もくじ
ドライフラワーの魅力とは?
独特の風合いがおしゃれ
ドライフラワーは、なんといってもその独特の風合いが魅力でしょう。鮮やかな生花とはまた違い、柔らかでアンティークな印象になるドライフラワーは、雑貨感覚でインテリアとも馴染みやすいです。ナチュラルな雰囲気の部屋やベージュ系で統一された部屋とは、特に相性がいいでしょう。
生花からドライフラワーにしていく場合、風合いの移り変わりも楽しむことができます。色味やしわの変化など、写真に残して見比べるのも楽しいですね。
楽しみ方が多様
ドライフラワーというと、飾り方としてスワッグを想像する人も多いかもしれません。しかし生花と違って水を必要としないスワッグは、実はいろいろな楽しみ方があるのです。
まず、先述したスワッグ。こちらはドライフラワーを花束のようにワイヤーで束ね、花の方を下にして飾る方法です。花束を逆さにしたような形ですね。ドライフラワーでは一番ポピュラーな飾り方で、部屋に飾るとしっかりと存在感を示してくれます。
壁にかけてもよし、小さなスワッグをいくつか作りガーランドのようにして数個並べてもよし。工夫次第でインテリアとしての印象もガラッと変わります。
そのほか、押し花のようにして台紙に貼れば、手紙のポイントや栞にすることもできます。写真立てに入れるなどして、雑貨のように飾ることもできますよ。
またドライフラワーを瓶やガラスフレーム、木箱などに入れると、ちょっとしたオブジェのようになります。物に入れることで花がどこかに当たって崩れることも防げるため、持ち運びがしやすく、プレゼントなどにもしやすいですよ。
お気に入りの花を長期間保存できる
生花との大きな違いは、保存可能期間の長さです。花は生き物であるため、もちろんドライフラワーにもある程度の寿命はありますが、生花と比べるとかなり長期間もたせることができます。
思い入れのあるイベントで使用した花や、お世話になった人からもらった花などは、できるだけ長く楽しみたいですよね。生花として楽しんだあとドライフラワーにすれば、また違った風合いを楽しみつつ思い出を長く残すことができますよ。
花の種類や管理の方法にもよりますが、一般的なドライフラワーの寿命は2,3か月~1年半くらいといわれています。後半では長持ちさせるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ドライフラワーに向く花は?
ドライフラワーには、向く花と向かない花があります。向く花の条件は以下のようになります。
- 水分量が少ない
- 花びらが肉厚で枚数が多い
- 変色しにくい
ドライフラワーにする際に大切なのは、しっかりと乾燥させることです。そのため元から水分量の多い花は乾燥しにくく、場合によってはカビが生えたり汚く変色してしまったりします。
また花びらが薄いと、乾燥させたときにポロポロと崩れてしまいやすいです。できるだけ手間をかけず、きれいに保存するためにも、花びらはある程度の厚みをもったものの方がよいでしょう。
花びらの枚数も多い方が向いています。少ないと、落ちてしまったときに花としての見栄えがよくないからです。多いものであれば、数枚落ちてしまっても花としてしっかりと成り立ちます。
ドライフラワーにするにあたって変色は必ずしますが、元々変色しやすいものや、変色する際に黒っぽくなりやすいものは向きません。せっかくのドライフラワーの柔らかな風合いを、台無しにしてしまう可能性があります。
主役になりやすい花
- バラ:言わずと知れたドライフラワーの代表格。鮮やかな色からの変化が大きく、形もきれいに残りやすいため初心者でも扱いやすい。
- ミモザ(アカシア):鮮やかな黄色が特徴のミモザ。近年人気の高まっている花で、ドライフラワーにしても黄色の鮮やかさが残りやすい。2月下旬から4月上旬頃までと期間が短いため、ややレア感のある花。
- ラベンダー:淡く優しい香りと紫の色味が人気のラベンダー。上品な雰囲気を出すことができ、アクセントになる。
- スイートピー:ピンクや黄色など、色の種類も多いスイートピー。きれいに乾燥してくれる。
- カーネーション:こちらも色の種類が多い花。ひらひらとしたシルエットが、ドライフラワーにしても可愛い雰囲気を出してくれる。
- 秋色あじさい:初夏に咲くあじさいが、秋ごろになってアンティーク調に退色してきたものを指す。ドライフラワー用として花屋で手に入ることが多い。
引き立てやすい花
- かすみ草:小さく白い花がなんとも上品。乾燥しやすく、きれいに残りやすい。
- 千日紅(せんいちこう):コロンとした形が可愛い千日紅。ドライにしてもあまり変わらず、きれいに残ってくれる。所々にアクセントとして入れれば、全体のバランスを整えてくれる。
- ナズナ:小さなハート形のような形をした葉がキュート。ドライフラワーを束ねた際の隙間を埋める役割としても使える。
- スターチス:ピンクや紫、青などの淡い色味が可愛く、乾燥もさせやすい。全体を華やかな印象にしてくれる。
- エリンジウム:淡い青色が主流で、球状の花の周りを尖った苞(蕾を包むように葉が変形したもの)が囲んでいる。ユニークな形がアクセントとなり、全体の印象を引き締めてくれる。
- ユーカリ:丸い葉が可愛いユーカリ。きれいに乾燥させやすく、土台や背景として使いやすい。
- スモークツリー:ボリュームが出やすく、これがあるだけでドライフラワーらしさが一気に上がる。ただ埃がたまりやすいなど、管理はやや難しいため注意が必要。
上記は一例で、ドライフラワーにできる花はたくさんの種類があります。また花の使い方によっては、主役・引き立て役のどちらにもなり得ます。参考にしてみてくださいね。
ドライフラワーの作り方
ドライフラワーの作り方にはいくつか種類がありますが、今回は最も簡単な方法をご紹介します。それは「ハンキング法」というものです。
ハンキング法とは、ひとつひとつの花を吊るして乾燥させ、その後アレンジをするものです。では詳しくみていきましょう。
準備物
- 花:ドライフラワーに向いた花を用意。
- はさみまたは花ばさみ:花ばさみがあれば最適だが、なければ通常のはさみでもOK。
- ワイヤーまたは輪ゴム:束にする際にまとめる。通常ワイヤーを使用することが多いが、力やペンチを必要とするため、簡単にするなら輪ゴムもおすすめ。
- 麻紐:吊るす際に使う。
- リボン:まとめた輪ゴム等を隠すのにも活躍。必須ではないため、必要なら準備を。
作り方
①まずは花の茎を斜めにカットします。水につけていた場合は、水がついていた部分を切り落とします。アレンジするものに必要な長さは残しておきましょう。
また横から生える余分な茎や枝もカットします。紐をつける際に邪魔になる部分もカットしておくと、扱いやすいですよ。
②花1本ずつ、吊るす用の麻紐を結びます。逆さ向きに吊るすため、紐は茎の下の方につけましょう。花の重みで落ちないよう、しっかりと結んでおきます。
③湿度の高くない、風通しのよいところで乾燥させましょう。
できるだけ花が重ならないよう、一輪で吊るすことのできるものは一輪で、束になるものは隙間があくように吊るすときれいに乾燥させやすいです。
通常、1~2週間程度すればしっかり乾燥してくれます。
④そのまま一輪ずつ、いくつか並べて飾っておくのも可愛いです。束ねるのであれば、バランスをみながら手で束ね、輪ゴムで茎の部分をくくります。ワイヤーでできる人は、ワイヤーの方が頑丈で長持ちしやすいですよ。小さいものや短いものが前の方にくるように束ねると、よりバランスよく見えます。
⑤全体の茎の長さを揃えてカットし、輪ゴム部分を麻紐かリボンで隠しながら巻いていきます。画鋲やフックにかけて飾れば、簡単にドライフラワーのアレンジが完成です!
ドライフラワーを管理する際の注意点
ドライフラワーは長期保存可能で水やり等も必要ありませんが、管理のポイントはいくつかあります。必要な管理や手入れをしないと、ドライフラワーの寿命を縮めてしまうおそれがあるばかりか、部屋が不衛生になる可能性もあります。
直射日光を避ける
ドライフラワーは、強い光に当たると退色しやすくなります。つい日当たりのいい場所に飾りたくなりますが、できるだけ光の当たらない場所の方が長持ちします。蛍光灯のもとでも退色は進んでしまうので、スポットライトなど、小型の電気器具の周囲も避けた方がよいです。
部屋の中でも、できるだけ日陰となるところに飾りましょう。部屋以外だと、玄関は直射日光が当たらないことが多いのでおすすめですよ。来客を可愛いドライフラワーでもてなすこともできます。
高温多湿を避ける
ドライフラワーというだけあり、一番の敵は湿度です。加湿器の側や洗面所、トイレ、キッチンなどに飾るのはやめましょう。カビが生えたり虫がわいたりしやすくなってしまいます。
特に梅雨は、ドライフラワーにとっては気を付けなければならない時期です。普段以上にこまめにチェックし、カビなどが生えていないか確認しましょう。
ドライフラワーに生えるのは、白くて埃のような見た目をしたカビです。そのため埃と間違えてしまうことも多いのですが、一度発生すると広がる一方なので、発見した際は寿命だと思いましょう。
ドライフラワーにわく虫は、シバンムシの場合が多いです。ゴマ粒程度の大きさで、人体に害はありません。しかしドライフラワーを食べてボロボロにしてしまうだけでなく、一度発生すると増殖してしまう可能性があるため、もしみつけた場合には広がらないうちに処分した方がいいでしょう。
事前に虫を防ぐ方法としては、ドライフラワー専用の防虫剤があります。ふっておけば、虫発生の可能性を下げることができますよ。
埃はこまめに取り除く
ケースなどに入れずに飾っておくと、どうしても埃が溜まります。埃は衛生的にもよくないですが、重力でドライフラワーの形を崩してしまう原因にもなります。
ただ雑に扱うことのできないドライフラワー、どのように埃を取り除けばいいのでしょうか。おすすめはカメラ用のブロアーブラシで埃を吹き落とす方法や、メイク用の柔らかいブラシで払い落とす方法です。
ブロアーブラシとは、スポイトのような形を想像してください。ふくらみに空気を溜め、押すことで空気をふっとかけ、埃を吹き落とすことができます。ドライフラワー自体に直接触れないため、形を崩しにくいですよ。
それでも落ちない埃は、できるだけ柔らかいブラシでそっと払うといいでしょう。メイク用のブラシは柔らかく、サイズも様々なものがあるため扱いやすいです。
コツをおさえて、自宅でドライフラワーを楽しもう!
花は人を癒す効果があります。瑞々しい生花はもちろん気分を明るくしてくれますが、ドライフラワーはまた違った優しさを与えてくれます。
楽しみ方もたくさんあるドライフラワー。ご紹介した管理方法に気を付け、ぜひ自分なりの方法で楽しんでみてください!