もくじ
刺繍の魅力
どことなくほっこりと癒され、かわいらしい印象の刺繍。
世界各地で昔から暮らしの中の手仕事のひとつとされ、伝承されてきました。作品の持つ美しさはもちろん、ミシンを出したりする手間がなくどこでもできるので、ハンドメイドを始めたい人にもぴったり!
- 糸と針さえあればどこでも出来る手軽さ
- ハンカチや小物などに簡単に刺繍できる
- ちくちくと針を進めていくと無心になれる
- 出来上がったら達成感、愛着が湧く
- 出来上がった作品をインスタグラムなどで披露する
- 色々な世界観を表現できる
などと、刺繍にはたくさんの魅力があります。
素敵な大人刺繍の作品紹介
大人刺繍は今インスタグラムでも大人気です。世界・日本で活躍する話題の刺繍アーティストをご紹介します。
シンガポールの刺繍アーティスト「teeteeheehee」さん
「刹那的な瞬間」を切り取った、風景や何気ない日常を作品にしていることが特徴的です。色使いもとっても可愛い。
こちらはGUCCIとのコラボレーション作品
シンガポールのファッションデザイナー・Teresa Lim(テレサ・リム)さんは旅の風景をそのまま刺繍。旅をして回りながら異国の風景にとけ込みたいと、出来上がった刺繍の風景をその場所で写真に納めるというプロジェクトを行っています。その他にもアートな感性でおしゃれな刺繍作品を生み出し、実際の風景と刺繍作品が一体になったりとインスタグラムもアーティスティックですよ。
サボテンなど多肉植物もチーフ「sarahkbenning」さん
手芸ファンの間では有名なアメリカ人Sara K.Benningさん。多肉植物や鉱物などのモチーフを施した作品は、自分の鉢植えコレクションからインスパイアされているそう。植物を飾るように、インテリアにひとつ欲しくなる作品ばかり!
イギリスのテキスタイルアーティスト「elizabethpawle」さん
こちらはカラフルなウール糸で刺す刺繍作品。ウールなのであたたかみがあります。インスタグラムではきれいな色のウール糸を見ているだけでも楽しくなります。
日本人刺繍アーティスト「yula_handmade_2008」さん
丁寧に施された花がモチーフの美しい作品を生み出すyulaさん。かわいらしさやあたたかみも伝わって、きれいな作品ばかりです。刺繍はもちろんインスタの写真もとてもきれいですね。
刺繍の種類
各国によって伝わる、様々なスタイルの刺繍
フランス刺繍
日本では刺しゅうといえば、このフランス刺しゅうのことを指すことが多く、始める方の基本となっているようです。後に記述する、様々なステッチを組み合わせて作品を作ります。ステッチ刺繍とも呼ばれます。
クロスステッチ
針目をクロスして刺していきながら絵柄を完成させます。
白糸刺繍
白い布に白い糸で刺繍します。繊細な印象の刺繍。
ハンガリー刺繍
ハンガリー刺繍も、その中で様々なスタイルがありますが、カロチャ刺繍とマチョー刺繍が有名です。カラフルで愛らしい花などがモチーフのハンガリー刺繍はファンも多くいます。
ビーズ刺繍
ビーズ刺繍はビーズやスパンコールなどを針を使って刺繍したものをいいます。ブローチやアクセサリーなどの小物の作品にすることも。
またスパンコールやビーズをゴージャスなドレスなどの作品にふんだんに刺繍するオートクチュール刺繍というものもあり、これはフランスの伝統技術です。
刺し子・こぎん刺し
日本の伝統的な刺繍。刺し子は線を書くように刺していき、手ぬぐいなどに刺繍するのがよく見られます。こぎん刺しは青森に伝わる伝統刺繍で、ざっくりとした麻に、目を数えながら刺していきます。
いくつかの刺繍をピックアップしましたが、リボン刺繍やまだまだここでは書ききれない程の刺繍が世界にはたくさんあります。
ステッチ
刺繍は様々なステッチを組み合わせてひとつの作品にします。ここではよく使われる基本のステッチをご紹介します。
アウトラインステッチ
代表的なステッチ。アウトラインを刺すときや、線を並べて面にすることもあります。
ストレートステッチ
縦・横・放射線状にそれぞれひと針で刺していきます。糸の長さや並び方を組み合わせて模様にしていきます。
サテンステッチ
面を埋めていくステッチのこと。縦にさしたり横に刺したり、刺す方向で表現が変わります。
チェーンステッチ
小さな輪を繰り返しさしていく鎖のようなステッチ。
刺繍のやり方
必要な材料は布・針・糸・刺しゅう枠
初心者は全部揃ったキットを使うのもおすすめ
布
刺繍はどんな布にもすることができますが、中厚手伸び縮みしない麻や綿がよく使われます。柄や色がついたものでも良いですし、手芸店で刺繍用の布を使っても。
針
一般的にステッチに使う針は、フランス刺しゅう針。3〜10番の番号のものがあり、数字が大きくなる程針が細くなります。布や糸の太さによって選びますが、販売されている針のパッケージに目安が書いてあるので参考にすると良いでしょう。
糸
刺繍には25番刺しゅう糸、金糸やリネンの糸、ウールの糸などがありますが一番良く使われるのは25番刺しゅう糸。6本のコットン糸がより合わさって1本の糸になっています。作品や好みによって、そのうちの使う本数を引き取って使います。400色以上種類があるので色選びが楽しいですよ!他にグラデーションやラメなどもあります。
刺しゅう枠
布をピンと張るために使います。なくてもできますが、あったほうが刺しやすいです。一般的には丸い形をした枠が多く、サイズは直径8〜30cmまでと様々。好みの図案に合わせて選びますが、分からない場合は持ちやすい10cmか12cmがおすすめ。
手順
1・チャコペンや、布に書くと自然に(または水で)消えるマーカーなどを利用して布に好きな図案を書きます。
2・刺しゅう枠をセットする。一番下から、内側の刺しゅう枠→布→外側の刺しゅう枠、の順番に挟む。図案が枠の中心にくるように布をピンと張ったらねじを締める。
3・針に糸をセットして、好きなステッチで刺していく。
刺しゅうの場合は刺し始めと刺し終わりは、糸端を多めに残して、出来上がったステッチに通して始末します。慣れないうちは玉結びで止めても良いです。
4・刺し終わったら刺しゅう枠をはずし、出来上がったものにアイロンをかけて出来上がり。
初心者には刺繍キットもおすすめ
自分の好きな絵柄を選んで、購入するだけ。必要なキットは全て入っています。
たくさんの種類が売られているので、見ているだけでも楽しめますね!
販売している場所
・越前屋
東京は京橋にある、編物、刺繍全般の専門店。特に刺繍糸や刺繍用品の品揃えは日本一です。
・オカダヤ
新宿にある、手芸総合ショップ。オンラインショップもあるのでじっくり選んでいただけますよ。
オンライン販売メインのクロスステッチ館は、刺繍材料専門のネットショップ。ビギナー向けのキットが充実しています。
第二弾の記事では、刺繍の種類「フランス刺しゅう」と「クロスステッチ」の違いややり方について説明しています。
【刺繍の世界へ②】刺繍を始めるなら知っておきたい・フランス刺繍とクロスステッチ
まとめ
色やモチーフ、図案の組み合わせなどで無限大に楽しめる刺繍。
コツコツ派は目を数えていくものや細かいもの、めんどくさがりやさんには大胆に刺していくなどと、思い思いに自分のスタイルで刺していけるので、どんな人でも楽しめると思います。
コツは、最初は小さなワンポイントから始めて、すこしずつ、だんだんと大きな作品にも挑戦してみる方法がおすすめです。
刺繍はたくさんのスタイルがあり、どれも本当に素敵です。共通してる魅力はきっと、”手で作り上げられたあたたかさ”だと思います。秋の夜長にぜひ始めてみてはいかがでしょうか。