もくじ
オンラインでの会話・対面での会話の違い
ウェブで会話することが多くなった今、オンラインコミュニケーションスキルは必要不可欠です。
そんななか多くの人が、オンラインでの会話にぎこちなさを感じたり、伝えたいことが相手に伝わらなかったりと頭を悩ませています。
ウェブでの会話が難しい原因の1つが、「非言語コミュニケーション」の不足。他者と会話するうえで重要な役割を果たす非言語コミュニケーションが、オンラインでは不足しているのです。
メラビアンの法則は、他者とのコミュニケーションの約93%が、非言語的コミュニケーションで構成されているとしています。非言語コミュニケーションが取りづらいオンラインの環境では、人々が会話しづらいと感じるのはあたりまえなのです。
ちなみに、「メラビアンの法則」とは、人はコミュニケーションをとるときに、どのような情報に基づいて相手の印象を判断するのかについての実験結果による法則です。
【メラビアンの法則における3つの要素】
- 視覚情報 55%
- 聴覚情報 38%
- 言語情報 7%
オンラインでの会話をスムーズにするコツ6つ
対面の会話と比べると、なかなか上手くいかないウェブでの会話。コツを身につけ実践することで、ウェブでの会話に対する苦手意識を減らすことができるでしょう。
以下では、「オンラインでの会話をスムーズにするコツ」6つをご紹介します。
1. 相手のことを知る
ウェブでの会話を円滑に進めるには、事前に相手のことについて知っておくことが大切です。相手のことを知っておくことで、ウェブでの会話中でも信頼関係を構築することができ、会話がスムーズに進むようになります。
上記でご紹介した、メラビアンの法則。ウェブでのコミュニケーションでは得られる情報が少ないために、どこかぎこちなさが出てしまうとお伝えしました。
会話をスムーズに進めるためには、ウェブで会話する前に相手について知っておくことが大事です。ウェブで得られる情報量が少なかったとしても、すでに持っている知識をもとに理解することができるからです。
可能であれば、リモートでの会話が始まる前に、相手に関する情報を入手しておくようにしましょう。事前にアンケートをとったり、相手について知っている人に話を聞いたりしてみてください。
2. 自己開示する
オンラインでの会話をうまく進めるためには、自己開示することが大事です。自分自身に関する情報を相手に伝えることで、親しみが生まれウェブでの会話がスムーズに進むでしょう。
あなたの弱点や悩みをありのままに伝えることや、硬すぎずカジュアルすぎない言葉を使うことで、自分を表現していきましょう。
しかし、いくら自己開示が効果的であるからといい、その度合いには気をつける必要があります。相手の反応に気をつけながら「ほどよく」自己開示しましょう。
3. 話を簡潔にまとめる
オンラインの会話で起こる問題は、「相手の話が聞き取りにくい」というもの。これは、マイクを通しての音の聞こえにくさが主に関係していますが、「話の進め方」にも起因しています。
なかなか通じにくいウェブ上での会話では、「話の進め方」を意識する必要があります。発言はなるべく簡潔に、そしてPREP法(プレップ法)を活用するのを意識しましょう。
PREP法とは
R EASON=理由
E XAMPLE=具体例/事例
P OINT=ポイント(最初に述べた結論を繰り返す)
これがPREP法です。上から順番に話すことで、相手が会話を理解しやすくなります。ロジカルで説得力のある発言をすることができるのです。
PREP法は、プレゼンや就活、ディベートなどで意見を述べるときにも役立つので覚えておくと◎
4. わからないときは聞く
話の意図が伝わらないときや、詳しい情報を追加でほしい場合は、相手にたずねるようにしましょう。
ウェブでの会話は、対面で会話するときよりも伝わりにくい場合があります。そのため、わからないときは遠慮なく聞くことが大切です。
オンラインで質問を繰り返すと、「何度も質問して大丈夫かな」と心配になるかもしれませんが、質問したことを次回に活かすようにするのであれば心配する必要はありません。
質問された側も、次回以降からは相手が理解しやすいように伝えるよう意識することで、質問と回答のやり取りを減らすことができるでしょう。
5. 声のトーンに注意する
ウェブでの会話をスムーズにするには、意識して言葉をはっきりと発するようにしましょう。マイクを通すと、あなたが思っているよりも相手に声が届かなくなります。
相手にも聞こえるように発言するには、いつもの声のトーンよりも少し高く話すように意識してみましょう。声のトーンを高くすることで、声が大きくなり相手に声が届きやすくなります。それだけでなく、声が明るくなることで、相手に好印象を与えることもできます。
6. ゆっくりと話す
ウェブで話すときは、早口にならないように気をつけましょう。マイクを通しながら早口になると、伝わりにくくなってしまいます。対面の会話よりも、意識してゆっくりと話すようにしましょう。
人は、話す一節が長くなると早口になる傾向があります。そのため、一節を短くして話してみるのをおすすめします。
7. 専門用語を使いすぎない
新しい製品やサービス、技術が多くうまれると同時に、専門用語も誕生します。
会話が苦手な方は、普段使う専門用語で話してしまいがち... 専門用語を多く使って話してしまうと、相手が理解できないのはもちろん、聞く側は疲れてしまいます。
このときの会話で温度差ができてしまうと、終始会話にぎこちなさを感じることや、理解不足によって問題が起こる可能性が十分考えられます。
対面よりも伝わりにくいウェブでの会話では、専門用語を使わないよう意識しましょう。
「オンライン会議ツール」を使うときの注意点
ウェブ上では、会話のほかにも注意する点がいくつかあります。
ノイズを出さない
耳障りな音はなるべく出さないようにしましょう。とくに、自分以外の誰かが話しているときは、ミュート(無音)にするのがマナーです。
オンライン会議ツールを使いはじめる場合、最初に確認しておきたいのがミュートのON/OFFの仕方。咳やくしゃみなどが出そうになった場合は、ミュートにしましょう。
もうひとつ注意したいのが、背景のノイズ。
オンライン会議の経験がある方はご存知だと思うのですが、イヤホンマイクやヘッドセットなどを使わずに、内蔵スピーカーのみで会話を進める場合、相手の背景から流れる機械音が気になることがあります。何もしていないときに流れる、あの「シャー」という機械音です。
背景のノイズを減らすためには、イヤホンマイクやワイヤレスイヤホン、ヘッドセットなどを使うことをおすすめします。
録画設定をNGにしておく
オンライン会議のツールには、録画機能つきのものがあります。オンライン会議をホストする側だけではなく、参加する側も録画できてしまいます。極秘の内容であったり録画を禁止したい内容であれば、参加者側の録画をNGにしておきましょう。
背景はシンプルに
顔出しでオンライン会議に参加する場合は、背景に気を配る必要があります。同居する家族のプライバシー保護のためにも、背景は壁やカーテンだけにしましょう。
バーチャル背景を使うという手もあります。できるだけ背景はシンプルなものにしましょう。
ZOOMであれば、すでにアプリ内に登録してある背景があるため、そちらを使うのをおすすめします。オリジナルの画像を選んで背景にすることもできますよ。
リモートハラスメントに気をつける
「リモートハラスメント(リモハラ)」とは、パソコンのカメラなどを通して見える「相手のプライベート」について干渉してくるハラスメント行為のこと。
リモハラの具体的な例を挙げると、化粧の有無や服装に関して何か言及すること、家族や同棲している相手について詳しく聞くこと。
【リモハラの被害者にならないために】
- 背景に私生活に関するものを映さない
- トイレなどで席を立つときは、カメラをOFFにする
- 服装や身だしなみを整える
- 1対1の会話はなるべく控える
加害者にならないためには、プライベートには口を出さないのを意識しましょう。気になることがあっても、見て見ぬふりをするのがポイントです。
コツを掴んで、オンラインでの会話を円滑に進めよう!
オンラインでの会話は簡単なものではありません。コミュニケーションを取る際に必要な情報である「非言語コミュニケーション」が不足しているためです。
相手に自己開示することや声のトーンをあげるなどして、オンラインでの会話を円滑に進めていってくださいね!
何よりも慣れることが大切です。オンラインでの会話に自信が持てるよう、今回ご紹介したコツ意識しながら実践し続けましょう。