もくじ
梅雨から夏が終わるまではじっとりした空気やベタベタ感が身体にまとわりつき、熱がこもって不快指数が高くなりがちな季節です。
すっきりしたい、リフレッシュしたい、清涼感が欲しい、身体にこもった熱を解放したいというのはこの時期、頻繁に感じますね。
今回は、そんなじめっとした季節を少しでも快適に乗り切れるよう、清涼感たっぷりのハーブを使ったハーブウォーター・ティーについてご紹介します。
ハーブウォーター(フレーバーウォーター)って何?
ドライ・またはフレッシュハーブを使ったハーブティーは近年広く浸透し、お気に入りの香りや味、ハーブの効能で日常的に取り入れている人は少なくありません。
ハーブを飲み物として使用する場合、ホットで飲む人が多いですが、夏場などは冷たいものをごくごく飲みたくなるものです。
ドライハーブのティーバッグを煮出し、後で冷蔵庫で冷やすというのもいいですが、新鮮な生のフレッシュハーブを使って「ハーブウォーター」を作るのもおすすめです。
「ハーブウォーター」とは別名「デトックスウォーター/フレーバーウォーター」ともいわれます。
少し前に海外発で、フルーツをボトルで水に漬けたデトックスウォーターが流行りましたが、ハーブウォーターはこのデトックスウォーターのハーブ版です。
ハーブと好きなフルーツを使ってもいいですし、ハーブだけでもいいでしょう。
「ハーブウォーター」というと、アロマセラピーなどで使われる「水蒸気蒸留法」で抽出されたアロマウォーターを思い浮かべる人もいると思いますが、今回ご紹介するのは飲料用のものです。
カフェインを摂りたくない時間帯にもおすすめのハーブウォーター
喉が渇くシチュエーションや原因はその都度異なり、その時ごとに飲みたいものも違います。
たとえば塩分や油分、アルコールなどの摂取量が多かった時に常温の水程度の温度に冷めたハーブティー(カモミールなど刺激の少ないもの)を飲むと、身体にじんわり沁みることがあります。
夜遅くにあまり冷えたものやカフェインを摂りたくない時など、リラックスできる香りで常温程度のハーブウォーターはとてもおすすめです。
マテ茶・ジャスミン茶のようにカフェインが含まれるハーブもありますが、一般的にハーブティーとして売られているものにはほぼカフェインが含まれません。
フレッシュハーブたっぷりで作るハーブウォーター&ティー
それでは早速ハーブウォーター・ハーブティーの作り方をご紹介します。
ハーブウォーターの基本的な作り方
用意するもの
- ローズマリー・ペパーミント・スペアミント・レモングラス・レモンバーム・アップルミント・ラベンダー・セージ・カモミールなど好きな香りのハーブ
- 沸騰したお湯
- 水
手順
- 庭ではえているハーブであればよく洗い、水気を拭き取る。買ってきたハーブであればそのまま。
- ピッチャーやデキャンタなどに好きなハーブを適量入れ、沸騰したお湯を100ccほど注ぐ。
- 香りがたってきたら、水を注ぎ、冷蔵庫で数時間おいてできあがり。
ボトルにハーブを入れて水を注いで置いておくだけでもいいのですが、お湯をはじめに注ぐことでより香りがたつのでおすすめです。
何度か作るとお気に入りの味や香りが分かってきますが、ハーブウォーターでもティーでも、ボトルの1/3〜〜半分弱ほどハーブを入れるといいでしょう。
筆者が初めてフレッシュのペパーミントティーを飲んだのは中欧のホテルだったのですが、あまりの香りのたち方とともに、ハーブの量に驚きました。
中欧はハーブティーが盛んでさまざまな種類があり、スーパーやドラッグストアで購入できるティーバッグのものでも香りがたちおいしかったのですが、フレッシュハーブの香りがダイレクトに突き抜ける感じは本当に印象的でした。
おすすめのハーブの組み合わせ
ハーブウォーター・ハーブティーともに、自分の体調や気分などで好きに組み合わせたり単品で作ったり、自由に楽しめることが魅力です。
庭のハーブがすごく増えたから、という人もいるでしょう。ミントやローズマリーなどは手をかけなくてもどんどん増えていきます。
リラックスしたい時におすすめのハーブウォーター・ティー
- レモンバーム・ラベンダー・ローズマリー …各適量
- カモミール …ティーポットであれば摘んだ花部分を10〜15個ほど
特に夜遅い時間帯や落ち着きたい時は、自然のハーブを使ってリラックスに働きかけたいものです。
アロマオイルでも、ラベンダーなどは特にリラックス効果があるとされていますよね。
カモミールは緑茶や紅茶・他のハーブティーよりもさらに刺激のないものを飲みたい時におすすめです。
とても優しく、たとえば南部鉄瓶などで沸かしたお湯でいれると、とろんとした滑らかさが引き立てられて本当においしくておすすめです。
リフレッシュしたい時におすすめのハーブウォーター・ティー
- ローズマリー・レモングラス・ペパーミント …1:1:3くらいの量
- ペパーミント(アップルミント・スペアミント)・ローズマリー…ミント類多め、ローズマリー10センチほど
ローズマリー・ペパーミント・レモングラスの組み合わせは特に夏場にすっきりでき、レモングラスの香りとペパーミントの清涼感が気持ちいいですよ。
ミント類などは特に単体でも香り立ち、清涼感満点です。すっきり清涼感とミントの香りとともにローズマリーが合わさることでより深い香りが楽しめます。
喉や咳に効果が期待できるハーブウォーター・ティー
- カモミール …摘んだ花を10〜15個ほど
- セージ・タイム …各適量
カモミールはヨーロッパで喉風邪のひき始めに、湯気を吸う民間療法があります。大きめのマグにカモミールティーを煎れ、あがる湯気を喉と鼻から吸うのです。
痰に効果があるとされるタイムと、喉の痛みに効果があるとされるセージ。喉の痛みやちょっとイガイガする、といった風邪の初期症状の時にはリラックスとともに取り入れてみましょう。
フレッシュハーブとドライハーブはどう違う?
生のフレッシュハーブとドライハーブはどのような違いがあるのでしょうか。
料理好きな人はハーブを育てる?
ある程度ハーブに興味があり、料理などに取り入れている人は、育ちやすいハーブを庭先で育てている人も多いでしょう。
種類によりますが、比較的ハーブは放っておいても勝手に育ちます。料理好きな人が日常的に使いたいという理由でハーブを植えるというパターンは多いでしょう。
ちょくちょく使いたいのに、その都度ハーブが売られているスーパーに買いに行くのは手間ですよね。
同じく料理好きな人はスパイスも集めます。フレッシュハーブは田舎であれば、それなりに大きいスーパーでなければ買えない、でもドライであればスパイスもハーブも手軽に購入でき、保存もできるからです。
植えて増えればフレッシュハーブをさまざまに活用、近場で手軽になければドライを使うという人は多いのではないでしょうか。
ドライとフレッシュ、どちらを選べばいい?
キノコや野菜など、干して使うという人は少なくありません。理由は、旨みが凝縮されること、そして日光と空気にあてることで栄養素が増えるといわれているからです。
たとえば大根。煮て・すって・生でとさまざまに楽しめますが、切り干し大根は身体にいいから定期的に食べよう、という概念を持つ人は多いでしょう。
トマトも干す・または熱にかけることで旨みがギュッと凝縮されます。
これはハーブでも変わりなく、ドライにすることで「それぞれが持つ効能をより强くする」という利点があります。
ではすべてドライにすればいいのかということでもなく、生のフレッシュ感を取り入れたい時、生の方がアレンジがきき、食が楽しめるし、素材そのものを取り入れることができるという感覚の喜びがあります。
栄養素だけ意識して生きていけばいいというものではありません。
ハーブについても同様で、効能を追求したいのであればドライ、フレッシュ感や香りをより感じたいのであればフレッシュを選ぶといいでしょう。
ハーブウォーター・ティーを作る時に気をつけたいこと
ハーブはただ香りが良く、おしゃれな感じというものではありません。スパイス同様、それぞれに効能があるのです。
ハーブウォーター・ティーを摂取するのを控えた方がいい人
ハーブにはそれぞれ効能があるため、持病がある人や薬を飲んでいる人は主治医にハーブティーについて確認しておきましょう。幼児・年配の人・アレルギーのある人・授乳中の人も確認しておくと安心です。
また、ハーブを摂取するのに一番気をつけるべき人は妊婦さんです。
香りが良く、リラックスやリフレッシュにはうってつけのハーブですが、それぞれに効能があり、上手に使わないとハーブに含まれるタンニンが子宮の収縮や、葉酸・鉄分の吸収を阻害する作用があるといわれます。
使い方によってとても良い作用をもたらすこともあるのですが、ある程度知識が必要ですし、絶対的にリスクは避けたいので主治医に都度確認を心がけましょう。
おまけ!きゅうり水もこれからの時期におすすめ
昔から、喫茶店やレストランなどに行くとレモン入りのお水が出されることがよくありましたね。すっきりします。
レモン水も現代の考え方からすると、デトックスウォーターの一種といえますが、酸味や刺激がちょっと強いと感じる人もいます。
そんな人におすすめなのがきゅうり水。デキャンタなどに注いだ水にピーラーで薄切りにしたきゅうりを何枚か入れるだけなのですが、レモン水よりまろやかで優しくておすすめです。
筆者は前述の中欧で、ベトナムレストランにて初めて飲んだのですが、料理の油分が緩和されるようなさっぱり感と、刺激のない感じに「これはいいなー」と思いました。
ちなみに漬けてあるきゅうりはそのまま食べられます。さっぱりさせるために刺激の強いものは必要ないんだということも何となく感じられておすすめです。
日本食よりも強い油分、強いスパイス感、強い香りと塩味というのは海外では当たり前のようになっています。全体的に全部強いといっていいというほどです。
一概に日本は味が薄い、ということでもないですし、個人によって随分違うのでしょうが、普段よりスパイスや塩分や油分が多い食事の時に一度試してみてはいかがでしょうか?
余ったお気に入りフレッシュハーブの使いみちはさまざま!
ハーブをメインとする料理はあまりないので、植えていれば適量摘んで使うことができますが、スーパーで購入した場合は余ることが多々あります。
フレッシュとして使うのは期限がどうしてもあるので、乾燥させて冷凍するのがいいでしょう。
ミントなどは乾燥させて、防虫剤として衣類ケースに入れておくとほんのりいい香りもして、防虫もできておすすめです。
バジルであれば菜花やブロッコリーなど緑の濃い野菜とオリーブオイルなどをミキサーでかけて、ジェノベーゼとして冷凍すれば便利です。
セージやカモミール、タイムは乾燥させて冷凍庫に入れましょう。
ハーブのフレッシュな香りで暑い夏を気分すっきり乗りきろう♡
ハーブというものは使えば使うほど奥深く、しかも扱いが割と楽です。育てる際も勝手に増えていくし丈夫なのです。
さまざまな料理に使うことができるし、前述のように防虫剤としても使えるし、今回ご紹介したようにたっぷり使ってハーブティーやハーブウォーターとして香りやリフレッシュ感を味わうことができます。
自分の気分に応じてハーブウォーターを作ってみてください。自然の良い香りには強いパワーが感じられます。
癒されてリフレッシュ、さらに効能もあって、料理に使えば深みが出るなど、良いことばかりですよ!