心身のバランスを整え、美容や健康に良い効果をもたらすといわれるヨガ。
ヨガ教室などに通うとゆっくりとした動きから徐々にちょっときついと感じるポーズへ移行し、最後はまた落ち着きを得られるポーズへと変化することが多いでしょう。
しかし、ヨガを始める前にストレッチを行うとさらに身体に良い効果が得られるともいわれます。
今回はヨガ前におすすめのストレッチを身体の部位ごとにご紹介します。
もくじ
ヨガを始める前にストレッチが必要な理由と効果
ヨガは60分~90分のコースでもポーズに緩急が付けられているからストレッチなど必要なさそうだけど…。
でも実はそんなことはなく、やはりストレッチを行うことにより身体の柔軟性が充分に高まる・身体の伸びが得られることで痛みのリスクが軽減する・筋肉痛の緩和、などの効果があります。
ヨガはポーズの完成を目的としたエクササイズではありませんが、正しいフォームをマスターして行えば、肉体への良い効果も高まるでしょう。
また、ヨガ前のストレッチを習慣化することで、自分の身体の状態を把握することができます。たとえば今日は首や腰が痛い、などということです。
身体の状態を把握しておくことで、痛みを感じる部位は無理せずヨガポーズを行う・関節や筋肉の動きに焦点を置く、などという調整も可能になります。
要は身体に負担をかけないということですね。激しい動きではないものの身体を動かし、身体にとってハードなポーズがあるため、ストレッチを行うことで痛みの症状を避け、より柔軟になりヨガポーズの効果を高める、というのが目的・効果となります。
部位別に紹介!ヨガ前におすすめのストレッチ
それでは身体の部位ごとにおすすめのストレッチを紹介します。
●リンパ(足指の間、ひざ裏、そけい部)
脚部位にはリンパが集まっています。ヨガ前に足指の間・ひざ裏・そけい部をストレッチすることでリンパの流れを促し、老廃物の排出という効果が高まります。
足指や指の間はリンパの流れを促したりホルモンバランスを整える反射区となります。ヨガ前に足指の間を押し、刺激しましょう。
またひざ裏はリンパの流れが滞りやすい場所。ヨガ前にしっかりとひざ裏のリンパを流しましょう。
ストレッチ方法(1)
四つん這いの姿勢から片足を前に伸ばします。ひざ裏が伸びていることを意識。そのまま5回深い呼吸を行ないます。両足行ないます。
そけい部もリンパの流れを促しましょう。
ストレッチ方法(2)
姿勢を伸ばしてあぐらのような態勢を取り、そこから足の裏を合わせて座ります。その状態で足の付け根を刺激。
手の指で付け根をぎゅっと押したり、その態勢のまま膝を上下に揺らしたりしましょう。
●首
重い頭部を支える首。姿勢が悪いと負担をがかかり、ストレートネックやコリの慢性化という症状を引き起こします。ヨガ前には充分ほぐしておくことで柔軟性が高まります。
ストレッチ方法
背筋を伸ばして真っ直ぐ立ち、上下・左右・ぐるんと回すというストレッチを行ないます。
前後にゆっくり10回、左右にゆっくり10回・首回しを5往復行ないます。
●肩甲骨
ヨガでは肩甲骨の部位に働きかけるポーズが多くあります。柔軟度が低い状態でいきなりポーズを取ると痛みを引き起こす可能性も。しっかりと肩甲骨回りをほぐしておきましょう。
ストレッチ方法(1)
肩甲骨をほぐすストレッチは簡単です。肩を上下させるだけ。しかし肩を引き上げるのではなく、肩甲骨から上げ下げし、上げた時は肩が耳のサイドに来るように、下げる時は力を抜いてリラックスさせます。
ストレッチ方法(2)
上述の肩の上下に加え、肩を前→後ろ・後ろ→前に回します。肩甲骨回りの筋肉がほぐれます。
●体側
身体のサイド部分・体側。日常生活ではあまり体側を使う行動はありませんが、ヨガのポーズではこの体側を伸ばすことが多くあります。
ストレッチ方法
両手を上に伸ばし、片腕の曲げた肘にもう片方の手を添え、身体を左右に傾けます。無理はせず、動く範囲で身体の横部分を伸ばしましょう。両腕同じように行いましょう。
●ウエスト
ヨガのポーズはウエスト部位を刺激するものも多くあります。ポーズ内でもウエストは刺激されますが、ヨガ前にストレッチを行うことでより柔軟となり、捻りやすくなります。また、ウエストのくびれを作る効果も高まります。
ストレッチ方法(1)
両足を肩幅に開き、越しに手を当て、足を動かさずウエストを左右に捻ります。右→左→右→左とゆっくり捻り、10往復行いましょう。
ストレッチ方法(2)
①仰向けの態勢を取り、左ひざをお腹方向に引き寄せます。右手を左ひざに添え、右側に倒していきます。
②左手を天井に向けるよう上げ、そのまま上半身を足と反対側に向け、しっかりとウエストを捻ります。
③反対側も同様に行います。
●ハムストリング
ハムストリングとは太ももの裏側にある大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋を総称した呼び名です。日常生活ではなかなか刺激されることがありません。
立ち時間・座り時間が長いとハムストリングに負荷がかかり、常に緊張を伴い骨盤の歪みを促します。
ヨガではこのハムストリングを刺激するポーズが行われます。そのため、ヨガ前にストレッチしておくと柔軟性が高まり負担の減少へと繋がります。
ストレッチ方法
まずは真っ直ぐ立ち、腰から上半身を折り曲げて床に手を付けるというもの。この態勢が苦しく両手が床に着かない場合、ハムストリングの柔軟度が低いといわれます。無理はせず、伸ばせるところまで伸ばしたらゆっくり数回呼吸します。
もう1つのストレッチ-開脚膝曲げストレッチ
①背筋を伸ばして座り、両膝を軽く曲げ、軽く開き、踵をお尻方向に引き寄せます。
②背筋を伸ばしたままゆっくりと上半身を前方へ倒し、ハムストリングが伸びているのを確認します。
③そのままの態勢をキープし、数回深い呼吸を行ないます。
●股関節
股関節を刺激することで柔軟性が高まり、下半身痩せや骨盤の歪み矯正の効果を高めます。
ストレッチ方法
①四つん這いの姿勢を取り、両膝を大きく、真横に開きます。
②そのまま手を前に歩かせ、両手を付けたまま10回ほど深い呼吸を行ないます。
③下半身はそのままの態勢を維持し、出来る人は肘・胸部分も床に付けます。
行う順番は決まってるの?
ヨガ前のストレッチを行う順番は2つの方法があります。
1つは、身体の末端から徐々に中心部へとストレッチを行うというもの。
この場合、心臓への負担が軽くなるため
- 高齢者
- 寝起き
- ウォーミングアップ
- ヨガ初心者
に向いています。
もう1つは身体中央の大きな筋肉からストレッチを行うというもの。
- 身体が充分温まっている
- 運動習慣が身についている
- 身体が硬いことを認識している
という場合にはこの方法を取ることで動作全体での柔軟性が高まります。自分の状況に応じてストレッチの順番を決めましょう。
いざヨガ!ヨガの前の効果的な
ウォーミングアップの方法と順番まとめ
ヨガ前のストレッチで効果を高めよう!
ヨガ前に適切なストレッチを行うことで、ヨガポーズが楽にできるようになったり、柔軟性が高まって痛みを回避しやすいというメリットがあります。
ヨガ前にはぜひ前述のストレッチを行ない、負担を軽減させ効果を高めましょう!
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