もくじ
子どもの習い事はいつから始める?
ベネッセが実施した、習い事についてのアンケートの結果によると、4歳で始めたと回答した方が22.0%と最多で、3~5歳で始めた子どもが約60%であることがわかりました。保育園や幼稚園の友達が通っていたり、兄姉に憧れて始めたりするケースが多いようです。(ベネッセ教育情報 2024年調べ)
好奇心旺盛な幼少期から興味のあることに触れることで、脳の発達や体力、筋力の向上が見込めるでしょう。また、家族や園以外での新しい人間関係を築くことができるのも大きなメリットです。
一方子どもの負担が増えることが、デメリット。親が適切な時間配分をしてあげることが大切です。さらに保護者にとっては、習い事にかかる費用や、送迎などが負担になるでしょう。お互いが無理のない範囲でできるよう、調整することが必要です。
「辞めたい」など子供が嫌がる際の対処法
習い事を辞めたいと思っている子どもは一定数いるよう。わがままだと感じでしまうこともあるでしょう。辞めたいと言われたときの対処法をいくつか紹介します。
まずは子どもの話をしっかり聞く
子どもが辞めたいと言うのには、子どもなりの理由があります。頭ごなしに反対するのではなく、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。先生が合わない、同じ習い事の友達との関係が上手くいかないなどの場合は、子どもに無理をさせないよう、すぐに対処する必要があります。
子どもの本当の気持ちを探る
辞めたい理由はさまざまあるでしょう。理由が上手く言葉にできない子や、親が問い詰めてしまって本当の気持ちが言えなくなる子どもも中にはいるかもしれません。また、友達とのけんかなど、一時の感情で辞めたいと言ってしまった可能性も。少し時間をおき、落ち着いた状態で子どもの本当の気持ちを話してもらえるようにすることが大切です。
子どもの負担になっていないかもう一度考えてみる
習い事をしていることによって友達と遊べなかったり、自分の時間が取れなかったりすると、辞めたいと思ってしまうのは仕方がないことです。子どもの負担にならないよう、習い事の数や回数、時間などを調節してあげることが必要になります。
子どもと一緒に結論を出す
辞めたい習い事を続けさせることは、子どもにとってストレスになります。ですが、少し休んだり、習い事の曜日や時間を調節したりすれば続けたいと言う場合も。辞めたいと言われたからすぐに辞めるのではなく、子どもと話し合って結論を出すようにしましょう。
【インドア編】子どもにおすすめの習い事7選
音楽やアートなどは小さい頃から始めることで、音感やセンスを磨けます。書道や英会話などは、大人になっても役立つでしょう。インドア系の習い事を紹介します。
音楽
音楽の習い事には、ピアノやバイオリン、太鼓などがあります。小さい頃から音楽に触れることで、創造力や表現力の向上が期待でき、大人になっても楽しむことができるでしょう。絶対音感は3~6歳が身につきやすいと言われているため、早くから始めることをおすすめします。1万円前後の月謝が多いですが、家で練習するために楽器の購入が必要になることも。
そろばん
そろばんは、数が理解できるようになる、幼稚園から小学校低学年くらいまでに始める子どもが多い傾向。計算が早くなるだけでなく、記憶力や集中力の向上が望めます。月謝は4,000円~1万円程度。そろばん本体はそこまで高くないので、気軽に始められる習い事です。計算スピードや記憶力などは、大人になっても役立つことでしょう。
書道
小さい頃から正しい姿勢と字の書き方を学ぶことで、間違った癖がつきにくくなります。3歳から通える教室が多いですが、字を書くことができ、興味を持ったときから通わせてもいいでしょう。月謝は5,000円前後とリーズナブルですが、道具購入のための初期費用や、定期的に筆や半紙の購入などが必要になります。
プログラミング
倫理的な思考や、創造力が身につくと言われているプログラミング。さまざまなものが電子化されてきており、これからも電子化が続いていくことでしょう。プログラマーに対する求人も増えてきているので、将来の夢の選択肢を増やすことにも繋がります。プログラミングの仕組みを理解できる、小学生頃から通うのがおすすめです。月謝は数千円~10万円近くなるスクールもあるため、家族で相談し、慎重に選びましょう。
英会話
耳の感覚がいい幼少期からネイティブな英語を聞くことにより、リスニング力が鍛えられます。月謝1万円程度のスクールが多く、手軽に通わせられるでしょう。今はオンライン授業を行っている英会話教室も普及してきています。英会話教室はたくさんあるので、外国人の先生の有無や、学習内容、対象年齢などを考慮して選択してくださいね。0歳から通えるスクールもあります。
アート
AI化が進む今、人間にしかできないもののひとつとして、絵画や造形などのアートが注目されています。小さい頃から自分の作りたいものを形にすることで、想像力や表現力、芸術性の向上が期待できます。家でもお絵かきや工作などはできますが、スクールに通えば、家具が汚れる心配もなく、集中した環境で制作に没頭できるでしょう。月1万円以下で通えるスクールが多いですが、月謝とは別にキャンバスや絵の具などの材料費がかかります。ペンやクレヨンに興味を持ち始める1~2歳から通わせられるスクールが多く見受けられます。
サイエンス
サイエンス教室では、実験や体験を通じて「科学・理科的思考」を学べます。自分で実験を行うことで、教科書で勉強するよりも記憶に残りやすいと言われており、疑問に思ったことに対して、仮説を立てて実験し、結論を出すことは自分で考える力を育むことに繋がるでしょう。実験を行うため、保険料が月謝に含まれていることもあり、8,000円程度が相場となっています。実験にはケガなどのリスクが伴うため、小学生以上を対象としているスクールがほとんどのようです。
【スポーツ編】子供におすすめの習い事15選
スポーツの習い事は試合などがあるため、親同士の交流も深まるでしょう。身体を動かしたい子どもにおすすめの習い事を紹介します。
サッカー
スポーツ系の習い事のなかでも人気の高いサッカー。11人で試合を行うため、チームプレーやコミュニケーションなどの協調性が身につきます。サッカーはボールとある程度の広さの場所があれば練習できるので、休みの日にも練習しやすいのが特徴です。練習試合がたくさん組まれているスクールも多く、遠征や観戦などがあり時間や金銭面で負担に感じることも。スポーツ少年団では月1,000円~3,000円程度、サッカースクールではプロがコーチを務めるため、月5,000円~8,000円程度が相場になっています。3歳頃から通えるサッカースクールが多く、スポーツ少年団は小学生から入団できます。
野球
大谷翔平選手に憧れる人が増えると共に、野球を習いたいと考える子どもも増えているようです。野球はスポーツのなかでも礼儀に厳しいと言われており、上下関係やあいさつなど、マナーが身につくとして人気の習い事です。投げる・打つの個人の力はもちろん、守備ではポジションごとの役割もこなすチームプレーも必要になってきます。月5,000円程度で習うことができますが、バットやグローブなど、道具にこだわるとかなりの金額が必要です。スポーツ少年団では、試合に参加するのは小学生からになりますが、教室によっては2歳頃からキャッチボールに参加している子どもも見られます。
バスケット
バスケットボールでは、咄嗟の判断力が鍛えられ、チームワークの大切さを学べます。また、準備する道具が少なく、3,000円前後の月謝以外の費用があまりかからないのも特徴。外で行うスポーツは天候に左右されることもありますが、バスケットボールなら急な雨でも室内で通常通りの練習を行えるでしょう。送迎や観戦をする保護者にとっても予定変更が少なく、これは魅力的ですね。大きなバスケットボールを上手く扱えるようになる、小学生頃から始めるのがおすすめです。
テニス
チームで行うスポーツが苦手な子どもには、個人競技であるテニスがおすすめです。走る・打つ・跳ぶなど、さまざまな動きをすることで、総合的な運動能力の向上が見込めます。テニスは精神状態がプレーに影響しやすいスポーツのため、高いメンタルを維持する必要があり、メンタルをコントロールする力は私生活でも役立つことでしょう。月謝の相場は5,000円くらいで、スポーツ少年団などに比べると少し高いですが、習い事のなかではお手頃な金額です。ラケットを握ってボールを打てるようになる、身体がしっかりしてきた4歳頃から通えるスクールが多く見受けられます。
水泳
子どもの習い事のランキングで常に上位にいる水泳。水の中で全身を使うため、心肺機能や体力の向上が望めます。水泳はスポーツのなかでもケガが少ないと言われており、送迎バスを用意しているスクールも多いため、忙しい保護者の方でも通わせやすいようです。月謝は5,000円~8,000円程度で、事前に用意する道具は水着や水泳帽くらいなので、手軽に始められます。普段から水に慣れておくことで、もしもの時にもパニックに陥ることが減り、安心できるでしょう。ベビースイミングもあるので、赤ちゃんの時から通わせられます。
体操
体操教室のなかにも、器械体操や新体操などさまざまな種類がありますが、どちらも柔軟性や筋力向上に繋がります。技を美しく見せようと練習を重ねるため、表現力や正しい姿勢も身につけられるでしょう。跳び箱や鉄棒などの体操器具は、スクールのものを使用することが多く、月謝以外にほとんど費用がかからないのもうれしいポイント。料金もお手頃な月5,000円~1万円程度となっています。体力がついてきて運動が楽しいと感じる3歳頃から始めるのがおすすめです。
バレエ
美しい姿勢や柔軟性、リズム感が身につくと言われているバレエ。ステージ上で演技をすることが多いため、人前に立って発表する練習にもなります。大きな道具を必要としないため、自宅でも練習が可能です。月謝は1万円前後ですが、発表会前には出演料や衣装代などの費用が必要になり、場合によってはかなりの金額になることも。まとまった金額をすぐに払えるよう、定期的な積み立てが必要になります。3歳から通えるスクールが多く見受けられます。
ダンス
ダンスは音楽に合わせて踊るので楽しくレッスンに参加でき、自己肯定感を高められるおすすめの習い事です。言語以外のコミュニケーション手段としても注目されており、SNSをはじめ、人気が高まってきています。ダンスでは、日常生活であまり使わない筋肉を使うため、バランスよく身体を鍛えることができるでしょう。リズム感や表現力の向上が見込めるのもダンスの魅力です。月謝の相場は6,000円~1万円程度で、3歳頃から通えます。
スケートボード
東京2020オリンピックで注目が高まったスケートボード。スケートボードは難しく、最初はほとんど技を決められません。だからこそ、成功したときの喜びや感動が大きく、次はこの技をできるようになりたいと、自分なりに目標を立てて練習に取り組むようになるでしょう。そして、空中やバーの上など、不安定な状態で技を決めることが多いため、普段あまり使うことのない足腰の筋肉を鍛えられます。月謝は1万円以下で道具もスケートボードとヘルメット、プロテクターがあればよく、小学校入学前から通えるスクールも豊富です。
ボルダリング
ボルダリングは、全身の筋肉を使うだけでなく、頭も使うスポーツです。スポーツクライミングのなかでも特に、安全のためのロープをしないものを指します。高いところまで登るため、バランス感覚やチャレンジ精神も養えるでしょう。月謝は5,000円前後で、必要な道具も少ないので、通わせやすいです。親子でも楽しめるスポーツとなっており、子どもから大人まで通えるスクールもあります。
パルクール
走る・跳ぶ・着地するという基本の動作を繰り返して技を見せるパルクール。パルクールでは、思考力を鍛え、運動能力の向上が見込めます。練習を通して、ケガをしにくい丈夫な身体を作り、転び方を学ぶことで、ケガの防止にも繋がります。1人で演技をすることが多いので、人見知りやチームで協力するスポーツが苦手な子どもにもおすすめです。動きやすい服と靴があれば特に必要な道具はなく、月謝1万円前後で習えます。アクロバティックな動きをするので、小学生からを対象としているスクールが多いようです。
柔道
柔道は、筋力向上のためだけではなく、護身用としても人気な習い事です。試合は団体戦、個人戦と両方あります。人と組み合うスポーツなので、相手の考えていることや、自信の有無などを感じ取ることができるようになるでしょう。柔道は礼儀や作法に厳しいスポーツなので、正しい礼儀作法も身につきます。帯の色で階級が分けられているため、高みを目指して練習に取り組んでくれることでしょう。月謝の相場は5,000円ほどで、準備するものは道着と帯程度。武道系の習い事のなかでも手軽に始められます。身体がしっかりしてきて集中力が続くようになる、小学生から始めるのがおすすめです。
剣道
男女問わず平等に試合ができるスポーツである剣道。重い防具をつけ、寒さや暑さに耐えながら練習に励むことで、忍耐力や精神力が鍛えられます。また、姿勢が良くなり、あいさつができるようになるのもメリットと言えます。防具のサイズと竹刀と身体のバランスを考えると、小学生に上がってから習うのがいいでしょう。月謝は1万円ほどとなっていますが、防具などの準備費用に約5万円かかり、成長するにつれ買い直さなければならないため、定期的に高い出費が必要になります。
空手
東京2020オリンピックで正式種目になり、空手への注目がより高まっているそう。空手は型を習得するために、同じ練習を繰り返し行うことが必要です。そのため、集中力と忍耐力が鍛えられます。空手のなかにも当たる直前で止める「ノンコンタクト空手」と、直接的な攻撃をする「フルコンタクト空手」があります。ケガの程度にも関わってきますので、習う際はどちらのタイプの教室にするかご家族で相談してみてください。月謝の相場は3,000円~8,000円。4歳から通える道場が多く見受けられます。
ゴルフ
ゴルフは家族で楽しめるスポーツとして人気の習い事です。風向きや強さ、芝の状態を見て、クラブや打つ強さを考える必要があり、先を読む力や判断力を身につけられるでしょう。また、スコアや違反の有無を自己申告で行うため、マナーやスポーツマンシップを学べます。4歳頃から通えるスクールが多いですが、日本ジュニアゴルフ協会に所属可能になるのは6歳からです。月謝1万円程度のスクールが多いですが、実際にコースを回るレッスンでは、2万円以上することも。クラブやウエアなども必要になってくるため、かなりの金額が必要になります。
まとめ
今回は幼少期におすすめの習い事を紹介しました。通うことによって得られるメリットや力には幅があります。しかし、習い事によって将来の夢ができたり、意外な才能が開花したりすることも。費用やメリットなどを考慮して、子どもに合った習い事を探してみてください。