もくじ
日々の生活で疲れがとれにくい方、リラックスする時間がほしい方は多いのではないでしょうか?
しかし長時間身体を休める時間が取れないこともありますよね。
今回は「10分するだけで1時間の睡眠と同じ効果をもつ」といわれるヨガニードラ、そして違いがわかりにくい瞑想との違いについてご紹介します。
ヨガニードラと瞑想の違いとは?
簡単にいえば、ヨガニードラは瞑想技法のなかの一種です。
・ヨガニードラ
寝転んだ状態で「心」を落ち着けることにフォーカスを当てたヨガで、心身のバランスを整え、調和を取り戻す効果がある
・瞑想
自分の内側に意識を向け、思考の動きを緩やかにすることで感情を整理する技法全体のこと
それぞれについて詳しく解説します。
完全なリラクセーションを感じる「ヨガニードラ」
ヨガニードラはストレスマネージメントに効果的な瞑想の一種です。
「ニードラ」とは、サンスクリット語で「眠り」の意味を持ちます。しかしヨガニードラは本当に眠るわけではなく、仰向けに寝て目を閉じながら、眠る直前の状態でインストラクターのガイダンスに耳を傾けます。
意識を起こした状態で瞑想を深め、全身をリラックスさせる方法です。
ヨガニードラのやり方は、以下のような手順です。
- 仰向けに寝転んだ状態で目を閉じる
- 音声の誘導に従い、身体の各部位に意識を向ける
- 身体の部位ごとに力を抜いていく
- 自然な呼吸でくつろぐ
- 眠らないように意識を集中する
- ゆっくりと起き上がる
このように非常に簡単で、ヨガの経験は必要ありません。ただ自分を解放し、余計なことをしない時間を作ります。ヨガでいうところの呼吸法やイメージング、ボディスキャンです。
慣れないうちはあまりの心地よさに眠ってしまうこともありますが、それでも問題はありません。
しかし本来のヨガニードラは、まどろみの状態を維持することでリラクゼーションに重要な脳波がでており、集中力の向上やストレスの軽減などにつながっていきます。
慣れてきたら意識を集中させ、まどろんだ状態をキープして究極のリラクゼーションを体験してみましょう。
このような方におすすめです ・不規則な生活や精神的ストレスを抱える方 ・寝ても疲れが取れない方 ・自分が好きに慣れない方 ・職場でのストレスがすごい方 ・ずっと考え事や悩み事に頭を使っている方 |
こんな症状に効きます ・PMSがひどい方 ・更年期障害に悩んでいる方 ・うつ病でお困りの方 ・トラウマを持っている方 ・産後うつの傾向がある方 ・イライラにお困りの方 ・ノイローゼ気味の方 |
このような方でも簡単にできます ・高齢の方や闘病中の方 ・妊娠中の方 ・体が硬い方 ・疲れていて動く元気がない方 ・動くのが好きでない方 |
ストレスが多い現代においては、心を落ち着け完全なリラックス状態にすることは難しくなっています。そのため心身ともに整えるヨガニードラは非常に効果的です。
自宅で実践できるセルフケアですので、日常生活に取り入れられることをおすすめします。
思考を整理し、自分を見つめ直す「瞑想」
なにも考えずにリラックスしたり、何かに心を集中させたり、深く思いを巡らせたりすることで、ストレス改善や質の良い睡眠といった効果が期待できるのが瞑想です。
ここでは代表的な瞑想方法を3つ紹介します。
瞑想の種類(1)静坐瞑想
瞑想と言われて最も思い浮かべやすいのが静坐瞑想です。
やり方の手順を紹介します。
- 頭・首・背筋が一直線になるよう姿勢を正して静かに座る
呼吸の感覚に意識を向ける - 心と身体が落ち着き呼吸に集中できるようになったら、思考や感情にも意識を広げる
- 最終的には完全に解放し、注意を何にも向けずにただ静かに座っている状態に
1日1回、10分程度からスタートし、30分以上集中してできるように慣れていきましょう。瞑想によって思考や感情に「気づく」「手放す」を繰り返すトレーニングができ、自分を責める気持ちが減少すると言われています。
期待できる効果 ・自己批判する考え方が減る ・「こんな風に考えてはいけない」という思考の評価判断をしてしまう傾向が減少する |
瞑想の種類(2)マインドフルネスヨーガ
マインドフルネスヨーガは身体の感覚や状態に意識を向ける瞑想方法です。
身体の感覚に集中することで、疲れやダメージに気づきます。筋肉の緊張を緩めようと意識することで、自分への思いやりをもつ訓練にもなります。結果、自分の苦しみを認め受け入れられるようになり、人生を楽に生きやすくなるでしょう。
ヨガポーズをとりながらマインドフルネスヨーガをしたり、普段の生活のなかで取り入れたり、方法はさまざまです。
ここでは日々の生活に簡単に取り入れる方法として2つの例を紹介します。
散歩中の例
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食事中の例
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こういった方法であれば、わざわざヨガマットを敷いて空間を確保する必要がなく、意識するだけでいつもと同じ生活をマインドフルネスヨーガに変えることが可能です。
毎日のルーティンにすると効果的で、2ヵ月ほど継続すると効果が少しずつ実感できるといわれています。
期待できる効果 ・人生が楽になる ・身体的な疲労感が減る ・人生を主体的に生きられるようになる ・心理状態がよくなる |
瞑想の種類(3)ボディスキャン瞑想
ボディスキャン瞑想では、身体の一部に意識を向け、その後順番に全身のすみずみにまで意識を行き渡らせて観察します。
ボディスキャンの例 手の指→手首→手の甲→上腕→肘→肩→脇→脇腹→つづく |
これはヨガニードラでも取り入れられる方法です。
身体を動かすことなくじっと意識を移していると、さまざまな雑念が浮かびます。その浮かんでくる感情に気づくこと・手放すことが訓練となり、思考をコントロールしやすくなります。
現代社会では日々の生活で思考をコントロールせずにいると、ネガティブな思考を持ってしまう方が多いようです。
不安や失敗、イライラなどを抱えてしまう方におすすめの瞑想方法です。
期待できる効果 ・ネガティブな思考の減少 ・過去を思い出して後悔する感情の減少 ・反すうの減少 |
ヨガニードラによって期待できる効果
ストレス社会に生きるわたしたちに効果が高いというヨガニードラですが、その効果はどれほどなのでしょうか?3つの効果についてご紹介します。
10分のヨガニードラで1時間の睡眠と同じ効果
少ない時間であっても、楽な姿勢を保ち深いリラクゼーション効果を得ることで長時間の睡眠に相当します。
心身の緊張をほぐしストレスを感じている原点である脳へ働きかけるため、普通の睡眠よりも深い休息を感じられます。
無意識のうちに力が入っている首や肩周りなどもほぐれるため、ヨガニードラを習慣化すればその凝りも解消されていくことでしょう。
究極のリラックスを体感できる
ヨガニードラをすることで得られる効果のなかでも、究極のリラックスを体感できるという点は他の瞑想と異なります。
ヨガニードラで固まっている筋肉を柔らかくほぐし、全身をリラックスさせた瞑想状態に入ることで、脳の中ではリラックスできる脳波が出始めます。
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この両方を感じられるといわれており、これが究極のリラックス効果を生み出す要因です。
自律神経が整えられ、健康的でストレスフリーに
ヨガニードラの実践中は副交感神経が優位になり、自律神経を安定させてくれます。
自律神経とは:内臓や体温、代謝などの身体の機能を24時間コントロールしている神経のこと |
発汗などの生理現象や免疫とも密接な関係にあるため、自律神経を整えることで自然治癒力や修復機能の改善が可能です。
不規則な生活習慣やストレスが原因で自律神経が不安定になると、自律神経失調症という身体の不調が現れることもあります。これは現代の日本で10人に1人が抱えているといわれるほど身近な病気です。
日頃からヨガニードラで整えておくことでそうした症状を抑え、疲れにくくなり、パワーがみなぎる感覚を味わえます。
ヨガニードラは毎日すべき?頻度について
ヨガニードラは毎日しても問題ありません。わたしたちは毎日スマートフォンやパソコンなどの電子機器にふれているため、脳はストレスを感じ続けています。
ヨガニードラをすることでリラックス状態に入り心身の緊張をほぐすので、本来あるべき健やかな状態に戻り、その日の疲れから解放されます。心のバランスが整うため、穏やかな優しい気持ちを維持して次の日を迎えることが可能です。
特に身体的にも精神的にもつらいと感じる方は、習慣化することで健康を保つことができるかもしれませんね。
実践するのにおすすめの動画・アプリ
ヨガニードラを今日からでも手軽に始められる、動画やアプリがあります。
ここでは3つを紹介します。
動画再生回数は280万回!「綿本彰オフィシャルチャンネル」
ヨガニードラの動画といえばこのチャンネルです。
10分、20分バージョンがあり、ちょっとした休憩時間にもリラックスできます。
心地の良いBGMが流れ、男性の非常に優しい声で誘導されます。頭の中を空っぽにしてゆったりとした時間が過ごせますよ。最後に覚醒する動画が多いので、終わる頃には心も身体もスッキリしていることでしょう。
なかには睡眠用の動画もあるので、寝つきが悪くてお悩みの方も試してみるといいかもしれません。
日本最大級のヨガ情報サイト「ヨガジェネレーション」
ヨガジェネレーションは、1,000本近くのヨガに関する動画をアップしているヨガ情報サイトです。動画は女性の優しい語り口で誘導が始まります。BGMがないので、声に意識を集中させやすいかもしれません。覚醒まで13分ほどの動画です。
そのまま眠ってしまっても問題はありません。
瞑想アプリMEISOON
ホットヨガスタジオのLAVAが提供するアプリで「寝っころがり瞑想」として収録されている音声を聴きながら、ヨガニードラをします。
回数を重ねるごとにポイントがたまり、キャラクターがランクアップする機能がついているため、習慣化するための一種のモチベーションになるかもしれません。
まとめ
ヨガニードラを試してみると、心にも身体にもいいことづくめです。一日10分からでも気楽にできますので、日頃の疲れが取れにくい方はぜひ究極のリラクゼーションを体験してみてくださいね。