【臨床心理士監修】嫉妬しない方法12選!嫉妬心のない女性の特徴も解説

「彼氏ができると束縛したくなる」「つい嫉妬してしまう」「人の幸せが喜べない」あなたにはこのような経験がありますか?無理に他人の幸せを喜ぶ必要はないですが、束縛や嫉妬、人と比べて落ち込んでしまうクセなどを持っていると、最終的につらいのは自分自身ですよね。今回は心の専門家である臨床心理士が、女性が嫉妬してしまう原因や嫉妬の正体を解説します。嫉妬をしない方法も具体的に解説しているので、嫉妬しない女性を目指している方は最後まで読んでみてください。

監修者
いけや さき
臨床心理士
心理学系大学院修士課程修了後、精神科病院や心療内科クリニック、療育施設などに従事。 「よりカウンセリングとセルフケアを身近に」という思いから、2020年にフリーの臨床心理士としてオンラインプラットフォームや個人サイトを通してオンラインカウンセリングを開始。主に20~40代女性のカウンセリングを担当。現在は女性が生きやすい世の中を目指し、ライターとしても情報提供を行っている。

資格
臨床心理士、公認心理師、マインドフルネススペシャリスト

嫉妬してしまう理由はなに?

嫉妬してしまうのはなぜでしょう?嫉妬心をなくすためにも、まずは嫉妬しやすい場面や原因、心理学的観点からみた嫉妬の正体を解説します。

嫉妬しやすい場面

みなさんはどんなときに嫉妬しやすいでしょうか?

女性の場合、たとえば次のような場面で嫉妬しやすいといわれています。

・彼氏が元カノの話をした
・彼氏がほかの女性の話をした
・彼氏がスマホを触っている
・彼氏が女性のいる飲み会へ行く
・友達に恋人ができた(自分に恋人がいない状態)
・友達が仕事を楽しんでいると知った
・友達が別の人と楽しそうにしている
・SNSで楽しそうな写真を見た
・仕事でほかの人が褒められている

など、自分に注目が向いていなかったり、自分の状況と相手の状況が異なるときに嫉妬しやすいといわれています。

嫉妬する原因

「どうしてこんなにも嫉妬してしまうのだろう」
「嫉妬がやめられない」
と思っている人も多いでしょう。

嫉妬心は、他人と自分を比べることで生じる感情です。自分にないものを相手が持っているときや、不安・恐れなどの負の感情が原因で起きやすいといわれています。

また、努力しても届かないことや、過去の失敗と重なるような出来事も嫉妬が発生する原因の1つ。

自分の感情や価値観、状況などが影響しているため、自分でもコントロールできないような状態となりやすいのです。

嫉妬の正体とは

心理学では、嫉妬を以下のように定義づけています。

<嫉妬とは>
特定の他者と自分との関係が、その他者と第三者との関係によって失われる、もしくは失われそうだと推測することによって生じる否定的な感情
参考:中島 義明 (編集)ほか『心理学辞典』有斐閣,1999

つまり嫉妬とは、私たちが持っている価値などを他人に奪われそうになったときに起きる感情なのです。

また、心理学辞典には、嫉妬と妬みは異なる感情だと明記されています。

妬みとは、自分も「それが欲しい」と求める感情であり、喪失への恐れは含まれていないのです。もしかすると私たちのなかには、厳密には嫉妬ではなく、他人に対して妬みを持つ人がいる可能性も考えられます。

自分の嫉妬の正体に気づくのも、嫉妬しない女性になるために重要なことです。

嫉妬しない女性になる方法6選【恋愛編】

嫉妬はコントロールできないものと思っていませんか?
確かになかなかすぐにはコントロールできないかもしれません。ここでは、女性が少しずつ嫉妬心を減らしていくための方法を紹介します。

まずは恋愛編です。

恋愛で嫉妬しない方法1.自分の時間を楽しむ

嫉妬しやすい女性は、自分のことより彼のことを優先しがち。

彼氏のことばかり考えていると、どうしても相手の嫌なところに目が向いたり、余計なことを想像してしまう時間が増えます。

自分の時間を楽しむことで、彼のことを考えない時間も作りましょう。

なにか楽しいことをしているときに「彼とだったらもっと楽しいかも」と思いつくこと自体は自然な現象です。そこで、「もう彼と一緒ではないとやらない」「一人ではやらない」とならないように気をつけましょう。

恋愛で嫉妬しない方法2.素直に気持ちを伝える

嫉妬していることを知られたくない女性も多いでしょう。重い女性と彼に思われたくないですよね。

そうすることで、「嫉妬しないようにしよう」「ばれないようにする」と意識しすぎてしまって、自分の気持ちを押さえつけることになりかねません。

押さえつけた先には、彼に対してイライラしたり、「なんで気にしてくれないんだ」と怒りの感情が湧き上がってくるリスクも高まるでしょう。リスクを回避するために、嫉妬してしまったときは素直に気持ちを伝えることも重要です。

<伝え方のコツ>
・伝えたいことを明確にする
・自分はどうしてほしいのかを伝える
・感情任せに言葉を発しない

そして、相手が理解してくれない可能性や思い通りに動いてくれない場合も想定しておきましょう。

恋愛で嫉妬しない方法3.男性に期待しない

嫉妬しやすい女性は、男性相手に過剰な期待をしていることがあります。

「きっと彼なら○○してくれるだろう」「私のことが好きなら△△してくれるはず」と思っている人は、相手に期待しすぎているでしょう。また、そこまで思っていなくても、自分の求める言動を恋人がしてくれなかったとき「なんで?」と感じやすい人は、相手に期待してしまっているかもしれません。

期待と信頼は違います。信頼とは、相手を無条件に信じていることです。

「好きな場所に連れて行ってくれるから」「毎日電話をしてくれるから」など、彼氏が何かしてくれることが愛情表現だと思っていませんか?それは愛情表現の一部です。自分の魅力を信じて、相手を信頼してみましょう。

恋愛で嫉妬しない方法4.自分に自信を持つ

相手に期待しないための方法の1つが、自分に自信を持つこと。

みなさんは自分のできないところばかりに目が向いていませんか?

嫉妬しない女性の特徴の1つは、自分に対して否定的な感情を持っていないことです。

自分の欠点ばかりに意識が向いていると、相手が言っていなくても「きっとそうだろう」と想像したり、相手のちょっとした言動に反応しやすくなります。自分に自信を持つことは、嫉妬しない女性になるための方法です。

恋愛で嫉妬しない方法5.自分の感情に気づく

自分に否定的な感情を持たないためにも、自身の感情を整理しましょう。

自分の感情を理解していないと、コントロールはできません。

感情に気づく方法の1つがマインドフルネスです。マインドフルネスとは「今、ここ」に意識を向けること。自分の感情に冷静な状態で気づけます。

また、マインドフルネスを日々取り入れると、心の穏やかさを手に入れることも可能です。

嫉妬心を持つ女性は、イライラしたりムカムカしたりするなど、怒りの感情を持っている人が多いでしょう。しかし、心理学的には怒りとは二次感情といわれ、怒りの前に「悲しい」「寂しい」「不安」などの感情があるといわれています。マインドフルネスを取り入れれば、怒りの原因となる感情を落ち着かせる効果も期待できますよ。

恋愛で嫉妬しない方法6.思い込みを手放す

嫉妬心は、思い込みから生まれることもしばしばあります。

彼氏が浮気していたり、あなたを故意に傷つける言動をしていない限りは、女性側の想像の場合もあるのです。

よく嫉妬する場面として聞く例を紹介します。

・彼氏が女性の多い飲み会に参加する
・彼氏が飲み会のメンバーを自ら教えてくれない
・彼氏がいつも特定の女性社員の話をする
・彼氏がハマっている芸能人がいる

みなさんには心当たりがありますか?

上記の場面に、「彼が浮気をする」「あなたより好きな人がいる」「あなたに魅力がない」絶対的な証拠はありません。

しかし、過去の経験や考え方の影響から、不安になって思い込んでしまうことがあるのです。思い込みを手放していくことも、嫉妬しないために必要な方法ですよ。


嫉妬しない女性になる方法6選【仕事仲間・女友達偏】

嫉妬心は、彼氏など男性相手だけでなく、女友達や仕事仲間に対しても生じます。

しかし、女友達や仕事仲間に対する嫉妬心は、どちらかというと「自分と比較」してしまっている状態かもしれません。ここでは、仕事仲間や女友達に嫉妬しない方法を紹介します。

比較しない方法1.自分の長所を見つける

人と比べないようにするためには、自分のいい点に気づくことが大切です。

誰にでも長所はありますが、人と比較しやすい人は欠点や短所探しを得意としています。自分に対して劣等感を持っていると、相手の成功や幸せな話も「比べて私は…」と思ってしまうでしょう。

自分の長所を見つけることは、相手と自分を不用意に比較しにくくなるための方法です。

比較しない方法2.自分の価値観を認める

長所だけでなく、自分の価値観も大切にしてあげましょう。

たとえば、女友達が結婚したとします。あなたも結婚したい気持ちはあるかもしれませんが、もしかすると結婚以外のことを今大切にしている可能性もあります。

女友達が結婚したから焦っているのか、それとも元々この時期に自分も結婚したかったのかなど、自分の価値観に改めて気づくようにしましょう。

嫉妬や比較をしてしまうとき、実は「隣の芝生は青く見える」現象になっていることもあります。人は人、自分は自分なのです。自分の価値観を認めてあげてくださいね。

もしも、自分の価値観も「今すぐ結婚」なのであれば、嫉妬をするのではなく、「結婚できるようになるためには」という行動に意識を向けましょう。

比較しない方法3.勝ち負けにこだわらない

嫉妬や比較をしやすい人は、無意識に勝ち負けにこだわっていることがあります。

勝負事ではなくても、「成功した人」「成功していない人」と考えたり、「勝ち組」「負け組」と思ったりしていませんか?

勝ち負けの意識は、スポーツやノルマのある仕事であれば必要なことでしょう。

しかし、ライフイベントや出世のタイミングは人それぞれです。容姿も性格も肩書も人それぞれです。勝ち負けにこだわることをやめて、自分と相手のよいところを見つけていきませんか?

比較しない方法4.尊敬に変換する

人と比べることは決して悪いことではありません。

もし比べたときは、「相手の素晴らしい点に気づけた」と捉え、「○○さんすごいな」と考えてみましょう。

相手を尊敬するのは難しそうであれば、「相手のすごいところに気づいた私すごい」と自分の観察力を褒めるのもいいかもしれませんね。

嫉妬や比較をして苦しくなるのはあなた自身です。自分を大切にするためにも、自分を認め、相手を認めていきましょう。

比較しない方法5.学べるところを探す

嫉妬や比較をしやすい女性は、ある種「観察する力」や「変化に気づく力」があると筆者は考えます。

相手の優れた点や羨ましい点を見つけたら、次のように考えるのはどうでしょうか?

・○○さんは△△ができてすごいな、どうやって身につけたんだろう
・○○さん結婚したんだ、どうやって結婚までに至ったか聞いてみよう
・○○さんはいつも笑顔だな、少しずつ真似してみよう

嫉妬や比較を尊敬に変えて、いいところを取り入れていくのです。尊敬に変換する際、先ほど解説したような自分の価値観にも気づきます。

出世したいわけではないではないのに、同僚が「評価されていること」に嫉妬していたというパターンもあるのです。尊敬を意識することで、本当に手に入れたいものに気づけますよ。

比較しない方法6.アンガーマネジメントを学ぶ

アンガーマネジメントとは、怒りの感情のコントロール方法です。

怒らないようにすることや、怒りを0にすることではないので、誤解のないようにしてくださいね。

アンガーマネジメントを学ぶメリットは、自分の感情に気づき、素直に受け止める力がつくこと。怒りを静めるためではなく、自分の感情を適切に理解して心の健康を保つことなのです。

だからこそ、表面的なテクニックだけを取り入れるのではなく、きちんと学ぶことが大切になります。

嫉妬しない女性の特徴とは

今、この記事を読んでいる皆さんが目指しているのは「嫉妬しない女性」ですよね。

最後に、皆さんの目指す「嫉妬しない女性」の特徴を紹介します。

<嫉妬しない女性の特徴>
・彼氏を信頼している
・自分を認めている
・嫉妬にメリットを感じていない
・自分を大切にしている
・割り切るのが上手い
・日々、充実している

なかには、彼に対する愛情や関心がなくなっている女性もいます。しかし、皆さんが目指している女性像は「彼氏のことが好きだけど、嫉妬しない女性」ですよね。

今回紹介した方法を実践しながら、嫉妬しない女性を目指しましょう。

嫉妬している自分を受け止めよう

「私のことが好きならわかってくれる」「なんで、私だけ上手くいかないの?」

これらはすべて、あなたが思っていることだとしても事実とは限りません。

人はそれぞれ違うからこそ、上手くいっている環境もたくさんあります。自分や相手の個性・価値観を認めることは、嫉妬や比較を減らす方法の1つです。

今回紹介した方法は、嫉妬心や比較癖に長年悩んできた人にとっては「わかっているけど、できない」と感じたかもしれません。そのような感想を持った人は、心の専門家であるカウンセラーを頼ってみましょう。

一方、「この方法ならやれるかも?」と少しでも感じた人は、今から行動に移してみてください。皆さんはこれから、もっと素敵な女性になれますよ。

参考
和田実『恋愛嫉妬時の情動とコミュニケーション反応―嫉妬の強さおよび性との関連―』,応用心理学研究,40,No3,213-223,2015
中島 義明 (編集)ほか『心理学辞典』有斐閣,1999
澤田匡人, 新井邦二郎『妬みの対処方略選択に及ぼす, 妬み傾向, 領域重要度, および獲得可能性の影響』教育心理学研究,2002

心理カウンセラー(臨床心理士・公認心理師)
医療・福祉施設勤務を経て、フリーのカウンセラー・ライターとして活動中。

“心と身体はつながっている”という考えのもと、女性たちが穏やかで自分らしいライフスタイルを手に入れるためのカウンセリングや情報提供しています。

わたし自身も外側と内側の両方の健康を意識し、運動を意識するほか、最近では漢方や薬膳、食生活に関する分野を勉強中です♪

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