もくじ
美容や健康のため、ヨーグルトを食べることを日々のルーティンとする人は少なくありません。
フルーツやジャム・ハチミツ・黒ごまペーストなどアレンジを楽しめるのは魅力です。
アレンジしながらもヨーグルトはそのまま食べる人が多いと思いますが、今回はヨーグルトにひと手間加えた「水切りヨーグルト」、期待できる効果、作り方、おすすめの食べ方をご紹介します。
水切りヨーグルトとは?
プレーンヨーグルトのパックを開けると、ヨーグルトの上にうすく水分が張っています。
あの水分は「ホエイ(ホエー・乳清)」といわれるもので、栄養価がとても高いものと知られています。
「水切りヨーグルト」はこのホエイの水分をきったもののことをいいます。
プレーンヨーグルトにはたっぷりホエイが含まれているため、水切りしたものはクリームチーズのようななめらか・クリーミーな食感になります。
せっかく栄養価が高いのにもったいないと思いますね。でもこのホエイはさまざまに活用できるため、捨てなければいいのです。
ホエイのおすすめの活用方法は後述します。
水切りすることで何がいいの?
もともと完全体なのに、わざわざ固形と水分に分ける必要などなさそうに感じますが、水切りすることでヨーグルトの栄養価が高まるといわれています。
栄養価が凝縮されタンパク質・脂質ともに通常のヨーグルトの約2倍ほどとなり、脂肪燃焼・代謝を良くしてくれるため、ダイエットや筋トレの強い味方になります。
脂質が高まるため、ダイエット中は食べ過ぎない方がいいですが、それほどたくさんの量を食べるようなものでもありません。
しかし、栄養価が高く優秀なものなので、料理などにも活用し、なるべく日常的に食べることをおすすめします。
水切りヨーグルトに期待できる効果
水切りヨーグルトには良質なタンパク質・脂質・炭水化物・カルシウム・ビタミン・乳酸菌・ナトリウムが含まれます。
日常的に食べることで、以下の効果が期待できるといわれています。
- 整腸作用
- 代謝力アップ
- 脂肪を燃焼させる
- 美肌・美白
- 筋肉の強化
- 骨や歯・髪を強くする
- 免疫力を高める
腸内が汚れているとさまざまな病気へとつながりやすいといわれ、腸内環境を良くするための腸活を心がける人は近年より増えています。
老廃物のデトックスがきちんとされ、腸内環境が良くなると便の不調が軽減されます。
参考:https://kitchen-tips.jp/23054
身体の内部から健康に、綺麗になることはそのまま身体の快適さ、健康的な美しさへとつながります。
がん細胞は毎日体内で産まれていますが、個人の持つ免疫力がやっつけてくれるといわれています。
コロナ禍である今はより、身体の免疫力をしっかり高めたいもの。
水切りの手間はありますが、放っておくだけなのでぜひ日常的に取り入れ、良い効果を体感してみてください。
ちなみに、乳酸菌にもさまざまな菌があり、1つの銘柄ばかり選んで摂取すると、身体がその菌に慣れてしまうため、できるだけ多岐に渡るほうがいいといわれています。
市販の銘柄であれば、今回はブルガリア、次はビヒダス、次はカスピ海などというように、変えていくのがおすすめです。
腸のゴールデンタイム
腸の働きがもっとも盛んになるのは22時~2時。従ってヨーグルトは朝よりも夜食べる方が免疫力が高まるといわれます。
通常のヨーグルトは何となくすっきりする朝に食べたい感じですね。
しかし、水切りヨーグルトであれば料理に幅広く使えるため、より夜に摂りやすいものとなります。
水切りヨーグルトの作り方
それでは水切りヨーグルトの作り方をご紹介します。とても簡単です。
用意するもの
- 市販のプレーンヨーグルト
- ザル(またはコーヒーのろと)
- キッチンペーパー(またはコーヒーフィルター)
- ホエイ受けのボウルやお椀
手順
- ザルにキッチンペーパーを敷き、その下にホエイ受けのボウルをセットする
- 冷蔵庫に入れ、7~8時間ほどそのままおいてできあがり
とても簡単ですね。量が少ない場合はコーヒーのろとにフィルターをセットすると、よりコンパクトです。
結構な量のホエイが出るため、ザルの下側に水分がつかないように、深さのあるボウルやお椀を使いましょう。
寝る前にセットして、一晩置いておけば翌朝起きた時にはクリーミーな水切りヨーグルトができています。
保存は冷蔵庫なら2~3日程度、冷凍庫なら1週間前後と覚えておきましょう。
水切りヨーグルトのおすすめの食べ方
できあがった水切りヨーグルトは濃厚でクリーミー。プレーンヨーグルト同様、酸味がそれなりにあります。
どのような食べ方ができるのでしょうか。
フルーツやジャム・ハチミツなどと食べる
一番簡単な食べ方は、通常のプレーンヨーグルトを食べる時と同様にフルーツやジャム・ハチミツなどを添えて食べること。
水切りすることで食感がクリーミーになるので、新しいデザートを食べるような感覚も味わえるでしょう。
酸味があるため、なめらかなチーズを食べているような感じもします。好みのものを色々試してみてください。
調味料のひとつとして活用するのがおすすめ
水切りヨーグルトはまろやかで濃厚であり、単体で食べるほど味の主張がないため、優れた調味料としてさまざまな料理に使えます。
サワークリームのような用途で使う、とイメージすると使い方としては分かりやすいかもしれません。しかし、やはりサワークリームとも違います。
ヨーグルトで有名な東ヨーロッパのブルガリアという国では、ヨーグルトをさまざまな料理に使います。近隣のトルコやギリシャも同様です。
スネジャンカ(ギリシャではザジキと呼ぶサラダ)
ブルガリアでメジャーなスネジャンカというサラダは水切りヨーグルトがメインです。簡単でおいしくて夏におすすめ。
千切りかみじん切りしたきゅうりと水切りヨーグルト、塩胡椒、オリーブオイル、ハーブのディル、すりおろしニンニク少々を混ぜでできあがりです。
好みでレモン汁やクミン・コリアンダーなどのスパイス(粉状)を入れてもおいしいです。
ポテトサラダ
じゃがいもを好みの方法で火をとおし、塩胡椒、オリーブオイル、水切りヨーグルト、みじん切りの玉ねぎ(じゃがいもが熱いうちになじませる)と和えます。
レモン汁や、あればケイパーやオリーブを足すのもおすすめ。
とてもまろやかでおいしく、なにで味つけしたんだろう?と思われるような味になります。
天然の調味料のみでできあがるのも嬉しいポイント。
アボカドと混ぜてディップや冷製パスタに
マッシャーで潰したアボカドと水切りヨーグルト、レモン汁、塩胡椒、オリーブオイルで和えると簡単なディップになります。
ディルのみじん切りを混ぜるのもおすすめ。ケイパーやオリーブは好みで足してもなくてもおいしいです。
トーストに塗ってもいいし、茹であげて冷やし、水気を拭いたパスタと和えると簡単な冷製パスタになります。
筆者はそのパスタに生ハムかスモークサーモンをのせますが、程よい塩気と酸味でおいしいです。
スープに添える
サワークリーム的な使い方ですが、濃いめのスープに添えるのもおいしいです。
ロシア料理のボルシチにはサワークリームを添えますが、同じ感覚で使えます。
スパイスやハーブ好きな人にはとてもおすすめ
料理にスパイスやハーブを多用する人には、水切りヨーグルトはとてもおすすめです。
味付けが濃い、ということではなく天然の調味料ならではの深みやアクセントが生まれます。
それらは強さや独特さがありますが、水切りヨーグルトを合わせることでまろやかさとさらなる深みが足されます。
味の層が厚くなるという感じです。
主張せず、何を足したのか分からない感じなのですが、やっぱりある方がおいしい、という魅力的な調味料となります。
余ったホエイは捨てないで活用して
水切りヨーグルトを作った時に出るホエイにも栄養たっぷりなのでぜひ活用しましょう。
ホエイには乳酸菌・カルシウム・ビタミン・ミネラル・必須アミノ酸・タンパク質が含まれており、飲む美容液ともいわれ、以下の効果が期待できます。
- 疲労を軽減させる
- 美白効果
- 老廃物をはがすピーリング効果
- くすみの改善・美肌効果
- 骨密度を高める
- 活性酸素を抑える
参考:https://yorokoba-ichiba.com/2019/05/02/whey/
熱をとおさないで飲む場合
ホエイにも柔らかな酸味があります。一番のおすすめは、キウイやいちご・オレンジなど酸味のあるフルーツと牛乳と一緒にミキサーにかけ、ジュースとして飲むこと。
適度な酸味とフルーツのジューシーさで身体が生き返るよう。味もとてもおいしいです。
また、ホエイを炭酸で割って飲む人も。夏におすすめのすっきりドリンクです。レモン汁やハチミツを足すのもいいですね。
料理や炊飯・ホットケーキなどにも使える
スープ
スープに適度な酸味を加えたい時に、ホエイを使うことができます。
酸辣湯やトマトスープなど元から酸味のあるものに使ってもいいですし、ミネストローネのような食べるスープにもおすすめです。
ご飯を炊く
炊飯する場合、お米1合に対して100mlのホエイを入れます。
味がどうなるのかとても気になるところですが、酸味や匂いなどは感じられず、お米がツヤツヤしておいしく炊きあがります。
ホットケーキやフレンチトースト・蒸しパン
ホットケーキやフレンチトーストは牛乳を使いますが、それをホエイに替えてもおいしくできあがります。
牛乳と半量ずつ、などその時あるホエイの量によって臨機応変にバランスを変えても大丈夫。
お肉を漬ける
鶏肉や豚肉を使う料理の下準備として、ホエイにお肉を漬けておくことでとても柔らかくジューシーに仕上がります。
ドレッシングを作る
ホエイ・オリーブオイル・塩胡椒で即席のドレッシングを作ることができます。
味の好みでワインビネガーやお酢、バルサミコ酢などを足したり、レモン汁やスパイスを足すのもいいですね。
半永久的にリコッタチーズを手作りできる
ホエイに同量の牛乳を足し、火にかけて沸騰する直前で小さじ1~大さじ1くらいのレモン汁を足し、その後ザルで水分をきって冷蔵庫でしばらくおくとリコッタチーズができあがります。
レモン汁の量の目安としてはホエイ・牛乳ともに200mlずつであれば大さじ1くらいです。
きった水分に牛乳を加え、同じ工程を行えばまたリコッタチーズができる…というふうに、半永久的にリコッタチーズを作ることができるのです。
作り方
- ホエイと同量の牛乳を中火にかけ、沸騰直前でレモン汁を加え、そのまま2分ほど沸騰させる(分離してくる)
- ザルにキッチンペーパーを敷き、下にボウルをセットして水気をきる
- 水気がある程度切れたら上側にもキッチンペーパーを被せ、冷蔵庫で半日~1日おく
- できあがったチーズをキッチンペーパーごと茶巾のようにしぼれば、モッツァレラのような丸いリコッタチーズのできあがり
ホエイの使い方の用途は広い
このように、ホエイはさまざまな使い方ができることが分かりました。
生ではもちろん、料理に使うことも、チーズを作ることもできるのです。そしてさらに健康・美容効果が高いとなると無敵ですね。
水や牛乳を使って作るものを、ホエイで代用することでよりおいしくなるというのはとても魅力的です。
おいしく食べて綺麗になろう♡
健康・美容のため日常的に摂りたいヨーグルトは、そのままもいいですが日々のことならバリエーション豊かに楽しめる方がもっといいですよね。
プレーンヨーグルトの食べ方は大体決まっていますが、水切りすることで抜群においしい調味料としてさまざまに楽しむことができるし、ホエイもジュースやチーズにと活用できます。
おいしさの幅が広ければ、身体にいいから、という理由だけでなく、さらに積極的に使いたくなるものです。
ぜひこの記事を参考にヨーグルトのバリエーションを楽しみ、より健康かつ美しくなりましょう。