かったので「同じものばかり着てると思われたくない」などと周りの目ばかり気にしてたくさん持っていたのです。

今は通勤服を制服化したので、選ぶのが楽になりました。ほかにもハンガーの個数も決めて、一軍だけのクローゼットになって選ぶ時間が短くなり、楽しい時間として過ごせています。

ほかにも、テレビやソファも手放して掃除が楽になったり、食器や本なども自分のお気に入りだけにしたことで、ほかのことに使う時間が増えたと感じています。

断捨離を効果的にするポイント

断捨離をすると得られる効果をお伝えしてきました。

最後に、効果をより一層感じられるようにするためのポイントを紹介します。

1.やる範囲を決める

物を手放すときは、一気にすべて行わずに範囲を決めましょう。

たとえば次のような考え方はどうでしょうか?

・本棚を整理する
・本棚の〇段目を整理する
・使っていない食器を仕分けする
・1年以上前の書類と今年の書類を分ける

どこをどうするか、「やる範囲」を決めてみるのもおすすめです。

2.いい気分にならないものから取り組む

「いらないもの」「必要ないもの」で考えてしまうと、「もしかしたら使うかもしれない」という発想にもなりやすい。

おすすめの考え方が、「いい気分になるか」を基準にすることです。

たとえば、洋服を手に取って「全然着てないな~あ~でも着るかもしれないからな~」は手放す候補。一方で「こういうの持ってたんだ!今週○○に行くときに着ようかな」と実際に着る自分を想像できたらいい気分になっているでしょう。

3.悩んだら期限を決めて保留ボックスにいれる

どうしても手放せない場合は、保留ボックスを作って1ヶ月ほど保留にして再度考えるのもおすすめです。

今は使っている自分が想像できなくても、急に必要になるものもあるかもしれません。

ただし、ずっと保留にしておくのではなく期限を決めましょう。長すぎると忘れてしまうので、1週間や1ヶ月くらいがいいかもしれないですね。

4.時には1つ買ったら1つ手放す

断捨離といえば、まとめて手放すことだと思っている人も多いですが、日々の生活に断捨離習慣をつける方法もあります。

食器を1つ買ったら、食器を1つ手放す。

別のジャンルでもいいですが、収納スペースを考えると同じ分類のものがわかりやすいです。

ただし、手放すことを目的にしないようにしましょう。「1つ手放せばいいから買おう」という思考になってしまい、買い物の理由を作ってしまいます。

なかなか捨てられない人は、1つ買ったら1つ手放すをやってみて、自分がどのくらい新しいものをお迎えしているかチェックしてみましょう。

5.捨てると手放すを分ける

ここまで「手放す」と表現してきました。

断捨離は、物にとらわれず生きる考え方のこと。物に執着しない生き方なので、捨てることではありません。

捨てるのがもったいないと思う人は、人に譲ったりフリマやリサイクルに出すことを検討しましょう。あなたが使わなくても、使いたい人はいるかもしれません。

自分の生活には必要ないものを手放すことで、気持ちの余裕を手に入れませんか?

6.定期的に見直す

筆者は以前、捨てることを目的にしすぎてしまい、捨てて後悔したものがありました。

当時は周りの影響を受けやすく、「物が少ない人と言えばシンプルな服を着ている」という発想で、お気に入りの柄物やカラーの服を捨てていたのです。

断捨離とは「自分が必要なものを残すこと」と考え方を改めてから、周りに影響されすぎず、自分にとって必要なものたちに囲まれて生活しています。

定期的に見直すことは、自分を振り返ることにもつながる。断捨離を捨てるだけの活動と捉えず、自分が心地よくなるための手段と考え、定期的に「自分の価値観を大事にできてる?」とチェックしてみてくださいね。

まとめ

物を手放すことは、メンタル安定にもつながります。

「部屋の乱れは心の乱れ」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、部屋に物があふれていると無意識に視界に入ってきて情報が増えてしまいます。

自分に必要なものだけにすることで、気持ちに余裕が出てメンタル安定にもつながっていくでしょう。

そして断捨離は心理学や脳科学の観点から、さまざまな効果が得られる方法ですが、ヨガとも深いつながりがあります。

ヨガ哲学の「断行・捨行・離行」から断捨離という言葉が誕生したといわれ、非常に関係が深いのです。「空間のヨガ」と呼ぶ方もいらっしゃいます。

捨てるのがもったいないと思う気持ちもわかりますが、不要なものを手放すことはメンタル安定の方法の1つ。

自分にとって必要なものに囲まれることで、本当の自分を見つけてみませんか?

心理カウンセラー(臨床心理士・公認心理師)
医療・福祉施設勤務を経て、フリーのカウンセラー・ライターとして活動中。

“心と身体はつながっている”という考えのもと、女性たちが穏やかで自分らしいライフスタイルを手に入れるためのカウンセリングや情報提供しています。

わたし自身も外側と内側の両方の健康を意識し、運動を意識するほか、最近では漢方や薬膳、食生活に関する分野を勉強中です♪

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