もくじ
フリーのヨガインストラクターは忙しい!
筆者である私もフリーヨガインストラクターをしており、「ヨガインストラクターの働き方」というのはいつも考えていることの一つです。
フリーのヨガインストラクターの働き方は大きく分けて二つ
- 自分が空きスタジオを借りて主催し、ヨガクラスを行う
- ヨガスタジオと契約してインストラクターで教える
売れっ子になるといろいろな場所に呼ばれて、リトリートやワークショップを開催するなどといったこともありますが、多くのフリーヨガインストラクターの場合は1クラスいくらという形での契約業務委託が多いと思います。
平均的なヨガインストラクターのフィーは3500円~5000円くらいかなと思います。低い場合は交通費が別の場合が多いと思います。
休む際には代行の先生を探してお願いしたり、もちろん休んだ分のお金は発生しません。万が一、怪我をしたり病気になってしまったら、収入も途絶えてしまいます。一本のフィーは決して高いわけではないので、一日に何本かクラスを掛け持つ場合が多く、体が資本で少し過酷な感じもするかもしれません。
移動の大変さを解消したい?!1つの場所に根っこを生やすヨガスタジオ経営
フリーのヨガインストラクターは、基本的には一つのヨガスタジオではなく、いちにち何本かいろいろなヨガスタジオを掛け持ちする場合が多いです。電車やバスなど公共機関での移動は、時に神経や体力を消耗させます。
スタジオによっては固定フィー(人数にかかわらずいくら、と決まっている)の場合と、出来高フィー(人数により変動)の場合があります。曜日や時間帯によっては、生徒さんの数もさまざまで読めないこともあります。
この考え方は、あまりヨガ的ではないのですが、生徒さんの人数が少ないと、そういうこともあるさと思う反面、ちょっとばかし落ち込んだり疲れたり、悩んだりすることもあるかもしれません。ヨガのクラスを教えることだけで食べているフリーのヨガインストラクターさんなら、なおさらのことです。
そこで、何年かフリーのヨガインストラクターを経験してから自分のヨガスタジオを作る、という選択肢を選ぶ人もいます。
やはり一番のメリットは「同じ場所で根っこを張りヨガを教えられる」こと。自分のスタジオがあれば、時にヨガで使うたくさんの道具を抱えながらスタジオからスタジオへとはしごする忙しさからは解放されます。また、自分以外のヨガインストラクターさんにもクラスを担当してもらいながら(フィーの割合はスタジオによりさまざまでしょう)、半分ないしは何パーセントかをいただくという形をとります。
空いた時間は、スペースを貸し出したり、自分がヨガを教える以外でもお金をいただくこともできます。(これも知り合いの知り合いなどに限定する人もいますし、貸さない方もいると思いますし様々なようです)
ここまで書くと、もうフリーのインストラクターならもれなく全員がヨガスタジオを運営すればいいんじゃない。となりますが、生徒さんが来るかどうかというのはある意味、どんなに立派なスタジオを作り素晴らしいクラスをしたとしても、差別化されたワークショップを企画しても、はたまたマントラを唱えたとしても予想がつかない部分でもあるわけです。
フリーのインストラクターのときよりお金がたくさん入る人もいるかもしれませんし、むしろ場所代で赤字になることもあるかもしれません。自宅をヨガスタジオにする人以外は家賃が多くかかりますから、フリーのヨガインストラクターに比べてヨガスタジオの運営は金銭的なプレッシャーが確実に大きくなります。
腹をくくらないとヨガスタジオの運営はできない!?
もちろん、立ち上げるのは金銭面の折り合いと、自分が良いと感じた物件が見つかれば誰でもできるかもしれません。大事なことは、いかに赤字を出さずにヨガスタジオの運営を続けるのか、ほかにもインストラクターさんがいたらどこまでフォローしていくのか、予約管理や売り上げの報告はどうするのかなど、することはたくさんあります。
実際に、ヨガスタジオを運営している方にお話を聞いてきました。
ヨガスタジオは日本に何軒くらいあり、続くのはどのくらい?
2019年10月現在、yogaroomに登録されているヨガスタジオは7334軒!なかなかすごい数ですね。何軒ものヨガスタジオが生まれ、何軒ものヨガスタジオがクローズしていきます。わたしもお世話になったことのある老舗の素晴らしいヨガスタジオも残念ながらクローズに。ヨガ人口は増えているはずなのに?ヨガスタジオの運営というのはなかなか一筋縄ではいかないものなのかも、と考えさせられます。
ヨガスタジオ9年目、高円寺にある「ヨガまるスタジオ」中楯めぐみ先生にきいてみた。ヨガスタジオ運営の秘訣とは?
少人数制で人気のヨガスタジオ、高円寺「ヨガまるスタジオ」の中楯めぐみ先生兼オーナーにお聞きしてみました。長年勤められた会社員を退職し、退職金で一念発起しヨガスタジオを作られたそう。なにより一番驚いたことは、ヨガインストラクターになり一年目でこのスタジオを作られたというその行動力です。「行動力や勇気」というものもスタジオ運営を踏み出す大きな要因かもしれません。
ヨガスタジオ=自分の居場所が精神の安定にも繋がり指導にも役立っている
「高円寺に住んで東京まで通う会社員をしていたときに比べて、自分の居場所感が強くなり精神の安定にもつながり、指導にも役だっています」とのこと。続けていく秘訣を聞いてみたところ、「うまくいかないこともあるさ」と波乗りする心持ちでいくことなんだそうです。たしかに、人はいい時も悪い時も同じ状態で居続けるわけではないですし、「波に乗っている」と考えるのは精神的にも穏やかな気持ちでいられそうです。
ヨガスタジオの物件を探すときに気をつけたこと
「自分の手に負える範囲の広さと家賃にすること。臭いやガヤガヤした雰囲気だと落ち着かないので、あまり飲食店の近くにはしないこと。駅から徒歩8分以内のところ。でしょうか」とめぐみ先生。旦那さんやご両親からの援助は一切なく、使ったのはご自身の退職金のみ。信頼する先輩インストラクターから、「貯金がなくなってもよいくらいの気持ちでやりなさい」と言われて、いい意味で覚悟ができたのだそう。素敵な先輩ですね。
ヨガスタジオ運営のデメリットや課題なども聞いてみました!
「バックスタッフが1人なので、たまにお手伝いが欲しい時があります。でも雇えるほどの余裕は現在なく、うまく人に頼れるようになろう!として、それを課題として取り組んでいるところです。」とのこと。
「私の経営スタイルはローリスクローリターンのため、ほとんど赤字になったことがないんです。」手堅く着実に経営されているのが長続きの秘訣ということ。めぐみ先生は現在、二児の母でもありますが、第一子を産んで一歳になるまで保育園に入らずにいたときは少し赤字になってしまったそうですが、それ以外は黒字であり、利益幅は少ないものの、日々ハラハラすることは少なく健全な心で運営できていると話してくださいました。自分の身の丈に合う経営というのもヒントになりそうです。
育児とヨガスタジオ運営両立の秘訣は?
第一子での経験を生かし、第二子を出産されたときは迷わず0歳から保育園を選択され、「小さい頃から地域の力を借りて子育てすることに罪悪感を持たなくて良いんだ、と第一子を通して思えるようになれた」とのこと。より”広い視野で物事を捉えている”のですね。全ての出来事が自分一人の内側で完結せず、よい意味で周りを巻き込み、繋がっていくことは素晴らしいこと、と言う印象を持ちました。
ヨガスタジオ運営は誰のために行うのか?という問い
すこし、問題提起のようになってしまうかもしれませんが、「ヨガスタジオ運営は誰のために行うのか?」という問いはとても大切なことです。
すべてのことに言えますが、ヨガを始めること、ヨガインストラクターになること、ヨガスタジオを運営すること。始まりは「自分のため」からかもしれません。しかし、行動していくと一人ではできないことがでてきたり、解決できない問題も起きてくることがあります。例えば、どうしてもお休みが必要なときには、誰かに代行をお願いするなんて場面がでてきたりもします。そんなときに、他の人に委ねることができるか、も大切なことですし、お願いするときに、自分以外の他者も幸せになっているか?というのも考えていきたいですよね。
ヨガスタジオ運営は、駅から近いかどうかという立地面や、広告にどれだけお金をかけられるか、他スタジオとの差別化、あるいはネームバリューがあるインストラクターさんのクラスやワークショップがあるかなども集客や売上を成長させるために必要かもしれません。
しかし、今回のインタビューで長い目で見たときにはそのようなことは表面的なことにすぎないのかもしれないなと感じました。ヨーガに取り組むということは、ある意味”目に見えないものと日々向き合うことと似ている”のかな、と感じます。
今回お話を聞いたヨガスタジオ「ヨガまるスタジオ高円寺」
高円寺「ヨガまるスタジオ」の中楯めぐみ先生ありがとうございました!
ヨガまるスタジオ高円寺は、少人数制でアットホーム人気のヨガスタジオです。入会金も無くふらっと遊びに行けるので、是非遊びに行ってみてください。
まとめ
ヨガスタジオの運営は、大変なことも多いですが、得られる喜びも大きい感じがします。流れやタイミング、さまざまなものが重なり合いスタジオ運営になる場合もある。フリーでヨガのインストラクターをしていて、拠点があればいらいな、と感じている人はトライしてもよいかもしれません。スタジオを始めるハードルを低くするには、競争相手(本当はヨガ的には競争とは言わないかもしれませんが)、ヨガのジャンルで差別化を図ったり、家賃が安い地方都市もありかもしれません。しかし、なによりも大切なことは、みんなが集える空間にしようという想いが良いスタジオ運営につながるように思えました。