リンパマッサージをセルフで効果的に行う際の注意点とは?部位別やり方も解説

自宅でできるセルフケアとしても人気の高いリンパマッサージ。実は、半分近くの人が「効果がない」と感じているとも言われています。今回は、リンパマッサージを自分でで行う場合に覚えておきたい効果的な方法やパーツ別のおすすめのマッサージ方法もご紹介したいと思います。

今更聞けないリンパマッサージとは?

「リンパ」とは?

よく耳にすることも多い「リンパマッサージ」。

「リンパとマッサージする」ということはイメージできるけれど…

そもそも「リンパ」とは何でしょうか。「なんとなく分かっている」や「知らない…」という人もいるかもしれません。


そこで役に立つのが「リンパマッサージ」です。皮膚組織に物理的に刺激を与えることで促進させることができリンパの循環を良くしてくれ、また溜まった老廃物が排出されやすくなるのです。

リンパマッサージの効果

老廃物の排出

リンパマッサージと言えばコレ!と言えるかも知れない良く耳にする効果の一つが、老廃物の排出効果の期待。

前述した通り、私たちの全身に張り巡らせられたリンパ管はとても細く、生活習慣の乱れなどちょっとしたことですぐに詰まってしまいます。一説によると、なんとリンパ管は髪の毛ほど細いとも言われるほど!

規則正しい生活をどれだけ心がけても、スマホの使用や在宅ワークなどで運動不足になることが起因してどうしてもリンパ液も滞りやすくなってしまいます。

リンパマッサージでは、体内に溜まっている不要な水分や老廃物の排出を促すことが期待できます。

「在宅ワークになってから体がむくみやすくなった…」という方などは、もしかしたらリンパ管に不要な水分や老廃物が溜まっているのかもしれません。リンパマッサージによって、むくみを解消することでかなり楽になるはずです。

特に女性によくあるふくらはぎが凝り固まっている人は、ポンプ機能が上手く働かず全身の巡りが悪くなっている可能性大!滞りやすいリンパ節と一緒にケアするのはおすすめです。

ダイエット効果

リンパマッサージは「基礎代謝」をアップさせる効果も期待できます。

基礎代謝とは生命維持のために必要なエネルギー。「何も活動をしていない状態で消費するエネルギー」のことを指します。リンパマッサージでは巡りを良くしてくれる効果があるため、血行が良くなると全身に栄養が届けやすくなります。すると、体内活動が活性化!そして、結果的に基礎代謝アップが期待できると考えられています。

そして、基礎代謝アップすると、「何も活動をしていない状態で消費するエネルギー」が増えるためダイエット効果も期待できるように!

疲労回復

老廃物が体の中に蓄積されれば、体は重くなったり、冷えや消化不良など様々な症状につながることはイメージしやすいのではないでしょうか?

リンパマッサージによって、体に不要な老廃物が排出されやすくなっていることから、疲労回復の効果も期待できます。

またリンパマッサージでは、血行も一緒に促進されるため筋肉の緊張がほぐれて体のコっている箇所が緩んでいくのを感じることができます。

「その日の疲れはその日の内に解消」と言うのは本当で、体のコリがあまりにも強いと睡眠の質が低下につながるのも要注意。

「余裕があるからリンパマッサージをする」というのももちろん良いのですが、疲れている時こそ積極的にリンパマッサージをすることで、コリ固まったストレスも緩んでくれます。体も心もリラックスした状態につなげることができるので、深い眠りへと誘ってくれるでしょう。

リンパマッサージが痛い!その理由は…?

本来リンパマッサージは痛いものではない

「リンパマッサージ=痛い」というイメージを持っている方はかなり多いのですが、実はリンパマッサージは正しく行えば痛みを伴うものではありません。

なぜなら、皮膚のすぐ下を通っているリンパを流すリンパマッサージは、さすったり、皮膚をやさしく動かしたりする程度だから。

もしセルフでリンパマッサージを行っていて「痛い」と感じている方は下記に当てはまっていないか確認してみましょう。

リンパマッサージが「痛い」理由

身体に老廃物が溜まっている

リンパの流れが滞っていて老廃物が多く溜まっている場合は、痛みを感じることもあるかもしれません。

マッサージのやり方が間違っている

力加減を間違えると、痛みを感じることがあります。

セルフでリンパマッサージをする時、「力加減はどの程度が適切なんだろう?」と言う疑問がある方は多いかもしれませんが、痛気持ちいいを超えて「痛い!」と感じる時は加減を緩めるのがおすすめです。

体調が悪い

体調が悪いときにリンパマッサージをすると、痛みを感じやすいとも言われています。また、刺激でさらに症状が悪化することがあるため要注意!

痛みに敏感な体質

「他人に触れられるだけでくすぐったくなってしまう」なんている方もいますが、痛みの感じ方は人それぞれで、好みもあります。また緊張しているときや、過去にマッサージシた時に痛かったなんて経験がある方も痛みを感じやすくなる可能性大。

リンパマッサージを効果的にするためのポイント

食後は避ける

夜行う方が多いリンパマッサージですが、食べた直後のリンパマッサージは基本的にNGです。

食後は食べた物を消化するため胃に血液が集まります。ですので、食後にリンパマッサージを行うと、消化するための血液が胃に集まる変わりに、血液が全身を巡ってしまい、「消化不良」を起こしてしまう可能性があります。

リンパマッサージを行う際は、食後2時間以上は空けるようにしましょう。もしお肉など消化に時間がかかるものを夜ご飯に食べた場合は、更に時間は空けた方が良いです。

飲酒後もアルコールがまわりやすくなるので、お酒を飲んだ日はリンパマッサージはお休みしましょう。

お風呂上がりに行う

お風呂上がりは、リンパマッサージの効果を実感しやすいタイミング。

なぜなら、お風呂上がりは体が温まり血行が良くなっています。また体もリラックスモードになっているので血液やリンパ液も流れが良くなりやすいと言われているから。

マッサージ前後に水分補給

老廃物を流しやすい状態にするため、リンパマッサージを始める前と終わった後にはコップ一杯の常温の水を飲んで水分補給をするのはリンパマッサージを効果的にするための鉄則と言っても良いのではないでしょうか。

水を飲むか飲まないかで、リンパ液の循環に大きな影響を与えると考えられています。

ここで常温の水としているのは、冷たい水だと体を冷やす可能性があるので逆に体の巡りを悪化させる可能性があるから。常温もしくは、やや冷たい程度の水を飲むのがおすすめです。また温かいハーブティーなどもおすすめ。寝る前に飲みすぎはNGですが、ローズヒップティーやハイビスカスティーなどは、利尿作用があるため溜まった老廃物を流してくれることが期待できます。

価格・1,150円(税込み)

nichie ローズヒップティー ファインカット チリ産 農薬不使用 450g

真っ赤に熟したトマトのような甘い香りと、ほんのりとした酸味が、癖になる「nichie ローズヒップティー ファインカット」。蜂蜜を小さじ1/2程度加えるのがおすすめです。

体調の悪い時はお休みする

前述した通り、体調の悪い場合はリンパマッサージをすると痛みを伴ったり、症状を悪化させてしまう恐れがあります。

風邪を引いているとき、発熱しているとき、また胃腸の調子が悪いとき、リンパマッサージはお休みしましょう。

また、生理中もリンパマッサージをお休みすることがおすすめされています。

オイルやクリームを使う

何も塗らずにリンパマッサージをしてしまうと、摩擦で肌を傷めてしまう原因にもなります。滑りも良くないので、効果を得にくくなってしまう可能性も。

お気に入りの香りを選ぶと、リラックス効果も同時に期待できるのでおすすめ。また、セルフマッサージを毎日推奨されているアーユルヴェーダで使わている「セサミオイル(ごま油)」もおすすめです。ごま油は温めてくれるオイルと言われているので、体が冷えやすい方などはぜひ使用してみてはいかがでしょうか。

価格・2,200円(税込み)

マカダミ屋 セサミオイル300ml (白ゴマ油) マッサージオイル (フェイス/ボディ用)

日本人がよく知っているごま油は予め炒って香りをひきだしたものですが、ゴマの実をそのまま絞れば成分は変わらず、色も薄く、香りも薄い、トリートメントに最適なオイルがとれると言われています。
マッサージ用オイルは、ゴマを焙煎せずに生のまま搾油したもの。酸化しにくく長期保存の可能なセサミオイルは、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸・必須アミノ酸などの栄養素がたっぷり含まれています。
「マカダミ屋セサミオイル」は、生絞りにこだわっていますが、マッサージの際は「キュアリング」(やり方は下記参照)をするのをおすすめします。

  • 「キュアリング」のやり方
  1. 鍋にセサミオイルを入れて、火にかけます。まずは弱火でジワジワと温めます。(水蒸気がオイルに混入してしまう為、鍋にふたはしないでください。)
  2. 温度計で確認し、かき回しながらムラなく加熱します。
  3. 100℃位になったら火からおろし、熱を冷まします。
  4. 火からおろしても油の温度はそのまま上がり続けるので、100℃になるまで待ちます。(※120℃以上になってしまった場合は、身体に有害な物質が生成されるので注意してください。)
  5. ごま油が冷めたら、遮光瓶の中に注ぎ入れて完成です。

力加減やスピードは優しく 

セルフでリンパマッサージをすると、つい力強くゴリゴリとやってしまいがちですがNG。リンパ管は皮膚表面に近い部分にあるので、強すぎるマッサージはリンパ管が押さえつけられてしまい、逆にリンパ液の流れを阻害することになりかねません。

リンパマッサージはやさしくさするだけで充分。手の平でゆっくりと包み込むように行うことで、効率良くマッサージできますよ!

リンパマッサージの順番にも気をつけよう!

リンパマッサージの効果を最大限感じるために重要なのが「順番」です。

最終出口は鎖骨と言われているので、まずはここからスタートし排出しやすい状態にしましょう。

また、全身で見たときには上半身の右斜め半分は右鎖骨、それ以外は左鎖骨に最終的に集まるようになっていると言われています。つまり、左鎖骨から始めるのが理想。

順番

出口(鎖骨)に近いところほど、詰まりが出ている可能性が高くなります。そこから流れを整えることで、全身の巡りが良くなると考えらています。鎖骨に近いパーツから行うのがおすすめ。

鎖骨、首肩、顔、脇や腕、お腹、脚の付け根、脚全体という流れを意識してマッサージしていきましょう。

リンパマッサージで心身を労ろう

リンパマッサージは自宅で簡単にできる手軽さありますが、自己流でやることで逆に体調を悪化させてしまうおそれもあります。

効果的に行うためには、しっかりと禁忌を守ることや、手順、また効果的にするための知識を学んで実践するのがおすすめ。

さまざまな不調を改善に導き、高い美容効果も期待できるリンパマッサージ。信頼できるサロンで定期的に受けることもやすらぎを与えてくれますが、日頃からお風呂上がりにセルフで行うのはかなり理想的です。ぜひ、リンパマッサージを毎晩のルーティンに加えてみてはいかがでしょうか。

シンガポール在住8年フリーランスライター・ヨガインストラクター (全米ヨガアライアンスRYT200保持)。
WEBメディアを中心にライフスタイル、トラベル、ヘルスケア、エコについての執筆を手掛けながら、トレンドを取り入れつつそれぞれのニーズに合ったヨガクラスを当地で開催。
東洋と西洋の文化が集まるシンガポールからヨガや健康、ロハスなライフスタイルなど海外のトレンドをお届けします。
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