もくじ
2020年から続くコロナ禍で、感染や後遺症への恐怖感やワクチンへの不安などに苛まれる人は少なくないと思われます。
日々報告される感染者数が増えれば心配も大きくなり、日常生活への不安を感じるし、減れば気持ち的にも安心ですね。
しかしどのようにすれば良いか分からないことに対してさまざまな判断をしなければいけなかったり、社会人である以上自分の希望とは異なる選択をしなくてはいけない場合もあり、長引けば長引くほど精神的に参ってきます。
今回は「コロナうつ」について、また自分の気持ちが憂鬱だったり、不安にとらわれていると気づいた時に、不安から離れて自分自身を少しでもリラックスさせるための方法をご紹介します。
「コロナうつ」とは?
「コロナうつ」とは、長引くコロナ禍への不安や恐怖感から心身に不調をきたす症状について呼ばれるもので、医学的に定義されたものではありません。
感染や後遺症への不安はもとより、その中で社会生活を送らねばならないこと、消毒やマスクのストレス、通常楽しみにしていたことが制限されることなど、精神にポジティブへ働く事柄よりもネガティブへと働く事柄のが多いという人がほとんどでしょう。
コロナうつの症状としては
- 憂鬱さを感じる
- よく眠れない
- 食欲がなくなった
- 悲観的になる
- 仕事へ行くのが億劫
- 楽しく感じられたことが感じられなくなる
- 疲れやすい・だるい
- 便利/下痢
など、うつ病の始まりや自律神経の乱れと同じような症状があげられます。
何だか憂鬱だとか、悲観的だとか、コロナに関する情報で自分の状態がいつもと違う、と感じる人は注意深く自分の気持ちの状態を意識してみてください。
コロナうつに限らず、うつ病が疑われる時の受診の目安は、2週間同じ状態が続くことといわれます。
季節の変わり目で、いろいろなストレスで、ちょっとバランスを崩して…という時に出やすい症状は原因が判断しづらいものです。
また、自律神経が乱れると微熱が続いたり、さまざまな不定愁訴が現れたりしますが、発熱があれば今の時期は特にコロナでは…?とまた不安になったりします。
実際、原因不明の微熱が続いてPCRや抗原検査を何回もしたけどコロナは陰性で謎…という人も少なくはないようです。
心身に違和感を感じたら、あまり自分自身で判断せず早めに受診して原因を見つけると、安心へ繋がるかもしれません。
コロナかもしれない、自律神経失調症かもしれない、うつになったかもしれない、甲状腺機能に何かあるかも、もっと大きな病気かも…などとなると、もう不安は尽きず、メンタルに負担が大きくかかります。
風邪もコロナ感染も年齢が関係せず、自律神経やうつ病は若年層でもありますね。
甲状腺機能の障害や更年期障害などある一定の年齢層以上の人であれば多少意識せざるを得ないものの始まりの症状は、軽い不調や違和感に共通する部分があります。
個人的にきっとこれだ…などと判断をするのではなく、不調だと感じたら専門機関で受診することが大切だといえます。
いつもより「不安」にとらわれていることに気づいた時に
コロナ禍で前より落ち込みやすくなったり憂鬱さをよく感じるようになった人は少なくないと思いますが、憂鬱な時間もあるけど元気な時間もある、という人が多いのではないでしょうか。
そのような時は、少しでもコロナへの不安から離れ、自分のメンタルを守りながら対策していくことが必要です。
1…ニュースやネットを見ることをストップする
コロナが始まってからというもの、テレビのニュースでもネットでも不安を煽られる情報が多くあります。
不安からさらに情報を追い求め、さらに不安に陥るというサイクルに陥りがちです。
対策の基本は変わらず手洗いうがい・手指消毒・マスクをしっかりする、蜜を避け不要不急な外出は避けるということくらいしかありません。
もともとから心配性や不安が強い人は特に、一旦コロナ関連に関する話題から離れることはとても大切なことです。
特にネットニュースや掲示板などはいつでもさまざまな情報に溢れており、追おうと思えばいつまでも追える状況です。
感染対策は必要ですが、情報を追いすぎてもほとんどは不安を煽られることが多いので、そういったものを見過ぎないようにしましょう。
2…消毒は「適度」なペースで行う
コロナの感染経路は初期の頃から飛沫感染や接触感染といわれてきました。
まだ初期で何がなんだか分からない頃から今に至るまで、自宅や仕事先のさまざまな場所、特にエレベーターのボタンやドアノブ、電気のスイッチなどを消毒したり、なかにはスーパーやネットで購入した商品の外装も消毒する、という人も結構いるのではないでしょうか。
コロナ初期の頃と比べてさまざまな実験結果が出てきており、ウイルスの付いたモノを介して感染するというリスクは、初期の頃の予想よりもすごく少ないといわれています。
もちろんゼロではありませんが、1/50000という少ない確率と報告されているので、さまざまなものすべて消毒するのがストレスだという人は少し緩和し、その分手洗い・手指消毒を行う方が気持ち的に少し楽になるのではないでしょうか。
3…サブスクを利用して映画やバラエティを観る
不安に苛まれるようなニュースに触れている時間が長ければ長いほど、心が疲れてますますストレスが溜まります。
これが慢性化されて良いことはないので、不安を感じる要素からは離れ、その分好きな映画やドラマ、バラエティなどを見て人間の自然な感情や感覚に身を任せてみましょう。
現在ではさまざまなサブスクがあり、登録すれば見たいものを数多く楽しめます。中には無料登録だけで見られるサービスも。
不要不急の外出を避けている人とっても、とてもありがたいサービスですね。
4…趣味があるのであれば、その趣味に没頭する
読書でも映画鑑賞でも好きな芸能人でも、料理でも手芸でも何でも良いですが、好きなことや趣味に没頭している時間はとても楽しく、自分自身の世界が広がります。
特に外のニュースや情報に疲れやすい人は、そちらに振り回されている時間が長くなるのを避け、好きなことに時間を使いましょう。
スマホで情報を追うのは本当に簡単なことですが、だからこそマイナスにも働くことがあります。
5…窓を開けて空気を入れ替え、深呼吸の時間を作る
部屋の窓を開けて換気をし、空気を入れ替えるのはとても気持ちがいいものです。
これからの季節は寒くなりますが、朝起きたら充分空気を入れ替え、新しい1日を始めましょう。
慢性的に不安感があったり、自律神経が乱れていると、精神的にも肉体的にもやる気がなくなったり、不調を感じたりします。
そんな時に掃除など、ちょっと手間がかかることなどは億劫ですが、窓を開けて空気を入れ替えるくらいであれば簡単に行えます。
また、不安感があると呼吸が浅くなりがちです。
さまざまな心身の不調をすぐ変化させることはなかなかできませんが、深呼吸は意識して行うことができます。
身体中に新鮮な空気が行き渡るよう意識して、落ち着いたと感じるまで深呼吸をしてみてください。
6…1日のうち、短時間でも日光を浴びる/散歩する
日光を浴びることでビタミンDが体内で生成されるといわれます。
このビタミンDは免疫機能を調節する働きがあり、さまざまなウイルスが体内に入った時、免疫機能が有効な働きをするようにしてくれるもの。
食品から摂ることもできますが、1日15分~20分ほど日光を浴びることで足りない分を補うことができます。
コロナ禍でインドア生活になりがちで、まったく運動もしないとなると、精神的にも詰まりやすく、肉体的にも良いことではありません。
うつうつとしていると、外出など億劫になりがちですが、毎日、少しの時間でも日光を浴び、散歩をして外の空気に触れましょう。
7…良い香り・好きな香りでリラックスする
良い香りに包まれている時間は嬉しいですね。
香水・ルームフレグランスやスプレー・アロマ・ボディーソープやボディークリームなど、たくさんの素敵な良い香りを生活の中で楽しむことができます。
好きな香りは簡単に気分をあげてくれたり、癒されたりします。
アロマセラピーなどであれば、精油ごとでさまざまな期待できる効能が記されているので、気分に合わせて生活に取り入れてみるのも良いかもしれません。
8…ポジティブよりはニュートラル/フラット
以前よりは、いつも元気でいなくては…という考えや、ポジティブに頑張らなきゃ…と考える必要はなく、自分を大事にすること、ネガティブな自分自身でも良いという考えでも良いんだ、ということが少しずつでも浸透してきているように思われます。
自分の心の状態が悲鳴をあげていても気づかないまま、無理をして心身を壊してしまうと、取り戻すまでに長い時間がかかります。
毎日気持ち良く目覚め、やる気に満ち溢れており、充実した日々というのは素晴らしいですが、なかなかそうはいかない…という人のが多いのではないでしょうか。
ポジティブであることが自然な状態ならそのままで良いですが、心が疲れているのに無理にポジティブを目指すと、反動が出ます。
心が安心しており、ニュートラルである状態にはストレスがありません。
ポジティブにハッピーに!という言葉は時にとても疲れるものです。
自分の心が今どんな状態か、憂鬱なのか不安なのか満たされているのかに意識を向けてみましょう。
満たされていたり気持ちが良ければそれはそのまま、ネガティブであるなら今憂鬱なんだな、と感じてゆっくりし、現実にネガティブな事象があるならばそこから離れましょう。
コロナ禍も長く続いているので、ある程度割り切ってつきあう必要があります。
特にもともとから不安感が強かったり、まじめで神経質な人や敏感な人だと、ひとつひとつまともに反応していては身が持ちません。
9…食事と規則正しい生活
最後は基本的なことですが、食事内容と規則正しい生活についてです。
身体は、私たちが日常的に摂るものから作られています。
従って、なるべく栄養のあるものをバランス良く食べることや、ストレスからアルコール量が増えないよう意識することは必要だといえます。
大人になって自分に合った生活スタイルとして食事の回数や量を減らしたり、睡眠時間の長さも個人差がかなりあります。
一概に3食取ることが良いとはいえないでしょうし、睡眠時間なども身体にとって快適な時間は個人差があるでしょう。
自分の体調と相談しながら、朝起きて日光を浴び、適度に身体を動かし、量や回数は個人差があってもジャンクや味の濃いものばかり摂るのではなく、栄養を取り入れ、しっかり眠るというサイクルを行うことで、メンタルが整うということもあります。
心→身体という一方通行でなく、身体→心へと影響を与えることもあるでしょう。
適切な対策とともに、免疫力を下げないことを意識してみよう
コロナ禍での適切な対策というと、前述の通り手洗い・うがい・マスク・手指消毒をしっかり行うということです。
また、ウイルスが体内に入ってきても、まだ初期の風邪症状の段階でしっかりウイルスに対抗できる体力や免疫力を落とさないよう、日常的に意識して行動したいものです。
特に、コロナ禍で健康診断や何か体調に違和感があっても病院へ行きづらいという背景や、ステイホームが続いてインドア生活になりがちで心身の健康の度合いが低くなっているという人も少なくないでしょう。
2020年以前の生活スタイルが戻る日がいつになるのかは分かりませんが、不安が煽られるものからは離れ、日常的に基礎体力や免疫力を落とさないような生活を心がけていきましょう。