第二の心臓「ふくらはぎ」を鍛えるメリットとは?正しいトレーニングを知って美脚・美肌・冷え知らず

第二の心臓と呼ばれることも多い「ふくらはぎ」。ふくらはぎを鍛えることで血流がよくなり、足のむくみにはもちろん身体全身の冷えなどにも効果が期待できます。

第二の心臓ふくらはぎ

ふくらはぎとは

ふくらはぎは正式名所は「下腿三頭筋」と呼び、腓腹筋(ひふく)とヒラメ筋と言う2種類の筋肉で構成されています。

腓腹筋は、ふくらはぎの最も盛り上がった部分。走ったりジャンプするなど瞬発的な動きの際に活躍します。一方、ヒラメ筋はその下層にある筋肉で、名前の通りヒラメのような形をしていることからこう呼ばれています。ヒラメ筋は立つ、歩くなどの際に使われ、身体のバランスをとったり持久力を発揮する際に活躍する筋肉です。

なぜ「第2の心臓」?

時代の進歩によって、便利になった私たちの生活。パソコンやスマートフォンの普及や、デスクワークの増加、また最近ではステイホームの影響で、意識しなければ1日の歩く量も減り、運動量が大幅に減少しています。

こうした運動不足は血流を悪くし健康や美容に悪影響を与えます。

そこで注目したいのが「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎ。それは、「筋ポンプ作用」という働きが血流にも大きな影響を与えているから。

筋ポンプ作用

体全体に血液を送る働きをメインにするのは心臓の仕事ですが、筋肉も血液を送る働きを担っています。

筋肉が血液を送ると、伸び縮みする際に細くなったり膨らんだりして、筋肉が内部の血管を押しつぶします。すると血管内を流れている血液が押し進められて流れやすくなりるのです。このことを「筋ポンプ作用」と呼びます。

人間の体は60%が水分でできていると言われています。水は重力の影響を受けて、高い所から低い所へ流れようとするのが自然な働き。つまり、心臓から足へと流れる血液は流れやすいですが、足から心臓に戻る血液は流れにくくなります。そんな時に血液が上りやすいよう活躍するのが「筋ポンプ作用」です。

ふくらはぎを鍛えるメリット

ふくらはぎを鍛え「筋ポンプ作用」の働きを良くすることの最も大きなメリットの一つが「血流改善」です。血流改善は様々なメリットに繋がるんですよ。

1. 脚のむくみ改善

脚の太さを気にする女性は多いですが、中でも座りっぱなしなどの姿勢を長時間することも多い現代人の脚の太さは「むくみ」が原因の一つと言えるでしょう。このむくみを引き起こすことの一つが血流が悪く老廃物の滞ること。

ふくらはぎの筋肉をしっかりとと鍛えていれば筋ポンプ作用が働き、血流の流れが滞りなく行われますが、普段からあまり運動しない方は筋肉が使われていないため、筋ポンプ作用が働くなっているのです。

2. 冷え性改善

女性に多い冷え性。ふくらはぎを鍛えうことによって血流が改善するのはもうよく理解頂けたでしょう。血流を改善することは冷え性にも効果が期待できます。後述する「かかとあげ」は、血液やリンパの流れが改善するので女性特有の冷え性に効果的です。

3. 美肌効果

血流が滞ることによって、老廃物がたまります。すると、体の中だけでなく体の外側にも老廃物は「肌荒れ」として本領発揮します。老廃物を体の中にため続けると、体が老廃物をためることにも慣れてしまい、本当に必要な栄養に吸収しずらい体になってしまいます。いくら体に良いものを摂りいれたとしても、体にとって悪いものを排除しない限り悪循環になってします。

4. 疲労回復

「たくさん寝てもなかなか疲れが取れない…」そんな悩みをあなたが抱えているのであれば、もしかしたらそれは血流が滞っているからかもしれません。血流を良くすることは、疲労回復に効果的。体内に滞っている疲労物質の乳酸が血流に乗って流れるため、慢性的な疲労の解消が期待できます。

5. 睡眠改善

血流は睡眠の質にも効果を発揮します。質の良い睡眠は、細胞を再生し健康な体を作ります。一方で質の悪い睡眠は、がん細胞を増やし病気を作ると言われています。眠たいのに中々眠れないという人の多くが抱えているのが「冷え」。体が冷えているから「疲れているのに眠れない。」、「寝ても中々疲れが取れない。」、「夜中に何度も起きてしまう」などのトラブルに見舞われるのです。

体の冷えを取るには血流改善は欠かせず、血液の流れを良くして体を温めることによって心地の良い質の高い眠りに導いてくれるようにもなります。

ふくらはぎの鍛え方

 1. かかとあげ(カーフレイズ)

  1. 肩幅に足を開いて立つ。
  2. かかとをできるだけ上げ、つま先立ちになる。
  3. 重力に抗いながらかかとを下ろす。
  4. 2〜3を30~50回ほど繰り返す。

2. つま先上下運動

  1. 脚をこぶし1つ分開いて真っすぐ立ちます。
  2. 左右のつま先を交互に上下に動かします。

3. アキレス腱伸ばし

  1. 足を前後に大きく開き、壁を手で押すようにして腕を伸ばして立ちます。
  2. 前の足の膝を曲げて、体重を前方に移していって30秒キープ。この時に、後ろの足のかかとが浮かないように気を注意しましょう。
  3. そのままの姿勢で、後ろ足の膝を曲げてアキレス腱をストレッチします。30秒キープ。
  4. 足を入れ代えて繰り返します。

4. ふくらはぎのリンパマッサージ

  1. お好みのボディーオイル(もしくはボディークリーム)をふくらはぎにつける。
  2. 最初にふくらはぎの内側をマッサージ。ふくらはぎの内側にある骨に沿って、下から上へ痛気持ち良い程度に押し上げていきます。
  3. こぶしを作り第一関節、第二関節の間を使いながら、2と同じ場所をほぐしながら下から上へマッサージしていきます。
  4. ふくらはぎの張っている筋肉を重点的にマッサージしていきます。(45秒間)
  5. ふくらはぎの表面にある脂肪をほぐしていきます。(45秒間)
  6. 膝裏のリンパを押し揉みます。

まとめ: ふくらはぎを鍛えよう

「太く見られては嫌だ」と筋肉をつけることに抵抗がある女性も多い「ふくらはぎ」。筋肉女子に憧れ筋トレをする女性が増えてきた最近でも「ふくらはぎのトレーニングはちょっと…」という女性も少なくありません。しかし、本当の美脚を目指したいのであればふくらはぎに程よく筋肉がついている状態 が理想的。美脚だけでなく、その他にも様々な効果が期待できます!

またわざわざトレーニング時間を設けなくても、エレベーターやエスカレーターを使わないで、階段を使ったり、一駅分歩くだけでも充分ふくらはぎの筋ポンプ作用は活性化します。是非試してみて下さいね!

シンガポール在住8年フリーランスライター・ヨガインストラクター (全米ヨガアライアンスRYT200保持)。
WEBメディアを中心にライフスタイル、トラベル、ヘルスケア、エコについての執筆を手掛けながら、トレンドを取り入れつつそれぞれのニーズに合ったヨガクラスを当地で開催。
東洋と西洋の文化が集まるシンガポールからヨガや健康、ロハスなライフスタイルなど海外のトレンドをお届けします。
https://house-of-emma.com/