もくじ
テストステロンとは男性ホルモン
冒頭に書いたようにテストステロンとはいくつかある男性ホルモンのうちの1つです。男性の場合は精巣で作られますが、精巣のない女性の場合は、身体中の筋肉で少しづつテストステロンが生成されます。
ですので、男性に比べて女性のテストステロンの分泌量は1/10程度だといわれているのです。
テストステロンの働きは非常に多様です。
具体的な役割は次の項目で詳しくご紹介しますが、基本は、骨格や筋肉などを作ってたくましい肉体を形成させることと、男性における生殖機能の向上がその働きです。
しかしそれだけではなく、抗ストレス作用、「幸福ホルモン」と異名のあるドーパミンの産生、脳の海馬という部分に働きかけることでの集中力や記憶力の向上など、非常に多くの役割を果たしています。
ですから、テストステロンは男性にだけ必要なのではなく、女性にとっても非常に重要なホルモンなのです。
テストステロンの働きとは何か?
ではテストステロンの働きにはどのようなものがあるのでしょうか。
男女に共通する働き
まず男女に共通して作用する働きです。
筋肉量や筋力の増加
1番大きいのはテストステロンの成長ホルモンとしての作用でしょう。テストステロンの作用によって筋肉が肥大化し、強化されます。男性にとってはたくましい肉体美をもたらし、女性にとってはしなやかなボディラインを作り出します。
骨密度がアップすることで骨折リスクが低下
テストステロンの成長ホルモン作用は筋肉だけではなく骨格でも働きます。
具体的には、骨密度を高めることで強い骨を作り、多少の負荷では破損しない、折れにくい骨を作ることができるのです。
特に女性で出産経験がある人の場合は、40代以降急激に骨密度が下がって骨粗鬆症になりやすくなりますので、その予防もテストステロンがしてくれます。
メタボリックシンドロームの予防
テストステロンの分泌は体内の善玉コレステロールの生成を促進します。善玉コレステロールが多いと、内臓に脂肪が付きにくくなるため、メタボリックシンドロームになることが予防できます。
それは、高血圧や糖尿病といった生活習慣病を避けることにもなります。
バランス感覚を保ち、運動機能を向上
筋肉がしっかり発達し、骨格も強化されると結果的にバランス感覚が正常に保たれ、少しのことで転倒するようなことはなくなります。そのように運動機能の向上にもテストステロンが寄与しています。
社会に対するアクティブな姿勢
以上のような肉体的な働きだけではなく、テストステロンは精神的な働きも果たしています。それは一言でいうと、「社会に対してアクティブな姿勢をもたらす」ということです。
たとえば
- 職場などでのコミュニケーション力が増す
- 仕事やボランティアなどに積極的に参加したくなるように、社会性が増す
- 職場、家庭、地域に集まりでリーダーシップを発揮できるようになる
- 新しいことにチャレンジする好奇心が生まれる
- 競争心や物ごとを最後までを完遂する意欲が生まれる
というようなことです。
特に女性にとってのテストステロンの働き
また特に女性ならではのテストステロンの働きも挙げておきましょう。
恋愛への積極的な気持ちの喚起
これは社会に対するアクティブな意欲が、自分のプライベートでも発揮された場合です。テストステロンの分泌は男性における影響ほどビビッドではななくても、女性においても性衝動を高める働きがあります。
性衝動というと露骨な表現ですが、言葉を変えれば「男性を求める気持ち」が高まるということです。
ですからテストステロンが分泌されると、恋愛に対して積極的な気持ちになり、自分から男性にアプローチするような行動がとれるようになるのです。
不妊治療
そのような精神や行動の変化の作用だけではなく、テストステロンは不妊という現実的な問題の解決にも医療として活用されています。
たとえば海外では、体外受精の成功率が低い人にテストステロンを投与すると妊娠する確率が高まったという報告があります。
また日本でも不妊治療としてテストステロン投与を行ったところ、84%の確率で受精に至ったという報告がなされています(2012年日本産科婦人科学会学術講演会・聖マリアンナ医科大学 産婦人科石塚特認教授)。
更年期障害、閉経後のトラブルの抑制
テストステロンは更年期以降の女性において、エストロゲン、つまり女性ホルモンの分泌低下を補うように、分泌量が増加します。
それは、加齢によって衰えていく女性の肉体や弱っていく精神を補強する働きだとされています(帝京大医学部泌尿器科・堀江主任教授)。
ですから、更年期障害特有の、頭痛、発汗、ホットフラッシュ、抑うつ感などが、テストステロンの分泌が多いほど軽く済んだり、場合によっては発症しなかったりするのです。
実際に、若年時には男性の1/10しか分泌しなかったテストステロンは、閉経後では、男性レベルにまで向上することも分かっています。
シニアスポーツの大会などで中高年の女性たちが生き生きとしているのは、運動自体による精神状態と肉体状態のアップももちろんあるでしょう。
しかし同時に、筋肉を鍛えることで、テストステロンの分泌がより盛んになり、それによってアンチエイジング効果が生み出されているにことも見逃せません。
ですからいつまでも若々しくいるために、テストステロンは非常に大切なホルモンなのです。
ヨガでテストステロンが増えるのか
このテストステロンの分泌を活性化させる方法としては、1つはその生成をつかさどる筋肉を肥大化させる筋トレが挙げられます。
しかし実はヨガでも筋トレと同等以上にテストステロンの分泌を促進できるのです。
それは、サンクトペテルブルク国立大学の研究で実証されています。その報告によればヨガの「コブラのポーズ」と行うことで、テストステロン濃度が平均で16%も上昇したというのです。
この理由は、「ヨガ理論」的な解釈によれば、コブラのポーズは「生殖器と肛門の間にあって生命力や情熱などのエネルギーに関係している第1チャクラ」を刺激するからだと推定できます。
ですからコブラのポーズのほかにも第1チャクラを刺激するポーズをとれば、テストステロンの分泌が活性化されるのです。ここではそのポーズを3つご紹介します。
テストステロンが増える3つのポーズとは?
コブラのポーズ
- うつ伏せの状態から両足をそろえます
- 足の甲を床につけます
- 息を吸いながら床を手で押して身体を反らせます。
- その際、腰で身体を曲げると腰痛の原因になrますから、身体全体に力を入れて反るようにします
- 視線は斜め上に向け、1分静止します
三角のポーズ
- 足を広く開き、右足先を90度外側に向け、左足先は少し内側に向けます
- 右手で右足のかかとからふくらはぎあたりを持ちます
- 左手を上に伸ばし、目線は天井を見て、静止します
- ゆっくり元のポーズに戻って、反対側を行います
木のポーズ
- 左足の太ももの付け根の内側に右足の裏をつけます
- 両足で押し合いながらバランスをとります
- 骨盤を安定させ、足指を丸めないようにて、右足を外側へ開きます
- 胸の前で手を合掌し、ゆっくり合掌したまま両腕を上げます
- 息を吸いながら静止します
- ゆっくり戻して、反対側を行います
まとめ
いかがですか。
女性においてもテストステロンが非常に重要だということがお分かりいただけたでしょうか。肉体的にも、精神的にもいつまでも若々しくいるためにぜひコブラのポーズを毎日実践して、テストステロンの分泌を促進させましょう。
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