もくじ
コロナ禍以降、海外旅行の敷居も高くなってしまいましたね。
日常からスッパリ離れて飛行機に乗り、新しい知らない国・街を歩き、知らなかった景色や香り、そして味を知るのは海外旅行の醍醐味です。
日本はさまざまな世界のおいしいグルメを高いレベルで楽しめる国ですが、まだまだ「なぜ日本で流行ってないんだろう?」というようなおいしいものや食べ方がたくさんあると思われます。
今回は、自宅で簡単に作れる、海外の名物グルメとそのレシピをご紹介します。
簡単にできておいしい!興味深い!海外の名物グルメ
世界のさまざまな味、というのは興味深いものです。
スパイスをたくさん使う地域・辛いものが多い地域・私達日本人の主食であるお米を野菜と扱う国・名産品であるが故に使われる頻度の高い食材、などお国柄や地域感が見られて楽しいもの。
世界各国で愛されるグルメはさまざまですが、早速その一環として家庭で再現できる名物グルメをご紹介します。
1…ベルリン名物・カリーヴルスト
ドイツといえばソーセージとポテト、というイメージですね。
実際、ドイツ国内の街の名前に「er」を足したソーセージがそれぞれの街にあるようです。
たとえばミュンヘンならミュンヘナー、フランクフルトならフランクフルターという具合です。
ベルリンという街は伝統がありながらも新しい文化をパッパと取り入れるイメージを持つ感覚を感じさせます。
ベルリンを旅で訪れたらまぁ一度は…という感じで食べられているのでは?という名物グルメが「カリーヴルスト」。
とても簡単にできるので、ドイツビールやホットワインなどとたのしんでみてください。
用意するもの
- フランクフルトソーセージ …6本
- ウスターソース …大1.5
- ケチャップ …大2~3
- カレー粉 …小1
- ニンニクすりおろし …1片
- はちみつ …小1.5程度
- 付け合わせのフライドポテト
作り方
- 小鍋にケチャップ・ウスターソース・ニンニク・はちみつ・カレー粉を入れて弱火にかけ、ソースを作る
- ソーセージはボイルし、3cmほどの長さに切り、その後フライパンにオリーブオイルをひいて色よく焼く
- プレートにソーセージを並べ、その上から1のソースをかけ、カレー粉(分量外)を振りかける
- 隣にフライドポテトを添える
焼いたソーセージにソースをかけるバージョンをご紹介しましたが、焼いたソーセージを1の鍋に加え、ソースを絡める食べ方をする場合もあります。
とても簡単で子供さんなも、大人のお酒のおつまみとしてもおすすめ。
2…ハンガリー名物・パプリカチキン
中央ヨーロッパに位置するハンガリーは、パプリカの名産地。
辛いもの・辛くないもの・サラダ用・日常使いする白っぽいもの・日本で見るカラーパプリカ(紫やオレンジもある)・調理用のパウダー状のもの、など本当にさまざまな種類のパプリカがあり、日常的に料理に使われます。
ちなみに、日本に唯一浸透しているハンガリー語は「パプリカ」と思われます。
ハンガリー旅行での名物グルメといえば、まずこのパプリカの粉をたくさん使ったものがメインとなってきます。
フォアグラも名産物で安くおいしくいただけますが。
ご紹介するパプリカチキンは、鶏ももをパプリカの粉・トマトなどで煮込んだもの。
もう少しお肉が塊として残るレシピが多いのですが、このレシピは上の画像よりお肉もホロホロになり、トマトもパプリカも形がなくなります。
パスタソース、パンやご飯と一緒に、と楽しめるのでおすすめです。
用意するもの(大鍋で作る場合)
- 鶏もも肉(唐揚げ大くらいの大きさに切る) …4枚ほど
- ニンニク(みじん切り) …2~3片
- 玉ねぎ (みじん切り) …大2~3
- サラダ油 …鍋底から1cm程度(多め)
- 水 …ひたひた
- パプリカパウダー …大6~7程度
- 赤パプリカ(半分に切って種を取る) …2個
- トマト(半分に切る) …4~5個
- 塩 …適量
作り方
- 鍋に多めのサラダ油・ニンニク・玉ねぎを入れ、中火で炒める
- ある程度火が通ったら、鶏もも肉を入れ、表面が白っぽくなるくらいまで炒める(軽くていい)
- 火を止めて(焦げさせないため)パプリカパウダーを加え、全体にまぶされるようによく混ぜる
- 再び火をつけ、弱火でちょっとだけ炒め、ひたひたの水、トマト、パプリカを入れて火にかけ、沸騰させながらアクを取る
- トマトの皮が剥がれてくるので皮を取る。パプリカも皮が剥がれてくるので取る(ここだけちょっと時間がかかる)
- 強目の中火のままホイルで落し蓋をしながら水分が減るまで煮込む
- 最後に味を見ながら塩を足して完成
小分けにして冷凍も可能です。
ポイントは火を止めてパプリカパウダーを入れることだけ。
トマトやパプリカの皮は取らなくても良いですが、取った方がおいしくできあがります。
3…イタリア名物・ライスサラダ
イタリア人の食に対しての追求具合、素敵なアイディア、そして地方ごとのグルメのおいしさといったら夢のようです。
田舎のマンマが作る手料理だって、こんな所でこんなにもおいしいものが…というようなことがたびたびあります。
南イタリアのトマトやモッツァレラのおいしさ、パルマ辺りのハムなど素材の良さにも衝撃を受けるほど。
ズッキーニの花にチーズを詰めて揚げたり、ジェラートに生クリームをのせたり、ちょっとしたアイディアで色とりどりの素敵なおいしさが産まれるのは食を楽しむ文化ならではなのでしょう。
パスタやピザをはじめ、日本ではさまざまなイタリア料理が愛され浸透していますね。
ここでは日本の主食であるお米をメインとするサラダをご紹介します。
用意するもの
- 白米(日本のもので良い)…1~2カップ
- オリーブオイル
- 白ワインビネガーまたは酢
- 赤パプリカ
- オリーブの実
- きゅうり
- トマト
- ツナ缶やハムなど
- 好みのチーズ
- 茹でエビ
- ケイパー
- レモン汁
- 塩こしょう
具材は上に挙げたものでなくても、好みのもので作ってください。すべての具材は同じくらいのサイズにカットしておきます。
色どりが華やかになるような具材を選ぶと見た目もとても華やかに。
きゅうりなどは塩もみしておくと良いでしょう。
作り方
- お米はザルでさっと洗う。
- 鍋に湯を沸かし、お米を9分程度茹でる(柔らかすぎないように)
- 茹だったらザルにあげて、冷たい水を流しながらヌメリを取る。バットなどに広げキッチンペーパーなどでしっかり水気を取る
- オリーブオイル・ビネガー・レモン汁・塩・こしょうとサイズを合わせて切った具材をお米に加えてよく混ぜる
夏の暑い時期、ビネガーがきいたライスサラダは元気さを回復してくれます。
水気ををしっかり取った冷たいお米がメインで、具材はお好みで、あとはオリーブオイルと酢とレモン汁と覚えておけばOK。
日本の夏といえば素麺など多いですが、元気が出てさっぱりと食べられるライスサラダも夏場の定期メニューとしておすすめです。
4…N.Y名物・チキンオーバーライス
ニューヨークで人気のチキンオーバーライス。もとはトルコ発祥のようですが、ニューヨークの屋台で売られ、大人気になりました。
トルコ料理というと、屋台フードとして私達日本人にも馴染み深いのが「トルコケバブ」ですね。
ピタパンにたくさんの生野菜と削ぎ落としたお肉をたっぷり入れ、やはりヨーグルトソースとチリソースをかけて渡されます。
ちょっとスパイシーでありながら、ヨーグルトソースと絡むとまろやかになり、お肉の旨味がとても引き立ちます。
このチキンオーバーライスは、イエローライスの上にその名の通りチキンのグリルがのっており、生野菜サラダが一緒に盛られ、上に白いヨーグルトベースのソース・チリソースがかかります。
見た目にも鮮やかで野菜もチキンもお米もがっつり食べられる楽しいメニューです。
用意するもの
ターメリックライス
- 白米(あればジャスミンライスなど) …2合
- ターメリック(粉) …小1~1.5
- バター …10g
- 塩 …小1程度
スパイスチキン
- 鶏もも肉 …2枚
- クミン・コリアンダー(粉)…適量
- 塩こしょう …適量
生野菜
- トマト …1/2個
- レタス …適量
ヨーグルトソース
- プレーンヨーグルト …大3
- オリーブオイル …大1
- ニンニクすりおろし …小1/2
- レモン汁・塩 …適量
- チリソース …適量
作り方
- ターメリックライスを炊く。炊飯器、または炊飯鍋に研いだお米・分量の水・ターメリック・塩・バターを入れて炊飯。炊き上がったら混ぜる
- 鶏もも肉両面に塩こしょう・クミン・コリアンダーを振りかけ、10分ほど置いて馴染ませてから焼く。中火で皮目から→焼き色がついたら返して弱火で火が通るまで
- レタスは食べやすい好みの大きさにカット、トマトは角切りにする
- ヨーグルトをオリーブオイルで伸ばし、レモン汁と塩を味見ながら足して混ぜる
- プレートにターメリックライスを盛り、その上にカットしたチキンをのせ、生野菜を添え、上からヨーグルトソースとチリソースをかけて完成
ヨーグルトソースは覚えておけば、チキンオーバーライスだけでなくさまざまな料理に使えます。
お肉料理はもちろん、千切りやみじん切りのきゅうりと混ぜてサラダにしたり、ディップにしたりと幅広く活用できますよ!
5…ハワイ名物・もちこチキン
パンケーキやステーキ、ガーリックシュリンプなどハワイには楽しくおいしいグルメがさまざまにありますね。
開放的な空気のなか、綺麗な海を見ながらおいしいグルメを堪能するなんて最高ですね。
そんなハワイで人気・かつとても簡単な名物グルメのひとつ、「もちこチキン」とは、日本の唐揚げと似ていますが、片栗粉や小麦粉ではなく「もち粉」を使用して調理します。
下味は日本の唐揚げのように生姜・ニンニク・しょうゆなどを使ったり、カレー粉を使ったりと好みで楽しめます。
もち粉を使うことでカリッ!もちっ!とした食感が強まり、また日本の唐揚げとちょっと違うので、たまには気分を変えてもちこチキンを楽しんでみてください。
また味付けのバリエーションもさまざまにまじえてみましょう。
レモン汁を振りかけたり、スイートチリソースを付けたり、BBQソースなども相性がとても良いです。
用意するもの
- 鶏もも肉
- しょうゆ
- 生姜(すりおろし)
- ニンニク(すりおろし)
- はちみつ
- もち粉
- 片栗粉
作り方
- 鶏もも肉を適当な大きさにカットし、ビニール袋にしょうゆ・生姜・ニンニク・はちみつと一緒に入れて揉み、冷蔵庫で30分ほどおく
- 下味の付いた鶏もも肉を片栗粉・もち粉を同量程度混ぜた粉をまぶす
- フライパンに油を熱し、鶏もも肉を揚げる
工程としては日本の唐揚げを作る時とほとんど同じです。異なる点ははちみつを足すこと、もち粉を使うことくらいで本当に簡単。
ちょっと甘さのあるしょうゆベースの下味はしっかり付けておきながら、さまざまなソースを用意して食べるのは日本の唐揚げとは異なりますね。
スイートチリソースなどは特にしょうゆベースでありながら甘さと辛さが絶妙に絡み、より海外っぽいテイストが抜群に感じられるので特におすすめです!
6…台湾名物・葱抓餅(ツォンジュアビン)
ツォンジュアビンは葱入りの生地の鉄板焼きのことで、台湾の名物屋台グルメのひとつです。葱のパイという感じのもの。
小麦粉ベースの生地ですが、焼きながら上から横からと頻繁にパンパンと抓ったり、フライ返しを両手に持って生地を左右から潰してまた広げたりすることでパイのような食感も生まれ、サクサクとふわふわが同時に楽しめるのです。
生地には葱を入れますが、それとは別にトッピングが楽しめるのが魅力。
ハムやチーズ、卵、台湾バジル、コーンなどのトッピングで売られていますが、自宅で作る時は好きなものをたくさん入れて楽しみたいですね。
用意するもの
- 薄力粉 …200g
- 強力粉 …200g
- 熱湯 …100cc
- 水 …50cc
- 細ネギ …多め
- 塩 …適量
- ラード …適量
- サラダ油 …適量
作り方
- ボウルに薄力粉・強力粉を入れ、熱湯を少量ずつ足しながらその都度菜箸でしっかり混ぜる。その後水も加えて混ぜる(水は一度に入れて良い)
- ざっと混ざったら手で10分ほど捏ねる。まとまってベタベタくっつかなくなる程度まで
- ボウルに生地を丸めて入れ、ラップをかけて常温で1時間ほど置く
- 生地が膨らんでいるのを確認し、手でまた少し捏ねる
- 生地を2~3等分して丸め、打ち粉をした上に麺棒を使って薄く薄くのばす。破れてもいいのでできる限りうすく
- 伸ばした生地の上ににラードを全体的に薄くのばす。その上に塩とネギ(小口切り)を広げ、端からクルクルと巻き、1本の長い縄状にする。両端を持ち、まな板などにぴょんぴょん軽く打ち付けながらのばす
- 縄状になったものを端からクルクルと渦巻き状にする
- 渦巻き状のものを麺棒でフライパンサイズまで伸ばす
- フライパンにサラダ油を入れ、生地を入れて中火で片面5分ずつほど焼く
- 焼けてきたら両手にフライ返しやしゃもじ、トングなどを持ち、両サイドからぐちゃっと潰したりよくひっくり返したり抓ったりして完成
ポイントは生地を薄くのばすこと、ラードを使うこと。ラードを使うことでコクが深まります。
焼き上がりにしょっちゅう生地に刺激を与えることで、パイの食感が強くなるため、空気を入れることを意識して作ってみてください。
ソースはオイスターなどとてもよく合います。
トッピングは生地と別に卵とハムを焼いてのせたり、ひっくり返してからチーズなどをのせて、半分に折りたたんでいただきます。
7…タイ名物・パイナップルチャーハン
暑いタイには、ちょっとスパイシーでエネルギーが溢れてきそうな料理がたくさんあります。
エスニックなアジア料理は日本にも好きな人が多く、タイカレーやガパオライス、パッタイ、トムヤムクンなど大人気メニューなどはとてもファンが多いですよね。
ここでご紹介するのはエスニック料理特有の辛さなどがない「パイナップルチャーハン」。
フライドライスにパイナップルやレーズン・カシューナッツなどが入った料理ですが、華やかな見た目で、南国特有のフルーティーな甘さもあり、とても楽しい料理です。
用意するもの
- 丸ごとパイナップル …1/2個
- 白米(タイ米やジャスミンライスがあればなお良い)
- 卵 …1個
- エビ(皮を剥いて背わたを取る)…5尾
- ベーコン(角切り) …適量
- 玉ねぎ(みじん切り)…1/4個
- にんじん(みじん切り)…半分
- ピーマン(みじん切り)…1個
- ニンニク(みじん切り)…1片
- レーズン …大1
- サラダ油 …適量
- ナンプラー …大1/2程度
- 鶏がらスープのもと…小1
- カシューナッツ(砕く)…適量
作り方
- パイナップルを縦半分に切り、実をくり抜く(容器として使うので捨てないで)くり抜いた実は角切りにする
- フライパンにサラダ油・ニンニクを入れて火にかけ、玉ねぎ・にんじん・ピーマン・ベーコン・塩(適量)・エビ・パイナップルを入れて炒めて、火が通ったら取り出しておく
- 同じフライパンにサラダ油をひいて火にかけ、溶き卵を入れて半熟になったら白米を入れ、塩こしょうして炒める
- 2の具材を全て戻し、ナンプラー・鶏がらスープのもと・レーズンを入れて塩こしょうして炒める
- くり抜いたパイナップルの皮にパイナップルチャーハンを盛り付け、カシューナッツを散らして完成
さまざまな具材のテイストが合わさって楽しめ、パイナップルの皮を容器にすることで見た目もダイナミックでパーティーのよう!
パイナップルとココナッツミルクをふんだんに使う甘いピニャコラーダなどと一緒にいただけば、南国のハッピーな気分を満喫できます。
8…中東名物・フムス(簡単バージョン)
フムスとはひよこ豆のペースト。これだけ聞くとおいしいのか…?と思いますが、塩・オリーブオイル・タヒニという練りゴマのようなものが入り、中毒性がある…というほどおいしいです!
中東での食べ方は、カレー皿くらいのプレートにフムス、揚げナスやゆで卵、サラダ、鶏レバーと玉ねぎのスパイス炒めなどさまざまな具材とのせたり、ピタパンにさまざまな具材と一緒に挟んだりします。
ピタパンは日本では日常食ではないでさが、食パンやバゲットでもよく合います。
ひよこ豆を茹でて皮を取って…という工程があればよりおいしいですが、市販のひよこ豆の缶詰を使えば本当に簡単なので、今回は簡単バージョンレシピをご紹介します。
用意するもの
- ひよこ豆の缶詰… 1~2缶
- E.Xバージンオリーブオイル…適量、ドロっとしたできあがりになるように
- 練りゴマ(白) …大6~8
- 塩 …適量
- パプリカパウダー …ちょっと
作り方
- パプリカパウダー以外の全ての材料をミキサーにかけてペースト状にする
- 味を見て、足りないものを足す
- お皿にフムスを盛り、最後にパプリカパウダーを振りかける
ひよこ豆を茹でる段階から行うと面倒さがありますが、缶詰とミキサーを使えば本当に時短で簡単。
練りゴマペーストでコクがしっかりと足され、オリーブオイルのまろやかさと程よい塩気で抜群の味に仕上がります。
バゲットなどに塗って食べるも良し、好きなトッピングを合わせて食べるのも最高です。
鶏レバー&玉ねぎのスパイス炒め(クミンパウダーやコリアンダーパウダーなど)と、食パンやバゲットなどと一緒に食べるのが特におすすめ!
世界で愛される名物グルメをおうちで楽しもう!
世界には、全く想像したことのない調理や組み合わせ、食べたことのない食材などがさまざまあります。
逆に、異国でありながらも日本と似た食べ方をするものがあったりもして、興味深いですね。
しかし名物グルメとなるほど市民権を得る料理の共通点は「おいしい!」ということ。
ぜひこの記事を参考に、世界で愛されるさまざまな名物グルメを作ってみてください。