もくじ
PMSとは
PMSとは「月経前症候群」と呼ばれており、生理が始まる2週間前から生理が始まってから3日間〜10日間ほど続く心身の不調で、症状の出方は人それぞれですが、生理開始後に治る場合もあれば、生理終了までPMSの症状が続く場合もあります。現代の女性は仕事や家事の負担が多く、ストレスを溜め込みがちで、体内時計(生体リズム)が崩れがちです。それと同時にホルモンバランスが崩れやすいと言われています。
日常生活に支障が出たり、PMSの影響で人間関係でのトラブルなどがある場合は一人で悩まずに身体の不調の場合は婦人科、心の不調の場合は心療内科での診察を行いましょう。医師の正しい診断の元でPMSの症状に対しての直接的な原因を知り、改善に向けた適切な治療を行うことが必要です。
PMSで生じるメンタルの不安定
PMSは体の不調以外に、心(メンタル)の不調を強く感じることがあります。
PMS時に起きるメンタル面の不調
・感情のコントロールができなくなる
・些細なことでイライラする
・突然悲しい気持ちになる
・ネガティブな考えしか浮かばなくなる
・パートナーや恋人に八つ当たりしてしまう
上記は一例ですが、メンタル面のコントロールが自分自身でできなくなり、それが原因で人間関係にヒビが入ったり、家族と険悪な状態になることがあります。それ以外にも孤立感や孤独感、疎外感を感じやすくなり、現代ではSNSなどでネガティブな投稿をしてインターネット上での人間関係をも壊してしまうこともあります。
PMSのメンタル面の不調を軽減するには、「軽い運動」「リラックスする空間で過ごす」「湯船にゆっくり浸かる」「冷たい飲み物は控える」などの様々な方法がありますが、メンタルが不調の時に「これをやるべき」という方法を実践することは本人にとってはとても難しいことで、実践できないことによって余計にネガティブな感情になることがあります。
そこで動かず、何もしないで気軽に取り入れられるのがアロマテラピーなのです。 デュフューザーをお部屋に設置し、アロマオイルを垂らして拡散するだけでいい香りが漂い、深いリラックスや癒しを得ることができます。
PMSを予防するアロマオイルの代表格・クラリセージ
アロマオイルの中でPMS予防に良いとされる代表的なものが「クラリセージ」です。クラリセージはハーブから採れるオイルで香りはほんのり甘い薬草のような香りがします。クラリセージには「スクラレオール」という成分が入っており、スクラレオールは女性ホルモンのエストロゲンの化学式構造に似ていることから、PMSの予防時に活用することが良いとされています。
アロマテラピーは医学ではないので治療ではありませんが、PMSで悩んでいる時にクラリセージの香りを嗅いでみて、「薬草のような香り」がする時は身体が疲れている時、「ミルクティーのような香り」がする時はメンタルが疲れている時というサインを送ってくれる不思議なアロマです。
どちらの場合でもいい香りと感じますが、この香りの違いの現象はアロマ自体の効果・効能ではなく、1ヶ月間の中で自分が体を酷使した暮らしか、それとも心を削る暮らしをしていたかによって感じる香りが異なります。
クラリセージと相性の良いアロマオイル
クラリセージの香りを単体で使用することも良いですが、アロマオイルは他の香りとブレンドをして使用することでより深い癒しやリラックスを感じることができます。続いてはクラリセージと相性が良いアロマオイルをご紹介します。
クラリセージ x ベルガモット
ベルガモットは柑橘系の中でも人気の香りで、爽やかでさっぱりした香りが落ち込んだ気持ちを明るくさせてくれます。また、柑橘系の中でも良質な睡眠に導いてくれる心の調整作用があります。クラリセージの香りと組み合わせて就寝時に焚くことをお勧めします。
クラリセージ x ローズゼラニウム
ローズゼラニウムはローズの香りに近い上品な香りの中にハーブのさっぱりした香りが混ざっている香りです。ローズゼラニウムは女性の味方のアロマオイルと言われており、特に心の不調や心が疲れた時に使用すると、女性特有の精神的なストレスを和らげてくれると言われています。クラリセージとローズゼラニウムの組み合わせは女性らしさを取り戻して穏やかで凛とした自分になれる組み合わせです。デュフューザーでの芳香浴以外に、お風呂の中に数滴入れると気分が明るくなります。
クラリセージ x サンダルウッド
サンダルウッドはお香として販売されていることが多いですが、アロマオイルとしてもとても人気がある香りです。「白檀」という名前で知られていますが、白檀は貴重な香木で、奥深さと包み込んでくれるような優しいウッド系の香りがします。サンダルウッドはサンタロールという名前の成分が香りの元ですが、白檀にサンタロールの成分が出るまでに50年以上の歳月が必要です。とても貴重な香りなので、クラリセージとブレンドして包み込まれるような香りを焚いて自分に自信を取り戻してみましょう。
自分でできるセルフアロマトリートメント
デュフューザーを使用した芳香浴に慣れてきたら、自分自身でアロマトリートメントを実践してみましょう。
セルフアロマトリートメントに必要なもの
・クラリセージ
・ホホバオイル
セルフアロマトリートメントのやり方
1.ホホバオイルを500円玉ほどの量を手のひらに乗せ、アロマオイルを1滴垂らす
2.オイルを両手で包み込むように馴染ませる
3.仰向けになり、下腹部を時計回りに優しくマッサージを行う
4.下腹部のマッサージを4周したら終了
アロマトリートメントはあくまでもお肌に優しくタッチングを行うことが基本になります。強く揉んだりするのは逆効果なので、優しくトリートメントを行うことで自分で自分のことを大切にすることも学べます。また、手に残ったオイルは全身に使用できるので、乾燥が気になる場所やスキンケアに使用しましょう。
PMSに負けない強さよりもPMSの不調を和らげて自分に優しくしましょう
PMSの心身の不調が出ている時は、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまう女性が多く、我慢や忍耐をすれば良くなると思いがちです。ですが、自覚がある心身の不調がある時は婦人科の診察を行うことで暮らしの選択肢が増えて自分らしい生き方を選ぶことができます。
婦人科に行く不安感がある方は、アロマの香りを活用して、不安な心をほぐし、リラックスした気持ちで行ってみてくださいね。