もくじ
ジャーナリングとは
自分の感情や思考をノートに書くと、メンタルが強くなりストレスの減少を感じられるジャーナリング。エクスプレッシブライティングという筆記開示のテクニックをもとに編み出されました。
紙とペンを使って、数分~数十分思い浮かぶままに自分の気持ちや思いをぶつけていきます。もくもくと手を止めることなく書き続けると、見えていなかった本音や問題点が浮き彫りになってくる。
「私、こんなことを思ってたのか」と俯瞰して眺めると心も軽くなりますよね。
書く瞑想?
瞑想は「つながる」が重要とされていますよね。
ヨガ自体につながるという意味があるので、ヨガをされている方にとっては「つながる」はまさにメインテーマ。ヨガの時間は、体と、心と、神と、さまざまにつながりを意識する時間を過ごされているはずです。
エクスプレッシブライティングは、感情を書くことで自分の心とつながっていく作業です。文字として表現すれば、心が波を打つように動揺する感情を客観的に眺めることができますよね。
さらに、数分間書き続けることで「いまそこにある」というマインドフルネス状態になれるのです。
文字に起こし言語化されれば、問題点もはっきり認識できるので解決策も立てやすい。瞑想状態で感情を書き出し、具体的にものごとをタスク化できるメリットがあるのです。
エクスプレッシブライティングとの違い
エクスプレッシブライティング(expressive writing)は、テキサス大学のジェームス・ペネベーカー博士が1980年代に発表しました。トラウマを秘密にしておくことこそ精神の健康に悪影響があると考えた彼は、それをあえて表現することを推奨します。
ジャーナリングとの違いで最も大きな部分は、エクスプレッシブライティングは深い感情や出来事、生い立ちを書くこと。これはなかなか気力も体力も必要な作業です。
オススメは、ジャーナリングで見えてきた自分の本音をエクスプレッシブライティングで筆記開示していく方法。本音を解き明かしていくと、素直な感情の自分に出会える気がします。
その効果は
書いてストレス解消できるなんて信じられない?ジャーナリングで得られる効果は、あなたが考える以上かもしれません。
嬉しいこと悲しいことにかかわらず、自分の感情に目を向けて書く。ジャーナリングを続けることで、心の安定感が増幅したと発表されています。さらに頭の中で複雑になっている問題を紐解いていくので頭もスッキリ。タスク化でき、問題解決の効率アップにもつながります。
では、それぞれの効果を挙げていきます。「あぁ、自分に必要だな」と思う効果があれば、ぜひトライしてみてください!
気分がスッキリする
ジャーナリングはいいことも悪いことも書いていくので、書き終わった後のスッキリ感がハンパない!
私のジャーナリングはほぼ書きなぐる、に近いので感情を吐き出すように書いているからかもしれません。声に出すのはちょっと…と思うような言葉も遠慮なく書きます。
書き終わったあとに書いた文を読むと、冷静になれるのが不思議です。客観的に自分を眺めるような感じ。
「これは言い過ぎやろ!」と自分でツッコミをいれることもしばしば。
自信を持てる
ジャーナリングを続けていると、自分がやったこと、感じたことが言語化され明らかになります。その多さに驚くことでしょう。普段からあなたの心はたくさん感じ、頭と体はとめどなく働いているのですね。
それらを振り返り、パラパラ眺めていると少しだけ自信になります。
日々一生懸命に生きる自分を誇りに思うはず。こんなに頑張っているんだもん、それだけでエライ!
メンタルケアができる
心の思うままに書いていくと、いろいろな感情を再確認できます。
「こんなに不安だったんだ」「こんなに嬉しかったんだ」
普段あえて口にしないような小さなことを書いて、自分の気持ちを認めてあげましょう。頑張り屋さんのかたにオススメ。自分で自分をヨシヨシしてあげること、大切です。
問題点が見つかる
ジャーナリングを読み返すと、同じ感情を何度も書いていることに気づくかもしれません。
過去のトラウマや、未来への不安。同じ問題を繰り返す現状。
ずっと同じ問題に心が苦しむ必要はありません。解決策を見つけるチャンスです。
この一歩を見いだせただけで最高ですよね?
タスク化できる
私は、ジャーナリングで「時間がない」とずっと書いていました。時間がないと感じた時のことを細かく描写して書いていくと、やらなければいけない予定や締め切りをリストアップできました。頭の中に覚えておけるようなこともいちいちタスクとして書いてしまいます。いついつまでにこれをする。何時までに電話を掛けるなど。
すると、あれもしなきゃこれもしなきゃ。が解消されます。「大丈夫、スケジュール通り」と焦らなくなるのです。
目標設定ができる
なんとなく目標が浮かび上がってくるのも嬉しい効果です。
心の中をすべてさらけ出すジャーナリングで、自分の見たくない気持ちに気づくかもしれません。例えば嫉妬。誰かを羨んで自分と比較する必要はないですね。
ですが、その気持ちもまるっと受け入れてあげましょう。
すると、不思議です。「自分は本当にこうなりたいのか?」や「どうしたら近づける?」など前向きに目標として捉えることができます。
はじめかた
用意するもの
紙とペンは必須。ジャーナリングに適した既製のノートがあるので初めての方はそこから始めてもいいかもしれません。もちろんオリジナルノートも自分だけの一冊になるのでオススメ。ポイントはノートのサイズと書き心地ではないかと思います。
理由をあげますので、選ぶ際の参考にしてみてください。
また、「何を書こう…」とか「きれいに書こう」と頭の中で思う必要はありません。
ぐちゃぐちゃに書く日もあって、整った字で書く日もある。そんなものです。
では準備から実際の書き始めまでをご紹介していきましょう。毎日使い、自分の心を表現してくれる道具です。ぜひお気に入りを選んでくださいね。
ノート
ジャーナリングにぴったりな解説付きの既製ノート、そしてオリジナルノートは選び方のポイントをご紹介。いろいろなノートを試しても楽しいです。書くにつれて、ノートの罫線が気になったり、ハードカバーが嬉しかったり気づくことがたくさんあります。
既製品ノートで
- 心のモヤモヤを書いて消すマインドフルネス・ノート
木蔵シャフェ君子/荻野淳也
書籍とノートが組み合わさったノート。
8週間を目標に、一日5分書く習慣が身につけられます。
その日のテーマを読んで書くため、「気持ちを書く、がよくわからない」となりにくいです。
直接書き込めるのも嬉しいポイント。
- マインドフルネス気分ノート
日本ヨーガ瞑想協会
このように、四つの項目にあらかじめ分けられています。
1.実際に起きた出来事
2.今の気分の詳細
3.本当に欲しかったもの
4.書くことで気づいたこと
「何から書けばいいかわからない」となるかた、書く作業に慣れていないかたにオススメ。
何といっても…無料です、よっ太っ腹!
オリジナルノートで
ペタッと180度開く、水平開きノートオススメです!みんなこれ買って!レベルです。手の腹が段差に乗って、書きにくくなるのを解決してくれる唯一のノート。
また、サイズ感もポイントかもしれません。大きいノートの真ん中あたりにずらーっと書いて、書き逃したことを周りの余白部分に書く、なんてこともしていました。
最初のころは、誰かに見られたらいやだな、と思っていたので持ち歩けるサイズの小さいノートを使ったりもしていました。
ノートの書き心地もさまざま。サラサラの表面と、ザラザラの表面でペンの走り方が違います。こだわりを持って揃えると愛着わきますよね。ぜひ紙をさわってみるところからスタートしてみてはどうでしょうか。
ペン
どんなペンでも大丈夫、二色以上用意すると便利です。同じペンの種類でそろえると裏うつり具合もさほど気にならないです。あとで何か書き足す場合にも便利ですし、私の場合は感情別に色で丸を付けるので7色を用意しています。
細さは0.38mmが好みなのですが、ペン先が割れてしまうので私は0.5mmユーザーな私です。
消せるペン、オススメしません。消す必要がないからです。ありのままの言葉でいいのです。消したくなったら「消したい」と書けばいいのです。
ライターオススメの書き方
気持ちを全部書く、目で見て認める作業です。嬉しくてペンが止まらない日もあるかもしれません。これ以上書きたくない、と涙が出るときもあるかもしれません。
さあ、セルフケアの時間です。自分にとびきり優しくしてあげてくださいね。
私のオススメの「書く瞑想タイム」をぜひ参考にしてくださいね。頑張って書く!というよりは、習慣にしていくことを目標に。ぜひ、地味にボチボチ続けてみて。
場所
誰にも邪魔されない場所が望ましいです。ですが、自分のお気に入りの場所ならどこでも大丈夫。
安心した自分にふさわしいと思える場所を選んでみて。
時間
早朝、もしくは寝る前がオススメ。
5分~15分ほど書き続けましょう。
最初は一文、5分だけなど、区切ってももちろん大丈夫。
書く瞑想タイム、書いてみよう!
では、説明はこれくらいにして実際に書いてみましょう。
文章を書くのが苦手?大丈夫です。一文字目のハードルは高いかもしれませんが、慣れればスラスラ書けるものです。気持ちを言葉に乗せると、感情のすみわけができるようになります。
つらい、悲しい、嬉しい、楽しいなどをきちんと分けて感じると、自分の細かな心の動きが見えるようになっていきます。
1.ノート、ペンを目の前に置きましょう。
2.目を閉じて5回程度深呼吸します。
3.目を開けてスタート。ひたすらペンを走らせます。
4.書ききったら、また深呼吸を5回。
5.書いた文章をぼーっと眺めます。
これを毎日繰り返します。
これが終わったら、昨日のジャーナリングを見てみましょう。まだ見たくなければ、それよりも前のものでOK。自分が俯瞰して読めるな、と思えるものをチョイスします。
1.感情の分類をして、色ごとに〇をつけたり、下線を引いたりします。(嬉しい/楽しい/悲しい/悔しい/怒り、などなんでも)
2.訂正したい部分や、注釈を入れたい部分があれば、線を引っ張って書き込みます。
3.改めて読んだ今、気持ちの変化や気づきがあれば書きます。
4.解決したいことを見つけたら、書きましょう。
5.書いた文章をぼーっと眺めます。
これで完了。
気づきや課題があれば、また数日後に読み返します。その課題がどう変化していくか、解決されるのか追い続けてみてください。課題に対する捉え方や、新たなアプローチ方法が見つかりやすくなります。オススメ!
あくまで私の一例です。読み返したくなければしなくてもいいですし、保管もしなくてOK。
書くを習慣づける、ぜひ毎日少しずつやってみましょう。
書く=自分を大切にする
パーッとストレスを発散させるのもいいですよね。
ですが、このジャーナリングを使えばストレスの解消以上に根本的な解決まで自分を導いてくれるように思います。
普段の生活で気になりつつも通り過ぎて行った、心の小さな問いに自分で答えていく。
「もっとわかってあげよう、自分のことだから」
一番の親友は、きっと自分自身です。ジャーナリングでストレス解消、自分を大切にする時間を作ってみてくださいね。