もくじ
テレワークを効率的にするためのコツ「身体を動かす」
新型コロナウィルス肺炎のパンデミックを受け、テレワークを実施する企業が増えてきました。慣れない環境下での仕事は、いつも通りにいかずに効率よく進まずイライラを抱えているという方も多いかもしれません。
テレワークを効率的に進めるポイントはいくつかありますが、おすすめは「身体を動かす」こと。
通勤がない分平均歩数が30%減という調査もありますが、テレワークの場合は積極的に身体を動かすことを意識しないと、運動不足にもなります。
また、適度な運動は身体の健康のためにはもちろんのこと、脳をスッキリさせて仕事を捗らせる効果も期待できるんですよ。
自宅で仕事の前後や合間におすすめのヨガ11選
呼吸法
ヨガを実践する上で最も重要なことの一つが呼吸に意識を向けること。呼吸をすることで筋肉は動きます。そして、呼吸を通してエネルギーを整えていくこともできます。呼吸は誰もが生きるためにしていますが、普段の暮らしの中で、どれだけの人が呼吸をしていることを意識しているでしょうか。毎日の暮らしの中で、たった5分だけでも呼吸に意識を向けることで様々な効果が期待できます。
中でもおすすめなのが「完全呼吸法」です。
「完全呼吸法」とは
「完全呼吸法」とは、腹式呼吸、胸式呼吸、肩呼吸、の呼吸を合わせた呼吸法。肺の機能を最大限に活用する呼吸方法で、お腹、胸、肩と全身を使って行う呼吸なので、たっぷりと息を吸うことができます。
PCに向かって仕事をすることの多い現代人は、意識しないと呼吸が浅くなりがちに。ヨガの世界では、呼吸の長さが一生涯の長さとも言われています。つまり長い呼吸は長寿に繋がると言うこと。
完全呼吸法の効果
- 精神面が落ち着く
- 集中力が高まる
- 自律神経のバランスが整う
- ストレスを手放すことができる
- 多くの酸素を取り入れ血流を良くする
- 細胞が若返る
- 快眠へと導く
- コア強化
完全呼吸法のやり方
- 仰向けの姿勢になる
- 下腹(おヘソの下辺り)に両手を添えて、鼻呼吸で自然な呼吸(自然呼吸)を始める
- 全ての息を吐いていくときに下腹が凹むことを感じながら、今ある息を全て吐ききる
- 息を全て吐ききったら、ゆっくりと新しい息を吸う。下腹に呼吸を送っていくことを意識して膨らみを感じる
- 3と4を数回続ける
- 両手を肋に添えて吸うと下腹→肋の順番に広がっていくことを感じ、吐く時は肋→下腹から凹んでいく
- 3〜6を数回続ける
- 鎖骨のあたりに両手を添えて、吸うと下腹→肋→胸(鎖骨)広がり、吐く時は胸(鎖骨)→肋→下腹の順に凹んでいく
太陽礼拝A&B
朝一番のヨガとしておすすめなのが「太陽礼拝A」と「太陽礼拝B」です。「太陽礼拝A」では左右対称の動きで、前後屈で背骨を伸ばして柔軟にしていくことにフォーカスします。「太陽礼拝B」は左右非対称の動きで、腰のねじりや前後開脚が加わりよりダイナミックなフローになります。
筆者のおすすめは、AとBをそれぞれ3回〜6回プラクティスすること。仕事を始める前にプラクティスすると、身体全体の血の巡りが良くなり頭がスッキリと冴えて午前中の仕事が捗りますよ。
太陽礼拝Aシークエンス
- タダーサナ(山のポーズ)
- ウールドヴァ・ナマスカーラ(頭上で合掌)
- ウッターナアーサナ(深い前屈)
- アルダ・ウッターナアーサナ(半分の前屈)
- プランクポーズ
- チャトランガ・ダンダーサナ(杖のポーズ)
- ウールドヴァ・ムカ・シュバーサナ(上を向いた犬のポーズ)
- アド・ムカ・シュバーサナ(下を向いた犬のポーズ)
- アルダ・ウッターナアーサナ(半分の前屈)
- ウッターナアーサナ(深い前屈)
- ウールドヴァ・ナマスカーラ(頭上で合掌)
- タダーサナ(山のポーズ)
太陽礼拝Bのシークエンス
- タダーサナ(山のポーズ)
- ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)
- ウッターナーサナ(前屈)
- アルダ・ウッターナーサナ(前屈のまま膝を伸ばす)
- プランクポーズ
- チャトゥランガダンダーサナ(杖のポーズ)
- ウルドワ・ムカ・シュバーサナ(上向きの犬のポーズ)
- アド・ムカ・シュバーサナ(ダウンドッグ)
- ヴィラバドラサーナ1 ※右足(戦士のポーズ1)
- プランクポーズ
- チャトゥランガダンダーサナ(杖のポーズ)
- ウールドヴァ・ムカ・シュバーサナ(上向きの犬のポーズ)
- アド・ムカ・シュバーサナ(ダウンドッグ)
- ヴィラバドラサーナ1 ※左足(戦士のポーズ1)
- プランクポーズ
- チャトゥランガダンダーサナ(杖のポーズ)
- ウールドヴァ・ムカ・シュバーサナ(上向きの犬のポーズ)
- アド・ムカ・シュバーサナ(ダウンドッグ)
- アルダ・ウッターナーサナ(半分の前屈)
- ウッターナーサナ(深い前屈)
- ウトゥカターサナ(椅子のポーズ)
- ウールドヴァ・ナマスカーラ(頭上で合掌)
- タダーサナ(山のポーズ)
首・肩周りの緊張をほぐす
子犬のポーズ
効果
- 背中の上部、背骨、肩をストレッチ
- 胸周りを広げて、縮んだ肩周り、背中周りを気持ちよく伸びす
- 慢性的な肩と首のこりを軽減
やり方
- 四つん這いになる。腰は膝の上、肩が手首の上にくるよう調整。足の甲をマットにつけて、つま先を後ろに向ける。
- 息を吐きながら、手を前に歩かせる。胸を床に近づけていき、額をマットの上に置きリラックス。
- 息を吸いながら、胸をゆっくり床に近 づけてストレッチを深める。お腹が緩まないように、コアを引き締め、背骨を安定させる。
- 肩周り、胸周りのストレッチを更に深めたい方は、額ではなく顎をマットにつける。
- 5〜10回呼吸する間この姿勢を保つ。深い呼吸をして、伸びている部分に呼吸を入 れる。
- 手を元の位置まで歩かせて四つん這いに戻る。
猫と牛のポーズ
効果
- 背骨や肩甲骨の周辺を柔軟に動かす
- 背中の筋肉をリラックスさせる
- 腰回りの筋肉がほぐす
- 腹筋や背筋の内側にある筋肉(インナーマッスル)が鍛える
- 便秘解消
- 基礎代謝アップ
- 脂肪燃焼効果
やり方
- 四つん這いになる。腰は膝の上、肩が手首の上にくるよう調整。足の指を立てる。
- 息を大きく吸って、牛のポーズ。背中でアーチを作る。お尻を天井のほうへ突き出すイメージをしながら胸を張り、目線は天井に向ける。
- 息をゆっくり吐いて、猫のポーズ。背中を丸める。背骨が天井に引き寄せられるようなイメージで、猫が威嚇する時のように丸まった体勢をとります。(英語圏では、この猫のポーズを「angry cat(アングリー・キャット/怒った猫のポーズ)」と呼びます。)
- ゆったりと3回くらい深呼吸をしながら、30秒ほど2・3のポーズをを保つ。5回から8回続けましょう。
鷲のポーズ
効果
- 肩こり、腰痛予防・改善
- 全身のストレッチ
- 血行促進
- 冷え性改善
- 集中力の向上
- 骨盤調整
やり方
- 両足を肩幅に開いて立つ
- ひざを少し曲げて、左の太ももを右の太ももの上に重ねる
- 両腕を前方に伸ばし床と平行にし、右腕を左腕の上に乗せ腕を交差させる
- 腕を交差させたまま肘を90度に曲げ、右手の甲と左手の甲を合わせる
- 腕を曲げたまま手首をひねり、手のひらを合わせる
- この姿勢のまま15〜30秒間ポーズをホールドする
- 左右を入れ替えて1〜6を行う
腰痛緩和
チャイルドポーズ
効果
- 股関節、太腿、足首の軽いストレッチ
- ストレスと疲労の軽減
- 背中と首の痛みの緩和(※頭と胴体を支えの上に乗せて行う場合)
やり方
- ボルスター、もしくは大きめのクッションを準備する
- 床にひざまずき、両足の親指をつけてかかとの上に座り、両膝を腰幅程度に開く
- 太ももの間に1のプロップスを挟んで、息を吐きながら上半身をプロップスの上に預ける
- 30秒〜数分ポーズをホールドする
ガス抜きのポーズ
効果
- 腰痛改善
- むくみ改善
- 便秘解消
- 肌荒れ改善
- リラックス効果
やり方
- 仰向けになり、両ひざを抱える
- 息を吐きながら両腕でひざを胸に引き寄せ、上体を起こす。
- 太ももを下腹に押しつけ、お尻を持ち上げ呼吸を5回する。
- 体を元に戻し、息を吸って5回程度繰り返す
深い前屈のポーズ(ウッターナアーサナ)
効果
- 背中のストレッチ
- 肩こり改善
- ハムストリング・大臀筋(お尻)のストレッチ
- 血行促進
- 代謝UP
- デトックス効果
やり方
- タダーサナのポーズで立つ
- 大きく息を吸って、頭上で合掌(ウールドヴァ・ナマスカーラ)
- ゆっくり息を吐きながら、骨盤から前屈。頭頂をなるべく遠くへ通すように背骨を伸ばしたままにするのがポイント
- お尻が後ろに飛び出ないように、なるべく体重を前にすることを意識する
- ハムストリングが硬い人は、膝を曲げても可
- 頭頂を真下に向けて背中をリラックス
- 5呼吸ポーズをホールド
脚のむくみ緩和
ジャーヌシルシャーサナ(片足前屈のポーズ)
効果
- 背骨、肩、ハムストリングス、そけい部のストレッチ
- 肝臓や腎臓の活性化
- 消化機能の改善、
- 不安や疲労の緩和
- 不眠症改善
やり方
- ダンダーサナ(杖のポーズ)になる
- 左膝を曲げ、右太ももの付け根に左足の裏をつける
- 右脚は真っ直ぐ伸ばし、かかとを突き出す
- おへそと背中を引き寄せ、両手で足指を持つ
- 大きく息を吸いながら背中を伸ばす
- ゆっくり息を吐きながらおへそと背中を引き寄せたまま、上体を前に倒す
- ハムストリングの伸びを感じながら、5呼吸ポーズをホールド
パスチモッターナサーナ(座位の前屈)
効果
- 脚のむくみ改善
- 神経を鎮める
- 内蔵の調子を整える
やり方
- ダンダーサナ(板のポーズ)になる
- 手を添えて骨盤を立て、背骨を真っ直ぐに伸ばす
- つま先を天井へ向け、かかとを前へ押し出して両脚を伸ばす
- 足裏を両手でつかみ、頭(おでこ)が最後になるようにお腹から前屈していく
- 肩の力を抜く
- 5呼吸ポーズをホールド
月礼拝
仕事終わりにおすすめなのが「月礼拝」。ダイナミックな動きのシークエンスで男性的と表現されることの多い「太陽礼拝」に対して、月礼拝は女性的な動きを中心として心を落ち着かせてくれるシークエンスです。
骨盤周りにアプローチするポーズが多いことから、PMSや生理痛などの女性系トラブル緩和が期待できたり、座りっぱなしからくる骨盤や股関節の歪みを整える効果も期待できます。骨盤や股関節の歪みは、腰痛や首コリを引き起こす原因とも言われているため、毎日しっかりケアすることがおすすめです。
月礼拝のシークエンス
- タダーサナ
- 半月のポーズ ※右
- 半月のポーズ ※左
- 女神のポーズ ※左
- 三角のポーズ ※左
- ピラミッドポーズ ※左
- ローランジ ※左
- サイドランジ ※左
- 花輪のポーズ
- サイドランジ ※右
- ローランジ ※右
- ピラミッドポーズ ※右
- 三角のポーズ ※右
- 女神のポーズ
- 半月のポーズ
- 半月のポーズ
- タダーサナ
- 1〜17を左右交互に、2回ずつプラクティスする
テレワーク期間中もヘルシーに過ごそう
不要不急の外出は控えるべき今の時期は、意識しないと身体を動かす機会が自然と減ってしまいます。運動不足は体重増加だけでなく、腰痛や肩こり、また鬱などの精神的な症状にも繋がりかねません。今回ご紹介したヨガのポーズは、数分から15分以下で実践できるものです。
オンオフの切り替えが難しいテレワークですが、しっかり休憩時間を設けて身体を動かす時間を作るように意識して下さいね。