もくじ
忙しい人でも資格を取れる「効率のいい」勉強法!
キャリアアップや転職のために資格の勉強に励んでいる社会人は大勢います。そのなかで多くの人が「資格を取得したいけれど、なかなか勉強の時間をつくることができない」といった共通の悩みを抱えています。
社会人が資格取得を目指す場合に大切なのは、限られた時間を有効的に使って学習を進めていくこと。無駄を省きながら、最小の時間で最大限にインプットできる環境をつくることが大事です。
この記事では、忙しい社会人でも、短時間で効率よく勉強できる方法を紹介します。
資格を持つメリットとは?
資格取得の目的は人によって異なります。希望の職業に就けるよう資格の取得を目指す人もいれば、現在の職場で活躍できる場所を増やすために資格の取得を目指す人もいます。今や多くの人が目指す資格取得ですが、資格を持つメリットは何なのでしょうか。
1. キャリアアップにつながる
資格取得はキャリアアップにつながります。資格取得を目指して勉強することで、これまでに培った知識やスキルをさらに向上できます。これまでとは別のジャンルの知識をつけることもできるでしょう。知識やスキルが向上することで、より多くのキャリアの機会が開かれるようになります。
現在の職場でのキャリアアップを目指す場合、資格取得は大変役立ちます。資格を取得することで、キャリアアップに熱心であると会社の人たちに示すことができ、責任のある仕事を任せられる可能性が高まります。
資格を取得することは、今後の時代に合わせた能力を身につけることでもあります。近代化によって、働いている業界はものすごいスピードで変化しています。このスピードについていくためには、私たちのスキルと知識をアップデートさせなくてはなりません。資格取得を通して、今後の活躍に役立つ知識やスキルを取得することができるでしょう。
2. ライフスタイルに合わせた働き方を目指せる
資格を取得することで、ライフスタイルに合わせた働き方を選べる可能性が高まります。
在宅勤務という働き方が珍しくなくなった今、パソコンスキルなど、在宅ワークに役立つ資格の取得を目指す人が増えました。在宅で働くために必要なスキルを身につけることで、ライフスタイルに合わせた働き方を手にできる可能性が高まります。
資格を取得することで選択肢が広がり、自分らしい働き方を手に入れられるかもしれません。
3. 採用される確率が高まる
資格を取得することで、採用される確率が高まります。仕事で十分な経験を積んでいるのにもかかわらず、転職時の採用面接で第2選考まで進めなかった経験はありませんか。それは、採用のプロセスで履歴書が見過ごされるのが原因かもしれません。資格がないことが理由で、採用担当者があなたの職歴を確認する前に、履歴書をスルーしている可能性があるのです。
履歴書にしっかりと目を通してもらうという点でも、資格取得は役立ちます。持っている資格を筆頭に、過去の取り組みや努力に目を通してもらえるためです。
4. 自信がつく
資格を取得することで、自己肯定感と達成感が得られます。目標に向かって勉強をするなかで、得意・不得意を発見するでしょう。不得意なものを克服できたときは、自己肯定感がぐんと高まる経験をします。決まった曜日や時間に勉強を続ける自分に対しても、尊敬の念と信頼心が生まれることが考えられます。
短い時間で効率よく勉強する方法
忙しい社会人が資格を取得するためには、限られた時間で効率のいい勉強をすることが重要です。最小の時間で最大限にインプットするのに役立つ勉強法を紹介します。
1. まずは目標・計画を立てる
目標や計画なしに資格の勉強を始めてしまうと、勉強時間を確保しなくなってしまうことも。なぜ資格を取りたいのか、どれくらいのペースで学習を進めていくとよいのかを考えましょう。
目標や学習計画は、バレットジャーナルを使うのがおすすめ。手書きによる記入や書き写しは、思考整理に役立ちます。目標・計画を手帳に書いて、その通りに進んでいるのかを毎回確認するようにしましょう。そうすることで、モチベーションの低下が理由で勉強しなくなってしまうのを防ぐことができます。
目標・学習計画を立てるときのポイントは、達成したい大きな目標を立てるだけでなく、小さな目標も忘れずに立てること。大きな成果をあげるには、小さな目標に向かって歩み、目標達成を繰り返すことが大事です。
2. 自分のレベルを知る
限られた時間のなかで効率的に勉強をするためには、今の自分のレベルを知ることが大切です。勉強を始めるまえに、模試や過去問を解いてみるなどして、今の自分のレベルを確認しましょう。そうすることで、どこのポイントを重点的に勉強するとよいのかが見えてきます。
3. 覚えやすい方法を知る
人にはそれぞれ「認知特性」というものがあります。認知特性とは、目で見る、耳で聴く、鼻で嗅ぐなどの五感を中心とした感覚器から入ってきた情報を整理・理解・記憶する能力のこと。これらの情報処理の方法は人によって異なります。
本田真美医師(みくにキッズクリニック)は、認知特性というもので人を6つのタイプに分けられると示しています。
視覚優位者 |
(1)写真のように二次元で考えるタイプ |
言語優位者 |
(3)文字や文章を映像化してから考えるタイプ |
聴覚優位者 |
(5)文字や文章を、耳から入れる音として情報処理するタイプ |
「画像で覚えるのが得意なのか」「文字で覚えるのが得意なのか」といったように、自分がどのタイプの性格で、どのような情報処理の仕方を取り入れるとよいのかを知ることで、効率よく勉強をすすめていくことができます。
自分はどのタイプなのかを把握できるテストがあるため、気になる方は診断してみてください。
4. 朝は復習・夜は暗記に時間を使う
朝と夜に勉強するものを分けることで、効率的に大きな成果を出すことができます。
午前中には、前日の復習をするのがおすすめ。朝目覚めてから約3時間は、脳の集中力が高まる「ゴールデンタイム」と言われています。このゴールデンタイムは、知識や教養を吸収できるチャンス。睡眠前に学んだ内容をしっかりと覚えているか確認することで、短期記憶から「長期記憶」に転換しやすくなります。
また、自分が一番伸ばしたい教科や、思考力を必要とするレポート作成のような作業に時間を使うのも◎ 朝は思考力が高まっているため、より多くのことをアウトプットできます。
一方夜は、思考力をあまり使わない勉強に時間を使うことがベスト。夜は睡眠により、記憶が定着しやすいです。そのため、英単語や漢字、方程式など、暗記中心に勉強することをおすすめします。
5. 習慣に勉強を上手に組み込む
効率的に記憶を定着させるには、繰り返しインプットしていくことが大切です。特に新しく学ぶ単語などは、1度で記憶するのは難しいため、間隔をあけずに繰り返し記憶することが大切です。
しかし仕事などで忙しいと、勉強する時間を定期的に取ることができなくなってしまい、せっかく1度記憶した単語もすっかり忘れてしまうことが考えられます。
このようなことを防ぐには、普段欠かさずにおこなう「習慣」に勉強を組み込むことで、学習を続けやすくなります。例えば、普段欠かさずにやる「歯磨き」。歯磨きのときに、単語帳を読むことで、意識せずとも単語の勉強に時間をとることができます。
勉強時間を無理なく毎日とりたい方は、普段おこなっている物事に勉強をうまく組み込んでみましょう。
6. 覚えたことを説明する
人間は、人に説明するときに五感を最大限に活用します。説明することで脳がフル回転し、記憶を短時間で定着させることができます。
また、他人に説明することで「わかったつもり」を払拭することができます。人に説明をすると、誤解していた部分や記憶から抜けている部分を発見することができます。
学習成果アップには生活習慣を改めよう!
短時間で学習の成果を上げるためには、勉強ばかりをしていればいいというわけではありません。生活習慣が崩れてしまうと、勉強をしていても思うように成果を得ることができない場合があります。勉強をしているのに、学習した内容が頭に入っていなかったということは防ぎたいですよね。
以下では、学習成果アップを目指すために、意識すべき生活面のポイントをみていきます。
睡眠時間は必ず確保
学習の定着率を高めるには、睡眠時間をしっかりと確保することが大事です。
アメリカ睡眠医学会による調査では、睡眠不足の状態で授業を受けていた学生は、しっかりと睡眠をとっていた学生よりも成績が低いということがわかっています。
睡眠不足になると、頭頂葉と前頭前皮質のグルコースが12〜14パーセント減少します。頭頂葉と前頭前皮質は重要な脳の領域で、正しい判断をしたり、区別したりするときに1番働く部分。ここの動きが鈍くなると、学習に必要な判断力や思考力が低下するのです。
睡眠をとらないと、作業する時間は増えますが、生産性は下がってしまいます。しっかりと睡眠をとることで、効率よく学習を進めることができます。
理想の睡眠時間は?
人によって理想の睡眠時間には個人差はありますが、6時間〜8時間の間で自分に最適だと思う睡眠時間が、あなたに一番合った「理想の睡眠時間」です。最適な睡眠時間は、季節または年齢によっても異なるため、その都度最適な睡眠時間を吟味する必要があります。自分の体調に耳を傾けて、ベストな睡眠時間をみつけてくださいね!
適度に運動しよう
適度に運動をすることで、学習成果を上げることができます。
運動をすると、脳で「BDNF(脳由来神経栄養因子)」という物質が分泌され、新しい脳細胞の生成や成長を促します。つまり、運動をすることで、脳の神経細胞が育ち、脳の動きが活性化するのです。
脳を鍛えるのにおすすめの運動が、ランニングやウォーキング、サイクリングなどの心拍数をあげる有酸素運動!有酸素運動で心拍数をあげることで、酸素をより含む血液が脳に送り込まれ、脳細胞の新生を促進するホルモンの放出が刺激されます。心拍数が上がればあがるほど、脳に送り込まれる酸素も増え、頭の回転が速くなるというわけです。
勉強により集中したい人には、ヨガもおすすめ。イリノイ大学がおこなった研究によると、ヨガをおこなった被験者は、集中力が向上し、作業内容にもミスが少なかったことが明らかとなりました。ヨガをおこなうことで、脳を含む全身の血流がよくなり、集中力が向上するのです。
バランスのよい食事を摂ろう
栄養素をバランスよく摂ることが、記憶力・集中力をアップさせるカギです。脳のエネルギー源である、お米やパンといったブドウ糖、大豆製品や玄米といったビタミンB1、青魚やくるみといったオメガ3脂肪酸をバランスよくとることで、勉強の効率をアップさせることができます。
資格の勉強をするときには、自分の生活習慣を振り返りながら、その都度調整していくようにしましょう。
効率のいい勉強法をおさえて、資格をゲットしよう!
忙しい人が資格をとるためには、効率のいい勉強法をおさえることが大切です。貴重な時間を使って勉強しているのに、なかなか点数が伸びないといったことは防ぎたいですよね。
今回紹介したポイントをおさえて、限られた時間で最大限に学習内容をインプットしてくださいね!