日本のヨガ・ピラティス業界を牽引!株式会社ぜん社長インタビュー!
basiピラティス、ヨガプラス、ピラティススタイル、ビクラムヨガ、全てのスタジオを合わせると、なんと全国100店舗以上を展開する株式会社ぜん。
今回はそんな日本最大級のヨガ・ピラティススタジオを運営する株式会社ぜん社長の尾崎さんにお話を伺いました!2019年3月1日に、ぜんが運営するヨガ・ピラティススタジオ事業と訪問看護ステーション・リハビリデイサービスのクリニック事業が一つに統合します。社長の尾崎さんに統合への想いや、日本のヨガ・ピラティス市場の現状についてじっくりインタビューさせていただきました。
ぜん株式会社 尾崎社長とご対面!
「前日飲み過ぎて二日酔いだよ~」と言いながらも、めちゃくちゃ爽やかな笑顔で終始インタビューに応じてくださった尾崎さん。
そこまで人を魅了してしまう尾崎さんのヨガやピラティスへの想いが、きっとインタビューを通して伝わるはずです!
尾崎さんがヨガ・ピラティス事業を始めたきっかけとは?
(YOGA HACK)
そもそも尾崎さんが、ヨガ・ピラティス事業を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
(尾崎さん)
元々、ヨガ・ピラティスが好きだったタイプの人間ではないんですよ、それどころかフィットネスだったり体を動かすこともそんなに好きじゃない。(笑)
(YOGA HACK)
ええ!その話記事に書いて大丈夫ですか?炎上しませんか?(笑)
(尾崎さん)
(笑)元々、僕は証券マンだったんですが、仕事を通して「個々の人間の能力の最大化」というものに興味を持っていたんです。そこから精神医学や宗教関連の本を読み漁ったり、「禅」や「瞑想」の勉強を趣味でしていましたね。
仕事面では、2004年にIT事業をやろうと、アメリカに渡りました。具体的に何のビジネスをやるか、定まっていたわけではなかったので、まずは、アメリカで「面白そうな人に片っ端から会おう」と思いました。
そのうちの一人が、basiピラティスの創業者ラエル・イサコウィッツ氏だったんです。丁度その当時、アメリカではピラティスが流行っていました。
彼は、「ピラティスによってなぜマインドが変わるのか」をロジカルに僕へ説明してくれました。その説明が僕が今まで趣味で研究・勉強してきた「禅」や「瞑想」にものすごく近くて「これが人の心を変えるものではないか」と即座に思いましたね。むしろその説明が無かったら「ピラティス」に興味を絶対持ってなかった。笑
(YOGA HACK)
身体を動かす「ピラティス」とご自身の研究テーマだった「個々の能力の最大化」が繋がったんですね。
(尾崎さん)
そう。当時、興味を持って勉強していたとはいえ、実際に床に座って「座禅」を組んでみてもなかなか続かなかったんですよ。笑
もっといい方法があるのでは?と思って悶々としていたときに、ラエル・イサコウィッツ氏の説明は人の心(マインド)を変えるための、より有効な手段だなとピンと来て。
カリフォルニアのスタジオで見た、形容できないほどの「美しい人々」
(尾崎さん)
あとですね、カリフォルニアにあるbasiピラティスの本部を初めて訪問した際の話なんですが。
スタジオにいる、スタッフやお客さんが「得も言われぬ美」をまとっていたことに衝撃を受けました!
(YOGA HACK)
ど、どんな「美しさ」なんですか!?(カリフォルニアだし、ハリウッドセレブなんじゃ、、、!?汗)
(尾崎さん)
姿勢の美しさはもちろんのこと、「立ち振る舞い・所作・喋ってる雰囲気や笑顔、こんな美しい人々に今まで出会ったことが無いぞ!こいつら明らかに何かが違う!!」と思いましたね(笑)
加えて、ラエル・イサコウィッツ氏のロジカルな話と合わさって、このスタジオをこの雰囲気を日本でも作れたら!と思いました。
まったく採算が見合わないピラティス事業、、涙
尾崎さんは、帰国してさっそく事業計画書を作られたそう。しかし、全然採算が見合わないことが発覚。。
ただ、こんなに良いものなんだから、どうしても日本の人にも知ってもらいたい。自分のピラティスへの学びも深めたい。そこで、採算度外視でとりあえず1スタジオをやることを決めたそう。
それから、13年。今では、ぜんさんが運営するスタジオは全部合わせると、全国100店舗以上!
尾崎さんがアメリカで感じ取った「身体を動かし、人のマインドを変えるということ」が、日本でも認知・支持され、ここまで広がりを見せたのです。
日本のヨガ・ピラティス市場の成長を踏まえ、今回のブランド統合を?
(YOGA HACK)
ぜんさんの運営スタジオもさることながら、国内のヨガ・ピラティススタジオ数や人口数は拡大の一路をたどっています。
2020年にはヨガ人口は1000万人を超えるとも言われる現在の市場環境を踏まえて、今回のブランドの統合に踏み切ったのですか?
(尾崎さん)
確かに、日本のヨガ・ピラティス市場はまだまだ拡大し続けると思いますね。
ただ、日本の拡大し続けるマーケットに「ビジネスチャンスを見出して」とか「差別化して市場で勝ちにいく」といったような考えはまったく無いんです。
あくまで、僕が追求し続けたいのは「人間のパフォーマンスの最大化」。これが実現されれば、もっと日本社会は豊かになるし、もっと面白い!
考え方一つで人間は大きく変われるんです。それを実現したい。これこそ、自分が事業をやるモチベーションであり、今回のブランド統合の核となるものです。
ダイエットや美容のためだけに、ヨガやピラティスをするのはもったいない!
(YOGA HACK)
証券マン時代から、尾崎さんが実現したいことは何も変わらないんですね!
しかし、このタイミングで統合をされるのはなぜでしょう?
(尾崎さん)
一言でいえば、「手探りだったものが明確に分かってきた。」というのが理由です。
最初に1スタジオを始めたときは、自分もビジネスのやり方など分かっていない部分がたくさんあったので、インストラクターやお客さま、様々な知見を持った皆様から学ぶために開業したところもありました。
4ブランド「basiピラティス・ピラティススタイル・ヨガプラス・ビクラムヨガ」のスタジオ運営と、訪問看護やリハビリデイサービスのクリニック事業を展開してきた中で、様々なノウハウが蓄積されてきました。
蓄積されたノウハウを統合し、最大限活用することでお客さまへさらなる付加価値を生み出せると思いました。例えばヨガ・ピラティススタジオのお客さまに訪問看護のサービスを提供したりと、さらに広範囲に有効活用していきたい、社会貢献していきたい。僕らが目指すものを達成するには統合が一番良い形であると今回判断したんです。
ピラティスは元々リハビリから生まれたものです。今の日本のヨガやピラティスのターゲットユーザーは、ダイエットや美容目的の人に焦点が当たっていることが多いですよね。それも、もちろん良いことだと思いますが、それだけに適用するのはもったいないと思うんです。
市場が大きくなっている今こそ、今回の統合を通して、ヨガ・ピラティスが本来持つ本質的な価値を、日本のみなさんに理解してもらい、体験して、きちんと良さを実感してもらうことが僕らの役目だと思っています。
ただポーズをとるだけではダメ。理解して意識することが大事。
(YOGA HACK)
お客さんへの説明や対話を通して「身体の仕組みやポーズの目的、どこにアプローチしているか」を理解してもらいトレーニングに取り組むことで、結果やマインドが変わることをきちんと伝えていく、ということですね。
(尾崎さん)
そう。例えば、ピラティスには「ハンドレッド」という定番のトレーニングがありますが、同じ「ハンドレッド」をやっていても、外見の振り付けをただなんとなくやるのと、何をポイントにおいて・何を意識して・理解した上でやるかとでは、起きる現象が全く違います。
筋肉をどう収縮させるかの問題ではない。そもそも「筋肉」と「健康」の関連性なんて認められてないし、もっといえば「運動」と「健康」の関連性なんてものは幻想でしかないんです。
大切なのは、自律神経・脳神経系の作用を働かせた上で体を動かすことができるか、自分の体を知り、コントロールすることができるようになるための「理解と意識」なんです。
創業当時はお客さんがドン引き!?しかし瞑想無しのヨガなんて有り得ない!
(YOGA HACK)
話は変わりますが、今回の統合で「zen place」に名前が変わります。「禅」や「瞑想」「マインドフルネス」といった心のケアについて、日本への浸透はまだまだこれからだとも思います。また、そういったことを「怖い」「よく分からない」「なにやら怪しい」と思っている日本人も少なからずいると思います。
(尾崎さん)
スタジオを開業した2006年から、僕はずっと「瞑想無しのヨガなんてありえない!」と言い続けてきました。スタッフにも、はじめて来たお客さんには絶対に瞑想の話をするよう指導してきました。
ただ、スタッフは説明を嫌がるんです、、お客さんの顔が徐々に引きつり、ドン引きしている様子が手に取るように分かると、、(笑)
しかし、はじめはドン引きしていたお客さんも、自身で体験して「気づいて」もらえるようになり、そこで良さがようやく伝わる。日々それの繰り返しでした。
(YOGA HACK)
ドン引き。(笑)
その当時から比べれば、近年日本でも米シリコンバレーの企業で心のケアの取り組みが導入されているといった情報を受けて、興味を持つ人は増えましたよね。
(尾崎さん)
そう。ただ逆に昨今は、「瞑想」や「マインドフルネス」といった言葉が独り歩きし、軽んじられ過ぎているのでは、と懸念しています。理解するだけの素養や基礎知識が無く、それだけやろうとしても「禅ブーム」的な流行りものになってしまいます。そういった別の難しさも出てきたかなと思いますね。
(YOGA HACK)
「知った気になる」ことの恐ろしさですね。「〇分で分かる瞑想」みたいな簡単な本もあったりしますしね。導入としては良いのかもしれませんが、、、
(尾崎さん)
たくさんの本も出ていますが、座って目をつむる瞑想が実は一番難しい。
僕らが提供するヨガ・ピラティスはもっとも簡単な瞑想状態を作ることができるメソッドだと思っています。
瞑想しよう!ではなく自然と瞑想状態に深く入れるからです。それを是非体験してほしいですね。
統合を通して、お客さまに期待してほしいこと
(YOGA HACK)
実際に統合を通して、どんなメリットがお客さんにはありますか?
(尾崎さん)
自信を持って言えることは1年前のうちのヨガと今のヨガでは全然違うということ。
ピラティスとヨガのいいとこどりしたプログラムの開発をするなど、統合によりお客さまへのアプローチ方法やプログラムも変わります。そのため、社内のインストラクターへ研修を行っていますが、何年も指導をしてきたヨガインストラクターが「今まで私がやってきたヨガは何だったのか」、「こんなに体のバランスや見た目が変わるのか」と日々驚いています。
また、弊社で運営する4ブランドを統合することで、シームレスにいろんな店舗に行けたり、様々なプログラムを受けやすくなる仕組みだったり、新プログラムも充実させていきます。
その他、ピラティスマシンを拡充し各店舗に配置します。ヨガのお客さんもピラティスマシンでのグループレッスンを通して、体の使い方や自分の体が持つ可能性について更に知っていただきたいですね!
最後に一言、YOGA HACK読者のみなさんへコメント
(YOGA HACK)
最後に一言、読者のみなさんにコメントをいただきたいです!
(尾崎さん)
電車の中で下を向いてスマホをいじっていたり、街中で下を向いて歩いていたり、そういう人が今の日本に多いなと思っているのは僕だけではないはずです。「病気」と「病気ではない」、その合間の状態の人が日本にはたくさんいます。
アメリカで見たあの光景、「この人たち絶対幸せだよね」と誰しもが思ってしまうそんな日本を作りたい、と本気で思っています。
この13年の中で分かってきたことは、ヨガ・ピラティスの本質的な価値への理解があれば心も体も結果がまるっきり変わるということ。今までなんとなくヨガ・ピラティスをやっていた人も、これから始める人も、きっと今まで見たことのない「自分が変わる」という状態を僕たちは作ることができます。そのためのブランド統合なんです。
それをみなさんに感じてもらいたいです。気軽に全国の「zen place」に遊びにきてください!
新しく生まれ変わった「zen place」を体験しよう!
全国に100スタジオ以上ある「zen place」。人間は大きく変われる!その尾崎さんの言葉を聞いて興味を持った読者もいるのではないでしょうか?良ければお近くのスタジオに遊びに行ってみてくださいね。
- BASIピラティスは「zen place pilates by basi pilates」に!
自分の「生活を整える」第3のホットスポットとして提案するスタジオ。
店舗数:25スタジオ
zen place pilates by basi pilates の詳細&キャンペーン情報
- ピラティススタイルは「zen place pilates」に!
都会的なファミリースタイルスタジオ。よりピラティスをデイリーに感じて頂ける空間。
店舗数:55スタジオ
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「心」と「身体」を『のばす』ヨガを。カリフォルニアの空気を感じるヨガスタジオ。
店舗数:19スタジオ
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