もくじ
スリランカ・アーユルヴェーダ治療院に10日間滞在した筆者。
スリランカのアーユルヴェーダの体験談と、その魅力をお伝えしています。
第一弾はこちらからお読みいただけます。施設を決めるまでの流れや、一日の内容など、アーユルヴェーダ旅行の基本情報について説明しています。
【スリランカアーユルヴェーダ施設体験記①】予約方法や費用。一日の流れや便利な持ち物とは?
本記事では、アーユルヴェーダ治療院(施設)での「食」についてお伝えします。
施設によって食事形式はさまざま
今回滞在したシャンティランカ・アーユルヴェーダ・センター(以下シャンティランカ)では、基本的に滞在者がみんな同じものを食べます。ただ、個人の症状によっては特定の料理を抜く場合もあります。また、量もほとんど、自己判断です。
施設によっては、ブッフェスタイルだったり、スタッフが運んでくれたり、食事形式が異なります。食事形式を重視される場合は、事前にどんなスタイルなのか調べてから滞在先を決めると良いでしょう。
日本でも人気のスリランカ料理
旅行で楽しみといえば、食ですよね!アーユルヴェーダ治療院に滞在するとしても、同様に食は楽しみです!
スリランカ料理といえば、ライス&カリー。
数年前から、日本でもちょっとしたブームになっていますよね。
↑こちらは筆者が好きなアーユルヴェーダカフェdidean(蒲田・門前仲町)のワンプレートランチ
スリランカ料理は、一つのお皿にお米と、何種類かのカレーを乗せて、混ぜながら食べるスタイル。
そんなオーソドックスなスリランカ料理もいいけれど、アーユルヴェーダのエッセンスが入った料理なら、なおさら楽しみ♪
きっと、新しい発見と感動を味わえるものに違いありません!スリランカのアーユルヴェーダ治療院では、どんな料理が出てくるのか?
シャンティランカで筆者が実際に食べた料理をレポートします!
健康ならなんでもOK・不調があればアドバイスに従って
アーユルヴェーダの食事は、嬉しいことに、健康であれば特別な制限はありません。ただ、心身の不調がある場合は、ある特定の食べ物を減らしたりすることもあります。
シャンティランカでは、特定の症状が出ないように、とある食材が始めから抜かれているなど、実際は患者のための配慮がありました。(たとえば、皮膚の疾患を悪化させないように、トマトや甲殻類が使われない、など)
そして、もし「肥満」や「糖尿」など、健康上の問題がある場合は、何かしらのアドバイスがあると思いますので、それに従ってください。
アーユルヴェーダ治療院に行ったら、何かしら、これは避けてください、と言われるのかな。と思っていましたが、今回、ほとんど制限はありませんでした。
お肉やお魚は食べられる?
アーユルヴェーダに則って生活するためには、ベジタリアンになければならない、というわけでもありません。シャンティランカでも、お昼は毎回お魚を食べていました。
体質や治療の目的によっては、食べないように指示があるかもしれません。お肉や魚を使うかどうかは、施設によっても異なると思います。
食べるかどうかは施設のドクターからの指示を仰ぎましょう。
その指示には必ず意図があるはずですので、しっかり理解した上で従いましょう。
ということを前提に、ここから施設で実際に筆者が食べていたものをご紹介します!
消化力を考えた朝ごはん
朝ごはんは、まだ消化力が弱いので、消化に優しいお粥が中心。
お粥といっても、日本の白粥や卵粥とは、全然違った味わいで、ほとんどのお粥が、ココナッツミルクベースになっています。
こちら、ある日の朝ごはん。
ムング豆を使った甘いお粥「ムンガタカンジ」は、消化に優しいだけでなく、プロテインが取れます!ムング豆だけでなく、レッドアイビーンズ(黒目豆)や大豆にも煮たスリランカのお豆を使ったお粥もありました。
パンや卵サラダなど、日本でも食べているものが出てきたのには驚きでした。
ある日の朝ごはん。
コヒラという食物繊維たっぷりの野菜を使ったお粥。
こちらは甘くありませんが、ほんのり塩味が効いて、とってもおいしい。
消化に良いフルーツもたっぷり。ジュースも、フレッシュなフルーツから手作りされています。
もう一個いきましょう。
こちらは、記憶力を向上させるゴツコラというハーブを使ったお粥「ゴツコラカンジ」。お粥のバリエーションが、豊富です。
こんな体にいいハーブや、酵素やビタミンたっぷりのフルーツを毎朝摂れば、体にプラーナ(生命力エネルギー)があふれること、請け合いですね!
このようなスリランカのお粥やお料理の作り方を学びたい方は、筆者が開催している料理教室(横浜石川町)でも学べますので良ければチェックしてください↓
森の時計 Yoga & Ayurveda @横浜
1日で最も多めに。お昼ご飯
お昼は、太陽の力が最も強く、消化力が一番強い時間帯。そのため、アーユルヴェーダでは一日の中で最も重い食事を摂ることを推奨しています。
シャンティランカでは、ワランという土の鍋に入った料理を、自分で好きなだけ盛り付けをしました。
ある日のお昼ご飯。
ごはんは、赤米の玄米。アーユルヴェーダでは最も優れているといわれるのが赤米です。もちもちした日本のお米よりも、パラパラとしていて、軽い感じがします。
鯛やあじなどの魚料理も出てきました。
おかずは野菜を中心とした料理。
葉野菜は、細かくシュレッドされたココナッツの果皮と和えられています。蒸し煮(マッルン)が出てくることもあれば、サンボル(和え物)が出てくることもあります。
葉野菜の種類は、ムクナエンナやゴツコラ、カトゥルムルンガなど……
日本ではあまりお目にかかれない珍しいものが多い!野菜の際立った苦味を、ココナッツの甘さが緩和し、絶妙なバランスがとれています。
もちろん、カレーもあります。
いろいろな野菜や豆のカレー。野菜は、にんじん、かぼちゃ、いんげん、ビーツ、キャベツなど、私たちに馴染みの深いもの。それから、ヘチマ、コヒラ、ケキリなどの変わり種も。
スリランカの野菜は、日本の野菜よりも味がはっきりしている印象でした。
デザートには、キトゥルハニー(孔雀椰子の花の蜜)のたっぷりかかったヨーグルトやフレッシュフルーツ。
アーユルヴェーダ治療院にいるとはいえ、食に不自由することはまったくなし。
そして、痩せる気配もあまりなし(笑)
「ダイエット目的」「体重を減らす」ことを目的に参加する方は、ドクターにその旨を伝えましょう。
施設に滞在する前でも、途中でも構いません。
そうすれば、食事の内容や量についてアドバイスをもらえます。
もちろん、なんらかの食事制限があることは覚悟の上で申し出てくださいね。
ちなみに、日本人(特に女性の考える)は「痩せたい」と希望する人が多いですが、BMI(Body Mass Index) の基準内であれば、痩せることはあまりお勧めされないかもしれません。
痩せすぎると、体が弱くなり、免疫も衰えるからです。バランスの取れた、健康美人になりましょう。
軽めの夕ご飯
夕ご飯は軽めです。
野菜スープや、スリランカのローカルフード、ストリング・ホッパーやフライドライス。おいしくて、ついつい食べ過ぎちゃう~。
でも、便秘がひどくて下剤を飲んだ後は、夕ご飯を自重して、自らスープとフルーツだけ、とか、スープと蒸し野菜だけ、とかにしていました。
↑消化力が弱っている日の食事。消化ができていなければ、ある程度自己規制をかけなければならないのだ……スリランカでは、暴飲暴食したり、間食がほしくなったりすること、ほとんどありませんでした。
余計な食を掻き立てるようなメディアもないし、バランスの取れた体に優しい食事で、十分に満足しているからでしょう。
スリランカカレーの特徴
スリランカのカレーの定義は分かりませんが、日本のいわゆる「カレー」とはだいぶ趣向が異なります。
スパイスを使った炒め物や蒸し煮ならば、なんでも「カレー」といえるし、いろいろな具材を使わず、だいたい1種類2種類(にんじんならにんじんだけ、かぼちゃならかぼちゃだけ)の材料で調理されています。
どろどろしたルーではなく、サラっとした感じで、だいたい、ココナッツミルクが使われています。
塩味と辛味が強い料理が多いのですが、それでも、スリランカのローカルフードに比べれば、大分塩味も辛味も抑えられています。
アーユルヴェーダの食事とは
アーユルヴェーダ治療院で出されている食事、つまりアーユルヴェーダの食事とは、結局何なのでしょうか?
ポイントはたくさんあると思いますが、簡単にまとめれば次の3つだと思います。
- 消化力
⇒消化力が弱い時にどんなスーパーフードを食べても毒になる。 - 新鮮
⇒プラーナ(生命力エネルギー)を野菜やフルーツから取る。シンプルな調理法も、プラーナを失わないためには重要。 - 6味
⇒甘味・酸味・塩味・辛味・苦味・渋味
この6つが揃っていると、自然とバランスが摂れる。
これに加え、もし病気を患っている、不調を感じるなどの場合は、その症状を抑える食べ物を食べる。
あるいは、症状を悪化させる食べ物を除く。そういったポイントが付け加わります。
いかがでしたか?
消化力に合わせたアーユルヴェーダの食事を摂っていれば、滞在期間中、体は軽く、心も明るくなります。
食事が健康と元気を作ることを感じさせてくれる、おいしいアーユルヴェーダの食事を堪能できて、幸せでした。
スリランカアーユルヴェーダ施設での体験についてもっと知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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