今さら聞けない!ヨガ・ピラティスの違いとそれぞれの効果について

似ているようで非なるヨガとピラティスはそれぞれどんな特徴を持ちどんなところが異なるのか、またそれぞれの効果がどのようなものかを解説します。

ヨガとピラティス、健康や美容に関心のある人はどちらを行えば良いのか迷うこともあるでしょう。

今回はヨガとピラティスがそれぞれどんなものでどのような目的や特徴を持つのか、違いはどんなところなのか、ダイエットに効果的なのはどちらか…など気になるポイントを解説します。

ヨガとピラティスはそれぞれどんなもの?

この項ではヨガとピラティスについて、そして異なる点を解説します。

ヨガとは

ヨガとは紀元前から脈々と受け継がれてきたインドの思想に基づくもの。エクササイズとして生まれたのではなく、心身が宇宙のエネルギーと一体になること・悟りを得ることが目的とされ、長い歴史の中で変化しながら現在まで続いてきました。

「肉体と精神を呼吸によって繋げる」ヨガはヨーガ・スートラを聖典とし、「八支則」と呼ばれる8つの段階で成り立っています。

してはいけないこと・良いとされる行動・アーサナ(ポーズ)・呼吸・瞑想・悟りというようなステップに分かれており、より良く生きるために自分の自我を取り払うことで宇宙の閃やエネルギーを得られるという思想に基づいています。

現在よく行われるヨガはこのアーサナの部分ですが、これも本来瞑想状態を維持し、身体をより良く造る目的とされています。

従ってヨガは肉体だけでなく精神へも同等に働きかける力を持つのです。腹式呼吸・アーサナ・瞑想という三本柱に支えられ、継続することで結果的に私達が求めるような効果も得られるようになります。

つまりヨガを継続することで結果的にインナーマッスルや体幹が鍛えられ、血流が良くなったり身体の歪みが矯正されたり女性らしいボディラインが整えられたり基礎代謝が上がって痩せやすい身体が造られたり自律神経のバランスが整えられたりするといわれますが、これはいわばヨガの副産物といえるでしょう。

ピラティスとは

ではヨガに対してピラティスとはどんなものかというと、1920年頃、戦争で負傷した戦士のリハビリを目的とした、「ヨゼフ・ピラティス」によって考案されたエクササイズです。ヨガや太極拳の要素を取り入れ、身体の深層筋へとアプローチし、骨盤の歪み矯正や美しい姿勢・内臓機能の回復・虚弱体質の改善などの効果が期待できるというものです。

骨盤や背骨など身体の部位を1つづつ確認しながら流れるような動きを行います。

ゆっくりとした緩やかな動き・ヨガをベースにしたポーズ・幅広い年齢層の人が取り組める・体幹やインナーマッスルが鍛えられる、などヨガと似ている点が多いといわれるのはこのようなことでしょう。

また、マット上で行われる「マットピラティス」と、ヨゼフ・ピラティスの開発したピラティス専用マシンを使う「マシンピラティス」があります。

ピラティス専用マシンを使用することに600種類のエクササイズが可能になり、アスリートからシニアまで身体に合わせた負荷を調節できます。

マットピラティスの場合は身体のコアを中心に、全身を満遍なく鍛えることができます。

また、バランスボールを小さくした「ピラティスボール」やストレッチ・背骨の歪み矯正に使用される細長い円柱形の「ストレッチポール」というピラティス専用道具もあります。

ヨガとピラティスの違いとは

ではヨガとピラティスの違いはどのようなものかを項目ごとにまとめました。

呼吸

ヨガは腹式呼吸で行い、ピラティスは胸式呼吸で行います。

腹式呼吸は副交感神経を活発にし、リラックスへと導きます。胸式呼吸は交感神経を活発にし、心身を活性化させます。

どちらの呼吸法も自律神経を整える効果がありますが、動きの性質上ヨガでは腹式呼吸を行い、ピラティスでは胸式呼吸を行います。

マット

ヨガ・ピラティスともにマットを使用しますが実は動きに合わせて異なる部分があります。それは厚さ。

ヨガマットの方が薄く、ピラティスマットの方が厚いのです。これはピラティスの方が動きが多く寝転ぶ際にあまり薄いと痛みを感じるためです。

通常5mm以上の厚さがあるものをピラティスマットとしますが、8mm以上のものがおすすめです。

服装

ヨガ・ピラティスともに服装は動きやすいものが必要ですが、教室などでも専用ウェアを揃えずTシャツとゆったりパンツなどの人も多くいます。

ただヨガ・ピラティスともにファスナーや付属品の付いていないものの方が良いでしょう。また寝っ転がったりすることも多いのであまりにルーズなものだと胸が見えたりもしてしまうのである程度身体にフィットしたものが良いでしょう。

ピラティスは関節の曲げ伸ばしが多いため、伸縮性のあるものが好ましいです。特にウエスト部・手首や関節を締め付けるものは避けましょう。

静止ポーズ

ヨガのアーサナは呼吸に合わせて行われ、完成系として静止ポーズが取られ、深い呼吸を繰り返します。

ピラティスも呼吸とともに流れるように様々なポーズを行いますが、静止ポーズはほとんどありません。

目的

ヨガの目的は前述のとおり心身の悟り。

ピラティスは身体のコア部分の筋肉へアプローチし、体幹を鍛え身体の正常な機能を取り戻すという肉体面への目的を持ちます。

ヨガやピラティスで骨盤や身体の歪みは矯正できる?

ヨガとピラティス、似ている点と異なる点は理解できましたね。

骨盤や背骨など身体の歪みの矯正はヨガでもピラティスでも定期的に継続して行うことで改善を促してもらえます。

動きや目的・呼吸方法など異なる点はありますがどちらも体幹やインナーマッスルが鍛えられ、骨盤や背骨の歪みが矯正されて姿勢が良くなるといわれています。

ピラティスは骨盤を支える筋肉を鍛えるため、日常習慣や出産などからの骨盤の歪みを矯正するにはとても良いとされます。

またヨガには様々な種類があり、「骨盤ヨガ」という特に骨盤周りの筋肉へとアプローチするヨガでは骨盤の歪みからくる不調に効果的とされます。

ヨガとピラティス、ダイエットに効果的なのはどっち?

それではダイエット効果はヨガとピラティスどちらを行うと良いのでしょうか。

ヨガは腹式呼吸で行う全身運動・有酸素運動です。前述しましたが続けることで基礎代謝がアップされるので痩せやすい身体を造ることができるといわれます。

また、ホットヨガや岩盤ヨガなど特殊な環境下で行うヨガは汗をすごくかくことで老廃物がデトックスされるため短期間で数キロ痩せたという人も。

ピラティスにおいても深層筋や体幹が鍛えられ歪みを矯正することで内臓の機能や基礎代謝が上がり、痩せやすい身体が造られるといわれます。

従ってヨガ・ピラティスどちらを選んでも継続して行うことでダイエット効果は期待できますが、どちらも短期間に痩せることを目的としてはプログラムされていません。

これまで全然動いていなくて身体の脂肪が多い人は、運動すること・汗を出すことで体重が落ちることもあるでしょう。

ヨガでもピラティスでも少しずつ身体の機能を整え、筋肉が付いてくることによって次第に痩せられることもあるというものです。

ヨガとピラティスの特徴を知って自分に合うものを取り入れよう!

ヨガとピラティスの特徴を知ったらあとは自分がどちらに合っているかを見極めると良いでしょう。

身体へのアプローチや具体的な筋肉・骨格を意識してエクササイズしたいのか、もう少し全体的に心身ともに快適な状態を作り出したいのか、という違いです。

ヨガとピラティス、様々な面においてどちらが優れている、というものではありません。

スピリチュアルなこと・人間の意識や瞑想にも興味がある人や、特に心身のバランスを整えたい人はヨガを行うのがおすすめです。

そのようなことに興味がなく、純粋に肉体に興味があり、鍛えたいという人はピラティスをおすすめします。

どちらも体験レッスンなどが用意されているので1度経験し、その上で自分に合うものを行うと良いですね。

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ゆっくりとした深い呼吸を意識しながら身体を動かすヨガ、自然由来のコスメやスキンケア、身体に優しく美味しい食事を生活に取り入れて、本来の人間の力を引き出すことを日々実践しています。
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