もくじ
たくさんの「やるべきこと」に振り回されていませんか?
仕事や家事、オン・オフも「やるべきこと」がたくさん溢れています。頭の中では目の前のやるべきことが次々と現れて、常にあれこれと考えが浮かんでは消えていきます。
その浮かぶ考えややるべきことを書き出し、整理する方法がtodoリストです。今すぐやるべきことを洗い出し、可視化することで行動に移すことができる最適な方法です。
1日の始まりである朝の時間帯や仕事のプロジェクトを始めるときなど、todoリストを作成することで、頭をスッキリとした状態で物事に取り掛かることができます。
すべてのtodoリストを完了させたときは、達成感があります。そのため、まずは取り掛かるハードルが低いことや小さなことでもリストアップして、その達成感を味わってモチベーションを高める方法があります。
しかし、todoリストのタスクが成し遂げられなかったときはどうでしょうか?罪悪感や心残りといった形で達成感が味わえなかったぶん、ストレスに変わります。
やり遂げられなかったtodoリストは先送りになり、どんどん雪だるま式に膨らんでタスクが増えていきます。できなかったことは、次の日もまた次の日も手つかずに終わり、結果todoリストを始める前の、やるべきことが溢れて頭がいっぱいの状態になってしまいます。
本当にやらなければならないことを考えてみよう
朝一番で作成した今日やることをリストアップしたtodoリストは、取り組む前に内容を見直してみましょう。特にtodoリストを作成してからでないと物事に取り組めない人ほど、この見直しの時間を設けてみることをおすすめします。
メールの返信や植物の水やり、近所を一周するジョギングなど、todoリストに挙げるまでもない小さなことやすでにルーティン化していることもその中には含まれていませんか?
ここでの確認ポイントは、todoリストを作成することが目的になっていないかという点です。細かく書き出しすぎていたり、取り組むハードルが低すぎてリストアップするまでもなかったりすると、本来やるべきことがわからなくなってしまいます。
そもそもtodoリストとは、やるべきことを取り組むためのステップに過ぎません。それなのに、todoリストを作れば作るほどやるべきことに翻弄されて振り回されていては意味がありません。
もちろん、やるべきことを把握するために書き出すのはよいことです。大切なのは、勢いのままにリストアップしたことをこなしていくのではなく、その中でも本当にやらなければならない事柄に対して優先順位を付けることです。
「やりたいこと」ではなく「やめたいこと」をリストアップしてみよう
やりたいことに焦点を当てた書籍は数多くあります。やりたいこと、達成したいことをどんな小さなことでも数多く挙げていくという方法です。
自分の中の潜在的にあるやりたいことを引き出し、自身を解放する手法としては効果的ではありますが、その中にはそこまでやりたいと思っていないことも含まれている場合があります。
人はポジティブなことよりも、ネガティブなことの方が思い浮かびやすいという性質があります。それは、生存欲求に結びついた本能的な性質です。その性質をうまく活かすならば、やりたいことよりもやりたくないことの方が思い浮かびやすいはずです。
昨今では、やりたいことがないといけないような風潮があります。しかし実際は、やりたいことがたくさんある人の方が少ないのではないでしょうか。やりたくないこと、やめたいことといったネガティブな側面からは、本当に自分がやりたいことが見えてくるはずです。
1. あなたの「やめたいこと」はなんですか?
何かに取り組むときに、「なんとなくこれは嫌だな」と直感的に感じることはありませんか?それは過去に失敗したことや毎回同じことを繰り返して後悔していることかもしれません。自分が嫌だと感じているにも関わらず、やらなければならないことというのは本当にあなたにとって必要なことなのでしょうか。
もちろん、生活をする上でやらなければならないことはあるでしょう。歯磨きやお風呂に入る、片道1時間かけて会社に行くといったことは面倒に感じていてやりたくないことかもしれません。
今やりたくないことがあって、それがその先の未来の自分にとって不利益な結果になるとわかっているのであれば、やりたくない面倒なことでもどうにかして行動する工夫が必要になります。
このまま歯を磨かなければ、いつか虫歯になるかもしれないし、もっとひどくなれば歯周病になるかもしれない。そうなれば、歯医者に通うことにもなるし、その分の治療費がかかるようになるといった明らかに自分にとって不利益な結果になることは想像できます。
つまり、今やりたくないことをやらなかった場合、その先の将来の自分にとって不利益になるのであればやりたくなくてもやる必要があります。
しかし、やりたくないことをやめてしまっても将来の自分にとって不利益になるどころか幸せになることであればむしろ進んでやめてしまったほうがよいのです。
2.「やめたいこと」から見える本当になりたい自分の姿を知ろう
- 気になるワードを検索するついでに、サジェストされた別の事柄に気を取られてネットサーフィンに没頭してしまう。
- もうひとふんばり仕事を頑張るときは、ついスナック菓子やスイーツに手が伸びる。
- 一日の終わりにお酒は欠かせず、休肝日はない。
誰もが思い当たる些細なやめたいことを例に挙げてみました。これらのことは日常の中で特に意識せずに行なっていますが、長い目で見ると将来の自分にとってあまり良い結果にならないことは想像できるでしょう。
ネットサーフィンに没頭する代わりに、作業の時間に充てることができれば、効率よく仕事が進み、評価されて収入が上がるかもしれません。または、つい手が伸びてしまうスナック菓子を食べずに3度の食事をバランスよく満足する量を食べるようにすれば、体重や身体の不調を気にならなくなるかもしれません。
作業の時間を増やす、ダイエットをする、お酒をやめるといったことはあくまで手段であり、目的ではありません。ここでポイントとなるのは、「なぜそれをやめたいか」を追求することです。収入を上げたい、お気に入りの洋服を着こなしたい、健康な体を維持したい、といった目的、目標を達成するために必要なことを深掘りします。
本当にやりたいことは、漠然と考えているやりたくないことややめたいことに潜んでいるのです。
「やらないこと」にフォーカスした参考書籍5選
やらないことにフォーカスし、本当にやりたいことを見つけて行動に移していくためにはどうしたらよいでしょうか。そこで、やらないことを見つけ出す方法などをまとめた書籍を5冊紹介します。是非、参考にしてみてください。
1. すぐやる人の「やらないこと」リスト/塚本亮
2. やらないことを決めなさい/鳥原 隆志
3. しないことリスト/pha
4. 人生やらなくていいリスト/四角大輔
5. やらないこと戦略 最大限にクリエイティビティを上げる時間管理術/ドナルド・ロース
思い切ってやりたくないことはやめてみよう!
やりたくないことをやめるのは、わがままで自己中心的なことではありません。もちろん、やりたくないからとなんでもかんでもやめてしまって、周りにいる人に迷惑をかけてしまっては本末転倒ですが、自分の中の本当にやりたいことに優先順位をつけて下した結論であればよいのです。
やりたくないことややめたいことをダラダラと続けた結果、パフォーマンスは下がって、なりたい自分から遠ざかってしまうのは残念なことです。やりたくないことを断ち切るためには、思い切りが必要です。なりたい自分に近づくためにも、勇気を出して一歩前に進んでみませんか?