もくじ
ヨガのストレス解消効果
ストレスを和らげる目的で、ヨガを生活に取り入れる方が多いのではないでしょうか。ヨガにストレス解消効果があることは広く知られています。ハーバード大学の調査では、ヨガや瞑想をおこなった被験者はストレス遺伝子が減少すると明らかになっているほど。
ヨガが緊張や不安を和らげると言われているのは、「呼吸法」が関係しています。ヨガとは、姿勢・呼吸・瞑想の3つの要素を組み合わせて、心身のバランスを整えていくもの。ポーズをとりながら呼吸を意識することで、全身に酸素を行き渡らせ、自律神経を整えることができます。
ストレスを受けると、人は呼吸が浅くなります。呼吸が浅い状態が続くと、肺の一部にしか酸素を届けることができず、血液中の酸素が不足。その結果、疲れやすくなりイライラが募ってしまいます。ヨガポーズをとりながら呼吸を意識することで、体のすみずみまで酸素が行き渡り、自然と力がみなぎる感覚になるのです。
さらに、ヨガはマインドフルネスな状態を保つことに役立ちます。ヨガとはポーズを変えながら、今この瞬間に意識を向けていく行為。今ある瞬間に意識を向けることで、不安やストレスを減少させることができると言われています。
ヨガをする前の注意点
食後にヨガはしない
ヨガの直前には、食べ物を摂取しないようにしましょう。とくに内臓を刺激するポーズを取るときは、食後すぐにおこなうことで気分が悪くなる危険性があります。呼吸もしづらくなります。できるだけ、食後にはヨガをしないようにしましょう。
無理やりポーズはとらない
自分のできる範囲でポーズを取るようにしましょう。無理に体を動かして、痛めることがないように注意してください。とくに、ヨガの前に長時間同じ姿勢を維持していた場合は、筋肉が固まっています。できないポーズは無理に取ろうとせずに、体が慣れてきたと感じる頃に、少しずつ可動域を広げるよう調節してあげてください。
ポーズのフォームに集中しすぎてしまうよりも、体の内側に注意を向けながらリラックスすることがヨガでは大切です。
ヨガ直前に水を飲みすぎない
夏場のヨガやホットヨガなど汗をかく場面では、熱中症を防ぐためにもこまめに水分補給するのを心がけたいです。しかし、ヨガ直前に水を飲みすぎてしまうのは危険です。胃のなかが水でいっぱいの状態でヨガをおこなうと、吐き気やけいれんを引き起こす可能性があるためです。
ヨガ直前に一気に水分補給するよりも、ヨガをする数時間前からこまめに水分補給するようにしましょう。
ストレス解消ポーズ10選
胸を大きく開くポーズをとることで呼吸機能を活性化し、自律神経を整える効果が期待できます。以下では、呼吸機能を活性化させるヨガポーズ10をご紹介します。
ポーズをとっているときは、意識して呼吸をすることで、よりストレス解消効果を最大限に得ることができますよ。
1. 魚のポーズ
あお向けで上半身を後屈させるポーズです。胸を大きく開くため、呼吸機能の改善が期待でき、深呼吸できるようになります。気持ちが安定することやリラックス効果があります。
【やり方】
- あお向けになり両足をそろえる
- 手のひらを、体の横またはお尻の下に置く
- 頭頂を床につけたまま、手とお尻で床を押しながら、上体を引き上げる
2. 上向きの犬のポーズ
太陽礼拝の中でおこなわれる、うつ伏せの状態から上半身を起こして、体の前面をストレッチさせるポーズです。勢いをつけて上体を起こすのではなく、ゆっくりと手で床を押し、体を起こします。
【やり方】
- 手の平を胸の横に置いて、うつ伏せになる
- 両手で床を押しながら、上半身を起こす
- 息を吸いながらゆっくりと両ひじを伸ばす
- ひざと太ももを持ち上げて、手と足の甲で体を支える
- 目線は、斜め上の天井へ向ける
3. ラクダのポーズ
上半身を後屈させて、胸を開くポーズです。姿勢を整えバストアップにも効果があります。腰や首に負担がかかるポーズでもあるので、くれぐれも無理はしないようにしましょう。
【やり方】
- 両ひざは腰幅に開いて、ひざ立ちになる
- 両腕を外側に回し、肩甲骨を寄せて胸を開く
- 顔は斜め上に向ける
- 右手で右のかかとに触れ、左手で左のかかとに触れる
- 胸とお腹を引き上げて、目線は上に向ける
4. リクライニング バウンド アングル
このポーズは、副交感神経を優位にして、リラックス効果をもたらします。腰や脚の付け根の筋肉の緊張を和らげるのに役立ち、1日中座って過ごすことの多い方におすすめするポーズの1つです。
出典:dailyburn
【やり方】
- 仰向けになる
- 足の裏を合わせる
- 腕を快適な位置に置く
- 呼吸をしながら、ポーズをキープする
このポーズを取るのが少しきついと感じる方は、ひざや頭の下にクッションを置いて、体の一部をサポートしながらポーズをとってみましょう。
5. 猫のポーズ
お馴染みの猫のポーズ。呼吸を意識しながら、背中を丸めたり反らしたりすることで、全身に酸素を届けていきます。首を伸ばしすぎると痛めてしまう恐れがあるため、注意しながら動作をおこないましょう。
【やり方】
- 腕を肩幅に開き、足は腰幅に開いて四つん這いになる
- 手のひらは肩の真下に置き、ひざは股関節の真下につく
- 息を吸いながら頭を下げて、胸を開いて背中をそらす
- ゆっくりと息を吐いて、背中を丸める
6. 平和な戦士のポーズ
体の側面にある筋肉を意識しながら気持ちよく伸ばし、意識して呼吸をしていきましょう。
【やり方】
- 両足を大きく左右に開き、右足を90度外側へ開く(つま先は真横へ)
- 骨盤を正面に向けたまま、右ひざを床と垂直になるまで曲げる
- 左手を左ももに置き、右手をあげ、上体を後ろへ預けて右の体側を伸ばす
7. 上向きの弓のポーズ
体を後屈させて全身でアーチをつくる難易度の高いポーズです。全身を伸ばすポーズなので、気持ちを前向きにし自律神経のバランスを整えることができます。
高血圧、腰のトラブル、手首のトラブル、妊娠中の人は、このポーズをとるのは控えましょう。
【やり方】
- 両足を腰幅に開き、ひざを立ててあお向けになる
- 両腕を体の横に置く
- 息を吸いながら、頭頂を床につけて腰を持ち上げる
- 両手を耳の横につき、ひじを後方へ向ける
- 手のひらをしっかりと押しながら胸を前に出して、頭頂部を床につける
- 息を吐きながら、両足で床を踏みしめて、頭を持ち上げて腕と足を伸ばす
8. ワイルドシングス
片腕と両脚で体を支え、後屈する難易度の高いポーズです。両脚を使って床をおしながら大胸筋を大きく開くことで、呼吸機能を改善することができます。呼吸機能を改善するほか、全身を引き締める効果をもたらします。
【やり方】
- 両手と両足を床につけて、腰を引き上げる
- 両方の手のひらで床を押しながら、左脚を上げてひざを曲げる
- 左手を床から離し、体を横に向けながら左足を後ろの方へ下ろす
- 両足裏で床をおし、尾骨と骨盤を上げて左手を上に伸ばす
- 左手を頭の横に伸ばし、胸を前へ押し出す
9. 戦士のポーズ1
股関節を前後に開き、両手を頭上に伸ばす、ヨガの基本のポーズです。上体を無理にそらすのではなく、息を吸いながらゆっくりと背骨を伸ばしていきます。
【やり方】
- 両手と両ひざを床につける
- 手は肩の下に置き、ひざは骨盤の下に置く
- 右足を大きく前に踏み出し、かかとをひざの真下に置く
- 上体を起こし、両腕を上に伸ばしながら胸を開く
- 尾骨を下ろして下腹部に力を入れる
- 視線は天井へ
10. クラスプドハンド
胸のほか、肩甲骨、腰、太もも裏、ふくらはぎの筋肉をバランスよく伸ばせるポーズです。頭頂の「百会(頭の1番高いところ)」のツボを刺激するポーズで、肩や目の周りの血を、ほどよく流すことができます。勢いよく腕をあげるとケガにつながるため、ゆっくりと慎重にポーズをおこなってくださいね。
出典:kylanwalker
【やり方】
- 足を肩幅よりも少し広めに開く
- 両手を後ろに回して、手を組む
- 背中は丸めずに、息を吐きながら腰からゆっくりと上半身を倒す
- 体を90度ほど曲げる
- ゆっくりと戻す
ヨガで自律神経を整えよう!
「ストレス社会」とも呼ばれるほど、現代では多くの人がストレスを抱えています。ストレスを受けると、人は呼吸が浅くなります。呼吸が浅い状態が続くと、肺の一部にしか酸素を届けることができず、血液中の酸素が不足。その結果、疲れやすくなりイライラが募ってしまいます。
ヨガポーズをとりながら呼吸を意識することで、体のすみずみにまで酸素が行き渡り、自然と力がみなぎる感覚を得ることができます。
さらに、ヨガはマインドフルネスな状態を保つのに役立ちます。ポーズを変えながら、今この瞬間に意識を向けていくことで、不安やストレスを減少させることができるのです。
今回ご紹介した、呼吸機能をUPする「胸を大きく開くポーズ」を実践して、自律神経を整えストレスフリーな生活を送ってくださいね!