もくじ
なぜ焦りや不安が出てくるのか?
子どもの頃から親や先生など身近な大人に「今だけでなくて、しっかり将来のことを考えなさい。」と言われてきた人も多いのではないでしょうか。「こうあるべきだ」という縛られた概念と見えない未来に意識を向けると、焦りや不安が出てきますね。
例えば仕事の納期が1週間後に迫っている時、「今」この瞬間は何も問題が無いのですが「絶対に間に合わせて納品しなければならないのに、このままだと間に合わなくなってしまう」と焦ってしまうのです。
マインドフルネスとは?
マインドフルネスとは「今ここ」に意識を集中させる心の在り方です。1日に6万回以上思考するという人間の脳と心に休息を与えるのが「マインドフルネス」です。マインドフルネスの状態が日常で増えてくると焦りや不安が無くなり「大丈夫」という安堵感が増えてきます。また、柔軟性の高いしなやかな心を育み、ストレスに強い心作りに役立ちます。
まだ起こっていない未来や過去の失敗などではなく、更には人からの評価や見られ方ではなく、今ここにいる自分が何を感じているかに意識を向けるのがマインドフルネスの状態です。
瞑想など特別な時間が必要?コツも紹介
マインドフルネスと言えば「瞑想」が有名です。そこで、マインドフルネス状態になるのには瞑想がどうして良いのか?できない時の状態やマインドフルネス状態になるコツをご紹介します。
マインドフルネス瞑想とは?
「マインドフルネス瞑想」とは、その名の通りマインドフルネス状態になるために行う瞑想です。マルチタスクの慌ただしい毎日から突然マインドフルネス状態になるのは難しいですよね。そこで最初は時間を取って「マインドフルネス瞑想」から始めてみるのがオススメです。
やり方は簡単です。あぐらなどで座り姿勢を正し、普段無意識に行っている自分の呼吸に集中することで今ここに意識を向けていきましょう。最初は3分程度でも大丈夫です。慣れたら10分ほど朝晩時間を取ってみると、自分の内側の今持っている概念や思い込みに気づくことができるでしょう。
マインドフルネスになれない時の状態
瞑想の中で、雑念が浮かび頭の中がごちゃごちゃしてしまうことは良くあります。冒頭でも話しましたが、1日で6万回も思考を繰り返す人間の頭の中が凪のようになることはなかなか難しいものです。浮かぶ思考や感情に入り込んでしまうとマインドフルネスの状態からはどんどん遠ざかってしまいます。そうして「瞑想は難しい」とあきらめてしまう人も少なくありません。
マインドフルネスになるコツ
では、瞑想中どのようにしたら雑念が思い浮かぶ中マインドフルネスに持っていけるのでしょうか?
それは、雑念や感情が次々に浮かんだら「私の頭の中は忙しく動いているんだな」と気づくことです。これだけで雑念の外側の視野で見ることができ、再度呼吸に戻ることができるのです。コツは「自分の思考や感情を外から眺める」だけです。
日常生活でできるマインドフルネス
マインドフルネスは瞑想時だけに限ったことではありません。「今ここ」に意識を向けることは日常いつだってできるのです。ここでは日々の生活の中でできるマインドフルネスについてご紹介します。
食事の時にできるマインドフルネス
1つ目は誰もが行う「食事」の中でのマインドフルネスです。「食事瞑想」とも呼ばれることもあります。
食事中にテレビやスマホを見ながらご飯を食べることは当たり前のようになっている現代ですが、食事瞑想はまず空腹を感じ、料理の香り・色・味などを何度も咀嚼して細かく感じ取ることでマインドフルネス状態になります。また、食事中にも自分の身体と向き合ってみましょう。食堂を通るものは温かく感じるか?お腹は満たされたか?体が喜んでいる感覚があるか?胃の負担になっていないか?そうやって100%体と料理と向き合っていく時間を過ごしていきましょう。
家事で集中することもマインドフルネス
家事も立派なマインドフルネスです。今この汚れを落とすことに集中する、洗濯物の感触を感じて干す、取り込むときも洗濯物から陽の香りを感じる、リズミカルに食材を刻む料理の下ごしらえ、家事の全てが集中して五感を使って行うことでマインドフルネス状態になります。
家事でマインドフルネスになるポイントは「一点集中」であるということです。家事はあれもこれもと気になって散漫になってしまう気持ちも分かりますが、やっている事の手を止めて気になった部分を集中的に行っても構いません。マルチタスクではなく全ての家事を一点集中で無心に行ってみてください。
「今」やりたいことを選択し続ける
現代では、どうしても未来に不安になり「将来の為にこうしよう」という選択肢を選びがちです。そこには「こうするべきだ」という概念や世間の一般常識が存在していることもあります。ですが、本当に今に集中すると、ご自身が潜在的に望む未来のための最短ルートを自分で感じ取る事ができます。それが「我慢せずに今やりたいことをやること」です。マインドフルネス状態で生きることがご自身が望む人生の最短ルートになるのです。
神道の「中今(なかいま)」という言葉にも通じる
実は日本の神道にも古くから「中今(なかいま)」という言葉があります。「中今」は「今この瞬間」という意味で、過去と未来の真ん中の今を示しています。今生かされているこの人生を精一杯生きることを「中今を生きる」と言いますが、マインドフルネス状態で生きると言うことは正に「今ここに意識を向け、今を精一杯感じて生き抜く」という日本の古い教えにもつながるものがありますね。
日常のマインドフルネスで幸福度を上げる
今回は、激動の時代を生き抜くために日常からマインドフルネスで生きる方法をお伝えしてきました。「マインドフルネス」を続けると安堵と感謝の気持ちになることが増えてきて特別なことがなくても日常で人生の幸福度が上がります。ぜひ現代を生きる皆さんに生活に取り入れていただき、幸せな人生を送りましょう。