もくじ
オリーブオイルを1日適量ずつとると身体にいい!という情報がメディアなどから広まり、最近では健康のためにオリーブオイルを積極的にとる人は少なくありません。
良いオリーブオイルは味も良く、健康意識だけでなく、おいしいから毎日必ずとるという人もいます。
今回はオリーブオイルに期待できる健康・美容効果、オリーブオイルの選び方のポイント、おすすめ商品、オリーブオイルの簡単でおいしい食べ方をご紹介します。
オリーブオイルはなぜ身体にいいといわれるの?
日本で主に流通しているオリーブオイルは「エキストラバージンオリーブオイル」と「ピュアオリーブオイル」ですが、健康のためにも味のためにも純度の高いエキストラバージンオリーブオイルを選ぶのが正解といわれています。
エキストラバージンオリーブオイルは100%のオリーブジュースともいわれ、おいしいものは本当においしく癖になるほど。
混ぜ物なしで純度の高いエキストラバージンオリーブオイルにはオレイン酸やポリフェノールが豊富に含まれています。
オリーブの栽培がさかんなヨーロッパでは日々の食卓にオリーブオイルが根付いており、レストランなどに行くとどこでも各テーブルにエキストラバージンオリーブオイルとバルサミコ酢がセットされています。
日に大さじ1~2のエキストラバージンオリーブオイルをそのまま飲むという人も少なくなく、調子が悪い時はエキストラバージンオリーブオイルをとる、という民間療法もあるようです。
期待できる健康・美容効果とは
そんな良質なエキストラバージンオリーブオイルに期待できる健康・美容効果には以下のようなことがあるといわれます。
- 動脈硬化や高血圧の予防
- 悪玉コレステロールを減らす
- がん予防
- 抗炎症作用
- 身体の酸化を防ぐ
- 腸内環境を整えて便秘を防ぐ
- 口臭予防
- 免疫力を高める
- 皮膚を柔らかくする
- 美白・美肌効果
- 抗菌・抗ウィルス
がんや動脈硬化など生活習慣病の予防が期待できるといわれ、良質なエキストラバージンオリーブオイルを日常的にとる人は心疾患の割合が少ないといわれています。
身体の酸化を防いでくれるため、体内からのアンチエイジングが期待できるのも嬉しいですね。
また、腸内環境を整えてくれ、便の通りがとてもよくなるといわれているので、便秘の改善も期待できるようです。
不必要なものが便となって排出されることで肌も綺麗になり、身体も快適となればとても気持ちが良いもの。
エキストラバージンオリーブオイルは熱を通さずに飲んだ方がいいと生のままとる人もいますが、210度以下であれば栄養が飛ぶということもないので、揚げ物や炒め物の油としてもいいでしょう。
1日の適量
エキストラバージンオリーブオイルの1日の適量は、おおよそ大さじ2くらいです。
オリーブオイルの味が好きな人だと、冷奴にも納豆にも、もちろん生野菜や温野菜にも、カルパッチョとしてお刺身にも…と何でもかけたくなりますが、油なのでとりすぎは太ります。
料理にはあまり使わないという人は、エキストラバージンオリーブオイルとレモン汁をグラスに入れ、炭酸水や普通のお水などで割って飲むのもさっぱりしておすすめです。
そのエキストラバージンオリーブオイルは偽物かも!選び方には注意が必要
健康にも美容にもいいならば…とエキストラバージンオリーブオイルを日常的にとっていても、実は流通しているエキストラバージンオリーブオイルのほとんどが、甘い規格で審査されたものであり、本当のエキストラバージンオリーブオイルの規格で精査されたものとは別物、という事実があります。
エキストラバージンオリーブオイルが身体にいいからととっていた人にはショックな話です。
国際オリーブ協会(IOC) ではオリーブオイルをレベルと厳しい規格によって9つに分けており、一番レベルの高いバージンオリーブオイルの中でさらに純度の高いものだけにエキストラバージンオリーブオイルの称号を与えています。
このIOCに加盟し、厳しく審査している国は世界各国にありますが、日本はIOCに加盟しておらず、JASの規格で審査しています。
たとえばIOC基準のエキストラバージンオリーブオイルの酸度は0.8%以下でなければいけないのに対し、JASは酸価(酸度ではない)2.0mg以下であればエキストラバージンオリーブオイルとして認定される、ということがあります。
つまり、IOCの基準ではエキストラバージンオリーブオイルとして認められないものが、エキストラバージンオリーブオイルとして販売されており、普通にスーパーなどで購入する商品のほとんどはJAS基準のエキストラバージンオリーブオイルということです。
本来は混ぜものなどしていない、精製されていない純度100%のものしかエキストラバージンオリーブオイルとはいえないのですが、エキストラバージンオリーブオイルと書かれていても混ぜものがされているものが多いようです。
混ぜものとして入った油が身体を酸化させるものであったり、害になるものだったりすれば、せっかく健康のためにとっていても反対に悪い効果を産むこともあるでしょう。
従って、味ももちろんですが特に身体のためにオリーブオイルをとっている人は、これなら安心という選び方のポイントを知って、安全なものを選ぶ必要が有るのです。
オリーブオイルの審査は化学的な成分としての条件だけでなく、味や香りも厳しくチェックされます。
必然的に、酸度が低いだけでなく、味も香りも本当においしいものがエキストラバージンオリーブオイルと名乗るのを許されるのです。
酸度とは?
ちなみに酸度とは「遊離脂肪酸」のことを指します。遊離脂肪酸とはオリーブの実からオイルを搾る時に出る成分のこと。
この遊離脂肪酸は空気中の酸素と結合しやすく、その割合が高ければオリーブオイルの品質の純度が下がるのです。
従って、品質の高いオリーブオイルであればあるほどこの遊離脂肪酸=酸度が低くなります。
オリーブオイルの製造過程は、高い品質のものを作ろうとすればするほど、収穫から搾るまでスピーディーに行う必要があります。
購入する際に最低限見ておきたいポイント
エキストラバージンオリーブオイルを選ぶ時にチェックすべきポイントは以下の通りです。
- ボトルが遮光性のあるものを選ぶ
- 酸度が0.8%以下であるものを選ぶ
- 1mlで¥3以上のものを選ぶ
- オーガニックのマークがあるものを選ぶ
- ラベルに、最低限原産国と収穫時期・オリーブの品種が書かれたものを選ぶ
- JOAの認定マークがあるものを選ぶ
2の酸度は計算で割り出せます。方法は、酸価と書かれている数字に0.503をかけるというもの。
たとえば酸価2.0mgと書かれていたら酸度は1.006%です。これが0.8%以下になるものを選びましょう。
6のJOA認定マークですが、日本国内でIOCに加盟しているのがJOA。この認定マークがあれば、IOCの基準でチェックされたオリーブオイルであるという証明になります。
500mlで¥1,000弱の商品はスーパーに多いですが、だいたいオリーブオイルはイタリアなど本場に行っても数百円で安く買える、というものでもありません。
日本でスペインやイタリアなどの良いオリーブオイルを購入するとなると日常的にとるにはちょっと高級品となってしまう価格がついているので敷居が高くなります。
それほど良いオイルまでいかなくても、日常的に使うオイルはある程度味を妥協しても、上の選び方を基準にして選んでください。
日常的に使いやすい価格のスーパーで購入できるおすすめエキストラバージンオリーブオイル
オリーブオイルの本物・偽物ということで最近はメディアや個人のYoutubeチャンネルなどで話している人が多く、じゃあどれなら安心なのか、という話題も少なくありません。
スーパーで普通に購入できるエキストラバージンオリーブオイルで、酸度が0.8%以下で安心して使えるというものをご紹介します。
BOSCO(ボスコ)
画像:https://www.bosco-olive.com/feature/index.php
スーパーでよく見るオリーブオイルですね。このBOSCO(ボスコ)のエキストラバージンオリーブオイルの酸度は0.34%。
JAS基準はもちろん、IOC規格よりも遥かに低い酸度でした。
生のままかけたり飲んだりするオリーブオイルは値が張ってもおいしいものがいいけれど、それだけじゃなくて調理にもがっつり使いたいという人は少なくありません。
パスタなどイタリアンシェフの動画にならって作っていると、驚くようなエキストラバージンオリーブオイルの量を使うことが度々ありますが、ソースとなるオイルなどは、気にならない価格帯のものをドバドバ気にせず使いたいものです。
品質が高いのであれば身体にも安心で、がっつりオリーブオイルを使いたい人にはとても大助かりのオイルです。
価格は684g入りで¥910。
BOSCO エキストラバージンオリーブオイル 684g の商品ページはこちら
味の素
画像:https://www.askul.co.jp/p/3062983/
味の素のエキストラバージンオリーブオイルも酸度が0.31%という数値でとても優秀。
辛みや苦味が少なく、マイルドでフルーティーな味わいで素材の味を引きたててくれるオイルです。
価格は910gの業務用で¥1,382というリーズナブルさ。酸度は健康に関わる数値なので、とても安心して使えるのがありがたいですね。
味の素 エクストラバージンオリーブオイル 910gの商品ページはこちら
おいしいエキストラバージンオリーブオイル
続いて、値段は少々はっても味が本当においしいエキストラバージンオリーブオイルをご紹介します。
1・1948 OLEUM PREMIUM BIO EVOO Picual
画像:https://www.oleumboutique.com/comprar/aove-eco-picual-1948-oleum-500-ml/
スペインで作られたビオのエキストラバージンオリーブオイル。生産者はMARIAMIRO ARIAS氏でオリーブの品種はピクアルです。
こっくりした強い味わいのテイストで、辛みがしっかり効いていながらまろやかさのバランスもよく、リッチで重厚感・スペシャル感たっぷりのオイルです。
500mlで¥7,344(税込)と高価ですが、毎日ストレートでそのまま飲みたいと思わせるおいしさ。
辛みが強いタイプが好きな人におすすめです。
2・Knolive エピキュア
画像:http://www.knolive.jp/
2020年、ジャパンオリーブで最優秀賞を受賞したスペインのオリーブオイルです。オビブランド種とピクード種のブレンド。
白胡椒を感じさせる辛みとリンゴのフレッシュでフルーティーな香りの複雑で香り高いアロマが特徴です。後味や香りの良さは格別。
おいしいオリーブオイルは立派な調味料ですが、アイスクリームやヨーグルトなど普段は使わないものにかけてもとてもおいしくなります。
おいしいオイルを使うだけで、いつもの食卓メニューが数段レベルアップするもの。
市販の調味料を使わなくてもおいしいオリーブオイルと塩があれば、本当にたくさんのものがおいしくいただけます。
価格は228g入りで¥3,100(税込) 。
Knolive エピキュア エキストラバージンオリーブオイル228gの商品ページはこちら
バラエティ豊かに楽しめるおすすめの食べ方は?
オリーブオイルを積極的にとりたいけど、どんな使い方をしていいか分からないという時のために、簡単でおいしいアイディアをご紹介します。
しらす×オリーブオイル
画像:https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.hotpepper.jp/mesitsu/entry/atsushi-hakuo/2020-00343%3Famp%3D1%26usqp%3Dmq331AQIKAGwASCAAgM%253D
釜揚げしらすはだいたいどこのスーパーでも購入できますね。ちょうどいい塩味があるので、ご飯にのせるだけでなく料理に使いやすいものです。
このしらすをたっぷりのオリーブオイルで和えるだけの簡単メニューなのですが、程よい塩加減とオリーブオイルの風味が絡んでとてもおいしいです。
そのまま食べてもいいですが、たとえば冷奴にのせたり、薄切りしたバゲットやトーストにのせたり、アボカドの種の窪みにのせたり、組み合わせで楽しくおいしくいただけます。
パルメザンチーズを散らしたり、角切りトマトも一緒に和えたりするのもおすすめ。
イタリアのナポリではしらすのピザもあるように、しらすもイタリアン的な使い方ができ、実際とてもおいしいです。しかも超簡単。
お刺身や素麺・蕎麦にも
お刺身をわさびと醤油で食べるのはもちろん最高ですが、ルッコラやディルなど香り良いハーブとレモン汁・オリーブオイルなどで食べるカルパッチョも簡単でおいしいのでおすすめです。
素麺や冷たい蕎麦も麺つゆと薬味が日本では基本ですが、素麺を茹でて冷やし、水気を切ったところに角切りトマトとたっぷりのオリーブオイルで和えて食べるのもおいしいものです。バジルの葉があればそれものせます。
冷たい蕎麦ですが、こちらも茹でて冷やして水気をきったところにたっぷりのオリーブオイルと明太子、かいわれ大根などで和えるとこれもまたとてもおいしいです。
基本的にざっくり麺類と考えればアレンジはいくらでも可能。
オリーブオイルとパルメザンチーズ、レモン汁、ケイパーやオリーブの実、トマトなどあればいつもと違う味が楽しめます。
トマトソース(パスタ)
パスタの基本といわれて何となく頭に浮かぶのはペペロンチーノとトマトソースではないでしょうか。
トマトソースは料理をはじめたばかりの人や一人暮らしの人であれば、とりあえず試してみるレシピといえるでしょう。
色々に試行錯誤し、おいしさを追求してみたりするものですが、とても簡単でおいしいトマトソースをご紹介します。
フライパンにたっぷりめのオリーブオイルとみじん切りのニンニク・好みの量の輪切り唐辛子を入れて極弱火にかけ、色付いたらトマト缶を入れ、グツグツとなる火加減に強め、オリーブオイルでトマトを揚げる感じで火にかけて、味を見ながら塩を入れます。
グツグツするので(煮込まない)コンロ周りは汚れるのですが、油でトマトを揚げる感じで作るとトマトがとても甘くなるのです。
ある程度トマト缶のホール感がなくなって5~7分ほどグツグツさせたら、指定のゆで時間より2分ほど早くあげたパスタとゆで汁少々を入れて、フライパンを振りながら菜箸やトングなどを使って麺と素早くよく絡めます。
これが、甘くするためのみじん切り玉ねぎなど使わず極めてシンプルな材料しか使っていないのにものすごくおいしくできあがります。
ポイントは
- ニンニクと唐辛子は極弱火でじっくり火を入れる
- オリーブオイルはたっぷり入れる
- トマト缶を入れたら強めの中火~強火でフリット(揚げる)する
ということだけです。
オイル漬け
時間のある時に保存容器を煮沸してオイル漬けを作っておくと、常備菜としても使えてとても便利で、しかもおいしいです。
食卓で後追いオイル用としては細かいみじん切りにしたニンニクや輪切りの唐辛子を好みの量入れて作っておけばパンやピザはもちろん、お肉や魚のソテー、温野菜など好きなものにちょっとオイルを足して味が楽しめます。
旬のタケノコや牡蠣、モッツァレラやカマンベール・フェタなど好きなチーズ、水切りした豆腐、火を通したきのこ類などもオリーブオイル・ニンニク・唐辛子などと一緒に瓶詰めしておけば一品欲しい時などとても便利。
ドレッシングがわりに
温野菜でも生野菜でも、塩とおいしいオリーブオイルでおいしくいただけます。
好みでバルサミコ酢やレモン汁などの酸味・胡椒を足すといいでしょう。
ドレッシングは手軽で生野菜などより楽しく、食べやすいように作られていますが添加物が気になる人も。
素材の味を味わいたいタイプの人、添加物や化学調味料が気になるタイプの人にはオリーブオイルと塩の食べ方がおすすめです。
前述したバルサミコ酢やレモン汁、胡椒の他、アクセントとなるブルーチーズやパルメザン、ケイパーなどその日の気分でアレンジしてさまざまに楽しめます。
ごはんものも〇
夏におすすめですが、サッと洗って固めに茹でた白米の水気をとって、細かく切ったパプリカ、玉ねぎ・オリーブ・ツナなどとオリーブオイル、ビネガー、塩胡椒で和えるライスサラダもおいしいです。
イタリアではよく食べられており、暑い夏にビネガーの酸味で元気が出ます。
また、オリーブと塩を入れて炊くオリーブご飯にオイルをかけて食べたり、オイルとオリーブの実・ケイパーなどを混ぜ込んでおにぎりにするのもおいしいです。
オリーブオイルをおいしく食べて綺麗に、元気になろう
今回はオリーブオイルに期待できる健康・美容効果やオリーブオイルの選び方、おすすめオイル、おいしい食べ方についてご紹介しました。
素晴らしい健康効果が期待できるのであれば、オイルの選び方が重要なことも分かりましたね。
ここに挙げたおすすめの食べ方以外でも、さまざまな食材をオリーブオイルでおいしくいただくことができます。
本当においしいうえ、身体にも良いことが期待できるなんて最高です。しかし、必ず品質の高いエキストラバージンオリーブオイルを選んでください。
ぜひこの記事を参考においしく安全なオリーブオイルを選び、日々の食卓をより楽しんでください。