もくじ
あなたはO脚?
「O脚」とは
「O脚」とは、両足のくるぶしを付けて立った時にひざの間に隙間ができ脚全体のシルエットがアルファベットの「O」のような形になることから、こう呼ばれています。
専門用語では、O脚は「内反膝(ないはんしつ)」と名前がつえられています。
あなたはO脚?チェックしてみよう!
- 左右のくるぶしを揃えて立つ
- つま先はまっすぐ前にする
- 膝をまっすぐ伸ばす
- 左右の膝がくっつかない場合はO脚の可能性あり
O脚の原因
実は人は誰でも生まれてから2歳くらいの期間はO脚です。赤ちゃんが仰向けになっているのを見ると、かなりO脚となっていることがわかります。
歩き始めることで、だんだんとひざがO脚とは反対の方向に反っていくようになります。成長に従って筋力がついいくことで、7歳頃までに脚の状態は安定していくと言われます。
しかし、大人のO脚は自然に治ることがありません。原因は様々なことが考えられますが、主に「姿勢」が影響していることが多いと考えられます。
骨盤のゆがみ
O脚の原因の1つ考えれるのが「骨盤のゆがみ」。正確に言うと、骨盤の後傾(後ろに傾くこと)が、O脚のリスクを高めると言われています。
例えば、背筋を伸ばしてひざを閉じた姿勢から背中を丸め猫の背中を作って骨盤をわざと後傾してみると、自然とひざの間が開きます。普段から骨盤が後傾している人は、O脚のリスクを高いことが考えられます。
座り姿勢
デスクワークなどで長時間同じ姿勢をとっていると、お腹にあり腰の骨と股関節をおなか側で結んでいる大腰筋(だいようきん)が緊張して固くなります。この大腰筋が固くなることで股関節を引っ張ります。引っ張られた股関節は、外側に開いてしまいO脚のリスクが高くしてしまいます。
立ち姿勢や歩き姿勢
歩幅が狭い人、また足の母指球(親指の付け根の膨らんだ場所)に力を入れて立っていない人の場合、脚の内側の筋力が低下し、O脚のリスクを高めます。O脚の人は、内転筋が弱い人もよく見られます。
土踏まずが崩れている
私たちの足の裏にはアーチ構造になった土踏まずには、地面からの衝撃を和らげ、ひざや腰にかかる負担を軽減してくれる働きがあります。しかし、このアーチ構造が崩れることによって、外反母趾になります。
外反母趾を発症すると、親指の痛さの影響で小指側に体重をかけて歩きがちに。脚の内側ではなく、外側を使って歩くようになります。結果、O脚のリスクを高めてしまうことに。
O脚のデメリット
垂れ尻
痛みが伴わない場合、軽視しがちなO脚。しかし思っている以上に見た目に影響します。
代表的なものが、お尻への影響。O脚にともなって骨盤が後傾してくると、お尻が垂れて大きく見えることにも繋がります。ヒップアップトレーニングをしているけれど、中々垂れ尻が改善できないという方は、もしかしてO脚が原因かもしれません。
脚が短く見える
また、脚が弯曲することによって、脚全体の見た目にも影響します。スキニージーンズや、レギンスなどを履いても不格好に見えてしまうこともありますよね。またO脚の場合、実際の長さよりも脚が短く見えることもあるんですよ。
変形性ひざ関節症を発症するリスクが
O脚をそのまま放っておくと、将来的に「変形性ひざ関節症」を発症するリスクが高くなります。ひざ関節は脛骨(けいこつ)と大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)で構成され、いわゆるひざのお皿である膝蓋骨(しつがいこつ)で覆われています。
脛骨と大腿骨との間には軟骨があり、骨と骨とが直接ぶつかるのを妨げていますが、O脚の場合、脛骨と大腿骨の内側の隙間が減ってしまいます。結果、ひざ関節の内側に痛みを生じたり、歩行障害を起こしたりします。
またランニングやジョギング、たくさんあるくことで膝関節に「水がたまる」のも、変形性ひざ関節症の典型的な特徴。O脚の人がランニングに挑戦してよく途中で挫折するのもこの症状が原因なことが多くあります。
O脚改善に効果的なエクササイズ
子どもの場合のO脚は自然と治りますが、骨盤のゆがみや筋力の低下などが原因となって起こるO脚に関しては、自然と治ることは期待できず自身の心がけや努力によって改善していくことが必要となります。何を隠そう筆者も、長年O脚で悩んでいました。ここでは、筆者がO脚を改善に取り組んだエクササイズをご紹介します。
1. ワイドスクワット
スクワットはO脚改善に効果的と言われている中でも最もおすすめなのが、両足を肩幅よりも大きく開いて深く沈み込む「ワイドスクワット」。特に内腿(内転筋)の筋肉を鍛えることができます。筆者もそうですが、O脚の人は脚の外側の筋肉が強いことが多いため、内転筋を鍛えることで改善に繋がることが多く見られます。ポイントは、内転筋をしっかりストレッチするために、膝が直角になるまで深く沈むようにすること!
やり方
- 両足を肩幅の1.5倍〜2倍程度に開く
- 爪先を45度外側に向ける
- お尻を後ろに引くようにゆっくりと両膝を曲げ、膝の角度が90度になるまで腰を落とす(爪先と膝が同じ方向を向いていることを確認)
- 20回続ける
2. 脚の間にヨガブロックを挟んで歩き方改善
内転筋が弱い場合、ガニ股歩きになってしまうことが多くあります。脚の内側を意識的に使いながら歩くために、筆者は自宅ではヨガブロックを内ももに挟んで歩き回るようにしていました。するとブロックを落とさないように、脚の内側を使って歩く練習ができます。ご自宅に、ヨガブロックなどがない場合は、厚手のタオルやヨガ・ピラティスボールなどを代用して下さい。ヨガブロックは、軽量のものがおすすめです。
価格・1,259円(税込み)
やり方
- 内ももの間にヨガブロック(または代用アイテム)を挟む
- 内転筋を意識して歩く
3. 杖のポーズ
ヨガの杖のポーズは、後傾している骨盤を正常な位置に整えてくれるのに効果的です。ただの長座に見えますが、腹筋など骨盤まわりのインナーマッスルを意識的に使うこと。インナーマッスルを使っていないと背中は丸まり猫背に、骨盤は後傾していきます。リラックス効果も高いポーズなので、お風呂上がりや就寝前などのストレッチ時間にトライするのもおすすめです。
やり方
- 床に座り、膝を軽く曲げる。両手を床につき、背中を伸ばす。(腹筋を使って骨盤を立てることがポイント)
- 両膝を伸ばし、かかとを前に押し出す。(脚全体の内側を特に意識して前に押し出すのもポイント)手で体を支えながら骨盤を立てて1分キープ
4. ヨガボールを内ももに挟んだ橋のポーズ
下半身の力を利用して骨盤を持ち上げ、背骨を大きく後屈させて、胸を開いて行くヨガのポーズ「橋のポーズ」。このポーズは、女性の生殖器官を整え、生理痛、月経不順、子宮脱等にも効果的とされ女性におすすめのポーズですが、内転筋を強化しながら骨盤底筋を鍛たえてくれるポーズでもあります。
O脚の人が橋のポーズをとる時、内転筋の力がないため意識しないと内ももが開いてしまうことよく見られます。改善策として、おすすめなのがヨガボール(もしくはヨガブロック)を内ももに挟むこと。ヨガボールであれば、柔らかいため応用して内ももを中央に寄せ筋トレ要素をつけたエクササイズを実践することができるためおすすめです!
価格・1,299円(税込み)
O&Ding ピラティス ヨガ ボール 20cm バランスボール ミニタイプ 2 個セット
やり方
- 仰向けになる
- 足の親指が手の指先に当たる場所にくるように膝立ちになる
- ヨガボールを太ももの間に挟む
- 両手は体の横においたまま、お尻を持ち上げる
- 膝、お腹、肩が斜め一直線になるようにする
- 内転筋を使いながら、両足の太ももでヨガボールを押す
- 6を30回続ける
5. バレリーナの練習する「ターンアウト」を鍛えるトレーニング
クラシックバレエを踊る上で欠かせないテクニックがターンアウト(=アンドゥ・オール)です。ターンアウトの必要な筋肉の一つが内もも。バレエに馴染みのない方でも、バレリーナの基本的な立ち姿勢を練習するだけで、O脚改善に効果的です。
O脚を改善して美脚を目指そう
生活習慣を見直し、筋肉を正しく使い、骨盤の歪みを改善することでO脚改善に繋がります。若い内は、痛みがないからと後回しにしがちですが、将来的に様々な障害へ繋がる恐れもあります。早い段階で、改善できるようにしたいですね。
筆者はO脚改善をしてから、以前は多かったランニングの際に膝関節の負傷がなくなりました!
O脚を専門的に診てくれる専門医療機関も多くあるため、自分にあった改善方法が見つからない場合はぜひ受診してみるのもおすすめです。