もくじ
実はあまり知らない?あずきのこと!
ところで、みなさま。普段からあずきを食べますか?
和スイーツが好きな方は、あんこを食べる機会がありますよね。「酵素玄米」は、木村拓哉さんが一家で食べているとして、最近話題です。
昔から当たり前にある、あずき。まずは産地や種類、歴史について少しだけご紹介しますね!
産地
気候や季節を問わず日本全国で栽培されているあずき。なかでも北海道十勝、京都丹波、岡山備中は有名で、高級ブランドあずきとして知られています。
しかし、令和になってからも主に中国やカナダから2万トン前後輸入されているのが実情。国内の自給率は年々低くなり、さらなる減少が懸念されています。
やはり日本産のあずきは艶があり、味も濃厚。輸入品に比べると少し高くなりますが、国産品を消費して美味しいあずきを作ってくれる農家さんをサポートしたいところです!
種類
あずきには赤と白の二種類があります。よく知られているのは赤いあずき。ひとくちにあずきと言っても、それぞれに特徴があるのです。
赤あずき
大納言
5.8mm前後の大きなあずきを指す、ブランド小豆です。粒が大きいため煮崩れしにくいのが特徴。艶もあり色がきれいなため、赤飯や粒あんなどの粒が際立つ料理に向いています。
中・小納言
いわゆる普通あずきと呼ばれるものです。実は大納言よりもポリフェノールの含有が多いのが特徴です。こしあんにするのがオススメ。
白あずき
白あずきはとてもデリケートなため収穫量が少なく、高価なのが特徴です。赤あずきに比べ苦みがないため上品な味わい。
白あんの多くが白インゲンで代用されていること、ご存知でしたか?
歴史
あずきは薬の効果を持つ食材として、3世紀ごろに中国から伝わりました。古事記や日本書紀に記載があるほど、昔から日本人になじみのある食材です。
赤いあずきは、魔除けや無病息災を祈願する食べ物だったそうです。
今でもおめでたいときやハレの日に赤飯を食べる機会があります。昔から伝わる伝統だけでなく、身体を気遣う愛のある行事が続いているのですね。
ちなみに、甘いあんこを食べるようになったのは江戸時代から。それまでは塩で味付けされていました。
中東料理のフムスのような感じでしょうか、想像できません…。
栄養素のバランスがいい
ビキニフィットネスの女王として有名な安井友梨さんは、おはぎが大好きなことを公言されています。おはぎを食べても、あの美ボディを維持できるなんてスゴイ!
…実は、あずきは健康やボディメイクに最適な食材なのです。プロのアスリートからもご指名のあずき。侮れないヤツめ…!
健康豆の代表格である、大豆と比較してみましょう。そして、あずきのさまざまな効果も見ていきますよ!
大豆よ、いざ勝負!
ゆで大豆100gとゆであずき100gの栄養を比較してみました。
大豆 | 小豆 | |
エネルギー | 422kcal | 339kcal |
タンパク質 | 35g | 20g |
脂質 | 19g | 2g |
炭水化物 | 29.5g | 59g |
アミノ酸スコア | 100 | 82 |
なかなかいい勝負してます。
この表から、あずきは低脂質、高タンパクな食材であることがわかりました。
でも、炭水化物が多いな…?と思った方。糖質は脳の味方なので嫌わないで!
実は、あずきはマメ科ササゲ属で炭水化物が多い豆類です。他は緑豆など。(緑豆もやしの緑豆、まさかあずきの仲間だったなんて!)
ちなみに大豆はマメ科ダイズ属でタンパク質を多く含むのが特徴。
炭水化物抜きダイエットが一時期流行しました。炭水化物を抜く、いわゆる糖質や食物繊維を摂らないということです。
糖質は脳が働くためのエネルギーになります。ですから、炭水化物を抜くと頭がぼーっとして、思考低下に陥ります。
肌や筋肉をつくるため、タンパク質に注目が集まりがちですが、糖質も必要なエネルギー源なのです。
あずきの嬉しい効果は?
あずきの効果はたくさんありますが、ご紹介するのは、3つ。抗酸化作用、ビタミンB群による代謝の促進、食物繊維のお通じ改善についてです。
これはあずきに限らず、差はあれどほかの豆類にも含まれています。豆類に含まれる栄養素のなんと多いこと…。効果を知って、ぜひ普段から食べるようにしてみましょう。
抗がん作用
あずきに含まれるサポニン、その効果に驚きです。
抗菌や免疫増進、抗酸化作用など今の私たちの生活には嬉しいキーワードばかり。
そのあずきの煮汁について、あの井村屋がこんな研究をされていたのです。(まさかあずきバーの煮汁…?)
あずき煮汁は癌予防の第一次予防であります食生活やライフスタイルの改善により、発癌の危険性を低下させるのに有効な食材であることがわかりました。
なんと、あずきは発がんの危険を低下させる食品であるとのこと。あんこ好きの私にとっては朗報です。
明日から、スイーツはあずきの和菓子一択ですね!
アンチエイジング
あずきには8種類のビタミンが含まれています。特にビタミンB1、B2、B6が多く含まれているのが特徴です。
ビタミンB1は糖質の代謝を促し、肉体疲労を改善することから「疲労回復ビタミン」と呼ばれています。
そして、私が注目したいのがビタミンB2。ビタミンB1が糖質の代謝を助けるのに対して、ビタミンB2は脂質の代謝を助けます。
普段の生活で、肉や魚などタンパク質を多く含む食材を多めに摂取しよう!と食事に気をつけている方は多いのでは。しかし、タンパク質を多く含む食材は、脂質も多く含まれる傾向あり。
そんなときに、ビタミンB2を意識して摂ると脂質の代謝をサポートしてくれます。健康な肌や細胞をつくる手助けになってくれますよ。
便秘解消
あずきは食物繊維を多く含みます。なんとゴボウの約3倍!
水溶性食物繊維、不溶性食物繊維のバランスが良いので、それぞれに効果を発揮してくれます。
水溶性食物繊維は、水に溶けると吸着作用を発揮。小腸や大腸内で、糖質の吸収を穏やかにして血糖値の急な上昇を防ぎます。
腸内を健康に保ち、善玉菌が増えやすい環境を作るため腸活に最適です。
不溶性食物繊維は、水に溶けずに膨らみます。膨らんだまま腸内を移動し、ぜん動運動を刺激してお通じの改善。便通がいいだけで、気分もスッキリしますよね。
めんどくさそう?実は扱いやすい!
日持ちして、どこにでも売っているあずき。だからといって普段から使う習慣がなければ、スーパーで見かけてもスルーしてしまいますよね。
何より、扱いが難しそうだと思っていませんか?
とんでもない、思い立った日に買えて、ストックにも気を遣わない最高なヤツなのです!
そしてなによりアレンジの幅が広いのもポイントですよ。
日持ちする
「余らせてしまったらどうしよう」と思う必要はありません。
購入した乾燥あずきは約2年保存ができます。
保存は、密閉できる瓶などに詰め替えて、高温多湿と直射日光を避けるようにしてください。アズキゾウムシという虫が、あずきを食べて卵を産み付けることがあります。粒に穴が開いていたり、ねばねばを感じれば、食べないようにしてくださいね。
ゆでたあずき、食べない分は2か月を目安として、冷凍しちゃいましょう。ラップで小分けにしておくと便利。砂糖など甘味をいれずにゆでて冷凍しておくと、解凍時に料理やスイーツなど分けて使えるのでオススメ。
ポイント☆ゆでたあずきは粗熱を取るため小分けし、なるべくすぐに冷蔵庫で保存します。水滴や移し替えの容器、スプーンなども清潔なものを使用してくださいね。
手軽に入手できる
スーパーやマルシェ、ネットでも手に入るあずき。乾燥のあずきや缶詰のゆであずき、あんこペーストなんてものもあります。まずは手軽に加工されたあずきから始めてみるといいかもしれません。
世はあんバターが空前のブーム、パンに塗るあんこチューブがあるのはご存じですか?
さっくり焼いたパンに、バターの塩気とあんこの甘みがとけあうと…食ってみ、飛ぶぞ!です。
砂糖の量が気になる方は、乾燥のあずきでトライしてみて。好みの味付けにできるので、いろいろな料理に使えます。
行きつけのスーパーで、ぜひあずきを探してみてくださいね!
アレンジの幅が広い
乾燥のままで、ゆであずきで、煮汁で、あんこで、などなど。のちほどレシピで紹介しますが、なによりアレンジの幅が広いのが魅力です。
買って、密閉しておく。ゆでて、冷凍しておく。
思いついたとき、「あずき入れてみようかな」そんな風に使えるのがあずきの万能なところ。
最近は、アク抜きせずゆで上げる手軽なレシピなど、調理方法も多様になってきています。あなたの生活に合うレシピを見つけて、忙しい方もぜひ挑戦してみてくださいね。
あずきのいろいろレシピをご紹介
いろいろな用途で使えるあずき。簡単なレシピで第一歩を踏み出してみましょう!基本のゆであずき、あずき茶、そしてあずきアイピロー。
ライフスタイルに取り入れやすい、ライター厳選レシピ3選をご紹介します!
ゆであずき
料理やスイーツに使える基本のゆであずき。
レシピは甘味不使用なので、いろいろな調理にアレンジして使えますよ。何よりこのレシピ、炊飯器でほっとくだけ!吹きこぼしやびっくり水しなくてもおいしく出来上がります。
材料:4人分
水洗いしたあずき 160g
水 600ml
あずきと水1:3で覚えておくと楽です。たくさん作って冷凍しましょう!
工程:
1.(1回目)洗ったあずきと水を炊飯器に入れてスイッチを押す。
2.(2回目)炊きあがって、しばらく放置したらもう一度スイッチを押して炊く。
3.できあがり。粗熱を取ったら小分けにして保存しましょう。
ポイント:甘味を入れたい方へ、砂糖の代用はこれ!
ゆであずきやあんこを作るときに、砂糖を使いたくない方も多いはず。砂糖の代わりに甘さをプラスできる材料があります。
はちみつ、米こうじ、デーツ、甘酒など。使い方は砂糖と同じ、入れるだけ。割合も好みによりますが大体が、1:1もしくは甘味が多めで作るレシピが多いです。
砂糖以外で作ると、甘みの刺激が抑えられ味わい深く、やみつきになりますよ!
なにより、体に嬉しいもので甘みを加えられると安心ですね。
あずき茶
なにやら最近はスーパーでも見かけるようになってきたあずき茶。韓国のアイドルがダイエットで使用し人気になっっているとか!
冷え改善やコレステロールの減少にも一役買ってくれます。
材料:
水洗いしたあずき 大さじ2
お湯 400~500CC
工程:
1.お湯を沸かして、保温できる水筒などに入れる。
2.あずきを1にいれて一晩おく。
3.できあがり。残った小豆はおにぎりやサラダに使えますよ。
ポイント:
アクが強く飲みにくい場合は、薄めて飲むか、最初にフライパンなどで炒っておくのがオススメ。
あずきカイロ
これが本当にオススメ!初めてあずきのアイピローを使ったのは、リストラティブヨガのレッスン中でした。アイマスクのほどよい重さと、あずきの優しい香りで、即落ち。(おい)
レンジで1分ほど温めてから使うと、蒸気でじんわり目を癒します。
出来上がりの大きさ:縦10cmX横20cm
あずき用内袋:縦12cmX横23cmを2枚
カバー用外袋:縦12cmX横25cmを2枚
あずき:120gから200gくらいまで。
顔の大きさやあたためたい範囲に合わせて、好きな大きさで作ってみてください。
材料:
あずき用内袋:電子レンジで使えないので、化繊以外で。綿100%がオススメ。
カバー用外袋:ガーゼなど、肌に優しい生地で。
着なくなった服で作るとプチDIY。材質のチェックをお忘れなく。
工程:
1.内袋は直線縫いで三辺を縫って裏返す。あずきはパンパンにならない程度に入れて、残り一辺を閉じる。
2.外袋も同様に三辺を縫って裏返す。外袋は口を閉じないでOK。
3.できあがり。あずきを内袋のままあたためて、外袋に入れて使ってください。
ポイント:
使用後はしっかり乾燥させてから、湿気を避けて保存してください。
あずきパワーを日常でも
あずきはお祝いごとや、人生の節目には欠かせない食材です。
それはただの伝統を飛び越え、先人たちの知識が伝わっているように思います。
栄養豊富で、手軽なあずき。ぜひ日常の食事シーンで取り入れてみてはいかがでしょうか?