もくじ
ヨガのポーズを深めたい!それならプロップスを取り入れてみよう
プロップスとは
ヨガのポーズを実践しているとき「もう少し身体が柔らかければ」、「しっかりとヒザを伸ばしたい」「ポーズに安定感がほしい」など感じたことがある方もいるかもしれません。ヨガの練習をより効率的にしてくれるのが「プロップス」です。
プロップスとは、ヨガをする際に使う「補助具」のこと。プロップスを使用することは、経験年数やスキル、身体の柔軟性、筋力に関係なくヨガのポーズを深めることができます。
ヨガの目的は、ポーズを実践して心身のバランスを整えること。身体がまだ準備ができていない状態、もしくは生まれつきの身体の骨格やバランスを無視しポーズをとることは時に怪我を招いてしまうことも。
考案者はアイアンガーヨガの創始者、B.K.S.アイアンガー師
現在多くのヨガの流派で使用されているプロップス。プロップスは、アイアンガーヨガの創始者である、B.K.S.アイアンガー師によって考案されました。プロップスを使用するのは、正しい姿勢(アライメント)がバランスのとれた身体と心を作ると説いているアイアンガーヨガの最大の特徴です。
ヨガの練習のなかにプロップスを導入することで、無理を排除しポーズ一つ一つに集中そして、身体が自然とポーズを取りやすい状態に。このような練習を続けることは、強くバランスがとれた心身へと導いてくれます。
手足の長さ、体型、体の硬さ、などには個人差があります。得に、インド発祥のヨガはインド人の身体の特徴に合わせてポーズが考案されていることもあります。
例えば、手足の長いインド人が深い「前屈のポーズ(ウッターナーサナ)」を実践した時に、簡単に手が地面につきます。一方、インド人に比べて手足の短い日本人が同じポーズをとった場合、柔軟性がない限り手が届かないことも。
そんな時にプロップスは、誰でも正しいポーズがとれるように補助してくれます。
プロップスはなぜおすすめ?
怪我を防ぐ
プロップスを使用することは、「無理」や「ミスアライメント」を防ぎます。「ミスアライメント」とは正しい姿勢でポーズ取れていないこと。ミスアライメントを続けることで、怪我に繋がります。まだ初心者の方などは、柔軟性や筋力が足りないこともあります。また、中級者から上級者の方は、逆に「もっとできる」と無理してしまうことも。ヨガを実践することを効果的にするためにも「安全」は第一に考えるべきことです。
ポーズを深められる
「もっと柔軟性があったら」、「もっと筋力があったら」…など、あなたの「もっと」を可能にしてくれるのがプロップス。プロップスでポーズを補助することで、補助なしの場合よりも、より深い効果や気付きがあるかもしれません。
意識をすることができる
プロップスは、自分の苦手な部分を「補助」してくれます。ヨガの多くのポーズは、多くの筋肉や柔軟が必要なことが多く、ポーズを取る際には身体の細部まで意識を向けることが大切です。ただし、どうしても自分の弱い部分は、意識が向かないことが多く見受けられます。自分の弱い部分に意識を向けるのに、プロップスが助けてくれます。
レベルアップに繋がる
ヨガ歴が長い人や上級者の人などは、プロップスを使用することに抵抗がある方もいるかもしれません。それでもプロップスを使用することは、使用しないことよりも、より早く効率的に完璧なポーズをとることができるように。ポーズを完璧にとることがヨガの目的ではありませんが、レベルアップすることはヨガを続けるモチベーションにも繋がりますよね。
自宅で練習する際にあると良いプロップス
ヨガブロック
ヨガのプロップスの中で最もメジャーなものが「ヨガブロック」かもしれません。ヨガブロックとは長方形の形をしたブロック。ヨガブロックを使うと土台が安定しポーズが上達・バランス感覚や体幹強化・呼吸や集中力が深まるなどいいこと尽くし。
こんな人におすすめ
こんな時に大活躍!ヨガブロックの使用例
1. 深い前屈のポーズ(ウッタナーサナ)
ヨガブロックの代表的な使用例として「もう少しで床に手が届くのに…」と言った時に活躍します。例えば、「深い前屈のポーズ(ウッタナーサナ)」で、床に手がつかない場合、高さをあげて脚を伸ばしたまま前屈をする際の補助として利用することができます。ヨガブロックを使用することで、無理に前屈をすることを防ぐと同時に、太ももの後ろ側(ハムストリング)を伸ばす効果をしっかり実感することができます。
2. 花輪のポーズ(マラ−サナ)
経験や練習量によって、人それぞれ筋力も変わってきます。ヨガのポーズの中では筋力が必要なものも多くあります。例えば「花輪のポーズ(マラ−サナ)」などは、深層部の筋肉(コア)を使ってポーズを安定させます。ただし、コアトレーニングがまだ充分でない人などは、ポーズを維持できずお尻がついてしまうことが多くあります。そんな時に、ヨガブロックをお尻の下に置いて補助することでポーズの安定させながら効果を実感することができます。
3. 三点倒立(シルシャーサナ)
全てのヨガのポーズには、身体の様々な部位に意識を向ける必要があります。例えば、「三点倒立(シルシャーサナ)」などは、肩周りで身体を支えながら、コアを使って脚を天井に伸ばし上げます。コアはお腹周りだけに意識を向けるのではなく、内腿(内転筋)もしっかりと使わなければ、脚が開いてしまって真っ直ぐ上げることができません。O脚の人などは内腿の力が弱いため無意識に開いてしまうことが多いケースがよく見られます。そんな時にヨガブロックを内腿に挟んでポーズをとることで、自分の弱い部分に意識を向けることができます。
ヨガブロックで覚えておきたい使い方
1. 高さを調節
ブロックの高さ | 置き方 |
ハイ | ブロックの最も狭い面をマットにつけ一番高い状態で高さを出す置き方。 |
ミドル | ハイやローで使用していな面をマットにつける置き方。 |
ロー | ブロックの最も広い面をマットにつける最も低い置き方。 |
2. 複数使い
ポーズによって、ブロックの補助が一つ必要な場合と2つ必要なことも。最低でも2つはブロックを揃えておくことがおすすめです。
おすすめのヨガブロック
価格・3,564円(税込み)
ヨガワークス(Yogaworks) ヨガブロック 2個セット
ポーズの微調整に適したスリムなヨガブロック。内ももに挟んだり、仰向きになった背中の下、肩甲骨の間に入れたり、ポーズを微調整するの適したヨガブロックです。スリムで軽量、土台づくりに必要な硬さが、ポーズを正確なアライメントへ導いてくれます。
ヨガベルト
「ヨガベルト」は細くて平たいベルト状のプロップス。身体の柔軟性の補助としておすすめです。初心者の方はもちろん、上級ポーズに挑戦することが補助として活躍します。
こんな人におすすめ
身体の柔軟性を高めたい人、また可動域を広げて身体の上級者ポーズへの挑戦をしたい人にはヨガベルトはおすすめ。ヨガベルトを使うことでより無理のない範囲でポーズを深められ、効果を実感することができます。
こんな時に大活躍!ヨガベルトの使用例
1. 船のポーズ(ナバーサナ)
柔軟性の高いポーズに活用されることの多いヨガベルトですが、筋力の補助としても有効的に使用することができます。例えば、「船のポーズ(ナバーサナ)」。体幹が必要なポーズは、真っ直ぐ伸ばした両足裏短めにしたベルトをかけて補助することで、体幹がまだそこまで充分でない人完成形のポーズを練習することができます。体幹が充分でない場合に無理してポーズを維持しようとすると、腰に負担がかかり腰痛などに繋がることも。
2. 横たわった足の指をつかむポーズ(スプタパダングシュターサナ)
股関節周りの柔軟性を補助するためにもよく活用されるヨガベルト。骨盤調整や、坐骨神経痛に効果的なポーズ「横たわった足の指をつかむポーズ(スプタパダングシュターサナ)」では、腿裏(ハムストリング)の伸びを最大限効果的に感じるために、足の裏にベルトをセットして、両手で足を身体に近づけます。完成型は足の親指を手で掴みますが股関節周りや腿裏の柔軟性が充分でない場合、無理して脚を近づけると怪我に繋がります。
3. 鳩の王のポーズ(エーカパーダラージャカポタサナ)
上級ポーズの中でも得に後屈ポーズにヨガベルトは活用できます。「鳩の王のポーズ(エーカパーダラージャカポタサナ)」はその一つ。肩甲骨を中心に寄せて胸を広げて後屈、両手で足を掴みますが、中級者の人が完全の鳩の王のポーズに挑戦する際は、ベルトを足先につけ両手でキャッチして胸を開くサポートをしていきます。
おすすめのヨガベルト
価格・2,840円(税込み)
太すぎず細すぎないsuriaのヨガストラップ。Dリング型なので、引っ掛けた身体の部位に食い込みにくく快適な使用感がおすすめのポイントです。
ボルスター
日本ではヨガスタジオでもまだ置いている場所は少ないプロップスではありますが、海外ではとても人気のプロップス。ヨガブロックやヨガベルトに比べると高価なプロップスのため、購入に迷うという方もいますが、「ボルスター」は女性系の不調にヨガでアプローチしたい方などにはおすすめのプロップスです。
ボルスターは長方形や円形のクッションのようなもの。ヨガのポーズの補助に使うだけでなく、リラックスしてヨガを実践する際によく使用されます。一般的なクッションよりも弾力のある程よい硬さで、広範囲にわたって身体を支えてくれます。
こんな人におすすめ
ボルスターはポーズの補助として以外にもリラックス効果の高い「リストラティブヨガ」などによく用いられます。リストラティブヨガとは、セラピー要素の強いヨガで心身回復を目指し、ボルスター以外にもベルトやブランケットなど身体を支えるプロップスを使用して無理のない姿勢でゆっくりとポーズを取っていくヨガスタイル。
自宅での活用方法は、瞑想や女性系の不調にアプローチするようなシークエンスを練習する際におすすめ。
その他にも逆転や浮遊など難易度の高いポーズの練習時に、身体が倒れそうな場所にあらかじめボルスターを置いておくなどの使用の仕方もできます。
こんな時に大活躍!ボルスターの使用例
1. チャイルドポーズ
「チャイルドポーズ」では、ヨガマットの上にマットと平行になるようにボルスターを置き、両膝でボルスターを挟みながらお尻を踵の上に落として上半身をボルスターに預けます。身体の柔軟性によっては、中々マットに上半身が沈まないという方でも、ボルスターに身体を委ねることでチャイルドポーズのリラックス効果をじゅうbんに感じられうように。
2. 仰向けに寝た合蹠のポーズ
リラックス効果や女性ホルモンの働きを整えるポーズ合蹠のポーズを仰向けになって行ったポーズでは、上半身の背中側にボルスターをセットし、その上で仰向けになるととてもリラックス効果が高くなり、PMSや生理痛などの症状を抑えることが期待できます。
3. 前屈のポーズ(ダンダ−サナ)
座位から前に身体を倒していく前屈のポーズ(ダンダーサナ)は、太もも裏(ハムストリング)という大きな筋肉を伸ばす強度の強いポーズ。柔軟性が弱い場合は、ボルスターを活用することでリラックスのポーズになります。
おすすめボルスター
価格・10,242円(税込み)
マンドゥカ(Manduka) レキュタンギュラー ボルスター
耐久性にすぐれたMandukaのボルスター「レキュタンギュラー」。長さが約67cmで一般的なボルスターよりも大きめですが、重量は約1kgと軽量。ブロックや毛布だけでは補助しにくい、広範囲でのサポートが可能なため、初心者のアーサナ補助や、リストラティブ系の姿勢で効果を発揮します。カバーは取り外して洗濯可能なのも清潔に使い続けられる嬉しいポイント。
プロップスでヨガを深めよう!
プロップスを使うことで「安全」にポーズをとることができます。また、ポーズを深めることで、ヨガを深めることにも繋がります。初心者の方はもちろんのこと中級者や上級者の方も、積極的にヨガのプロップスを練習に取り入れいてみてはいかがでしょうか。