ランニング×ヨガの効果やメリットは?ラン前後におすすめのヨガポーズも紹介

実は「走る」ことと「ヨガ」をすることはとても相性が良いということはご存知でしたか?ランニングパフォーマンスを上げるためにぶれない身体作りができるのがヨガ。またランニングは海外では「走る瞑想」とも言わていて集中力を高めるのにとても効果的なんです。今回は、ランナーがヨガをするメリットそしてヨギーがランニングをするメリットや効果をそれぞれの角度から紹介したいと思います。

ランニング×ヨガで強さと柔軟性を養おう

ランナーがヨガをするメリット

柔軟性を養える

ヨガのポーズには約8,400万ポーズ(出典:The Gheranda Samhita・ゲーランダ・サンヒターもあると言われています。ポーズの一つ一つを正確なアライメントを取ることで安全にそしてより筋力をつけたり、シェイプアップできたりと様々な効果が期待することができます。中でもヨガを実践する方で期待することの多い効果が「身体が柔らかく靭やかして柔軟性をつける」ということ。

柔軟性を身につけることで、走りやすさや美しいフォームで走れるように。また「走った後に足がパンパンになる」などの浮腫づらい身体作りへと導いてくれます。

一度や二度のヨガでは中々柔軟性を養うということは期待できませんが、毎日少しずつ柔軟性を高めるポーズをプラクティスすることでランナーにとって必要不可欠な柔軟性の高い身体作りへと導いてくれます。

 

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 The Gheranda Samhita

体幹を鍛える

ヨガはインナーマッスル(体幹)を鍛えるポーズもたくさんあるため、ケガをしずらくなるというメリットもあります。ランニングを始めたばかりの人が太ももの肉離れや膝を負傷してしまったという話はよくききます。

またヨガのポーズは体幹に繋がる股関節や肩甲骨の可動域を広げることを可能にしてくれるため、ブレない体幹を作るだけではなく、ランニングの際に必要な脚の蹴り方や、腕の振り方などに繋がる走りのフォームが美しくなります。美しいフォームで走れるようになるということは、楽に走り続けることができるということ。長い距離を走り続けられるという持久力にも繋げることができます。

呼吸を安定させる

ヨガを実践するに当たって「呼吸法」がとても重要な役割というのはご存知だと思いますが、ランナーにとっても「呼吸」はとても重要な役割を担っています。

海外ではランニングは「走る瞑想」とも呼ばれていて、連続したフローで呼吸を続けるヨガと共通する点がとても多いんですよ。

ランニングの際に大切な呼吸には、ヨガにおける呼吸法をプラクティスすることも大切ですが、首や肩のコリを解すことも重要。首や肩周りが凝り固まっていると血流が外床ってしまい呼吸が身体全体に上手く行き渡らなくなってしまいます。

ランニング中に呼吸が浅くなりがちな方はヨガのポーズで首や方周りの緊張を解してあげることがおすすめです。

ヨギーがランニングをするメリット

走る瞑想

ヨガのアーサナの目的の一つは雑念のない落ち着いた心を保つということ。ランニングをしている最中も思考は止め雑念のない落ち着いた心を保つことが大切です。まさに「走っている」そのものになります。ヨギーにっとてもランナーにとっても集中力が必要という点は共通点として挙げられますよね。

ただしヨガの場合は、ヨガマットの上で留まり心を落ち着けます。一方ランニングは景色や音、空気、匂いなどその都度変化していきます。追い風、向かい風など様々な障害の中で瞑想状態を保ちながらランニングを続けるのはより高い集中力が必要と言えるでしょう。

更に瞑想を深めたいというヨギーにとっては良いプラクティスになるのではないでしょうか。

脚の強さを養える

ランナーが走る際に大切なポイントの一つとしてあげられるのが「脚を地面に蹴り上げる力」と言われています。脚を地面に蹴り上げるということに必要となるのが、背中側とお腹側のインナーマッスルを使うということ。また太もも前の筋肉(大腿四頭筋)と太もも後ろの筋肉(大腿二頭筋)を使うことも重要と言われています。

ランニングによって脚の強さを養うことで、ヨガのポーズを支える際の脚の強さを身につけることにも繋がります。

持久力を養える

長い距離を「無」になって走り続けるランニングは持久力を養うことができます。ペースの早いフローのクラスなどでもバテてしまわない持久力を身につけることもヨギーがランニングをエクササイズルーティンに入れることのメリットと言えます。 

最近は、海外ではHIITヨガやパワーヨガなども流行っています。リラックス系のヨガに比べたらそれなりの持久力が必要な種類のヨガに挑戦したい方にとってはバテてしまわない身体作りとしてランニングでトレーニングするのはおすすめです。

ランニング前と後で違う!おすすめのヨガポーズ

ランニング前におすすめのヨガポーズ

・山のポーズ(タダーサナ)

まずランニング前は必ず、正しいアライメントの山のポーズをとり数回呼吸をします。

  1. 両足の親指をつけかかとを少し離し膝腰の真下に来るようにして立つ
  2. 膝は少し緩めて、内ももを内側に引き締めて骨盤底筋と腹横筋を使うように意識する。(骨盤底筋は尾てい骨を恥骨にたくし込むように、腹横筋はお臍を背中に引き込むようにするのがポイント)
  3. 胸を広げて、首肩はリラックス
  4. 手は身体の横に添える

正しいアライメントで山のポーズをとれるようになることで、インナーマッスル(体幹)をしっかりと使えるようになります。このポーズで、呼吸法をして心を落ちるけるようにしましょう。

山のポーズ

・戦士のポーズ1

  1. 両手を腰添えて山のポーズで立つ
  2. 右足を大きく一歩前に踏み込む
  3. 右脚のすねは床と直角になるように、太ももが床と平行になるようにする
  4. 後ろ足のかかとは上げる
  5. 息を吸いながら両手を頭上に振り上げる
  6. 左脚で1〜5を実践する

ランニングを有利にするためには、足幅を広げること。戦士のポーズ1で脚を大きく前に蹴り出す力を養いましょう。

戦士のポーズ1

プランクポーズ(板のポーズ)

  1. 四つん這いの姿勢になる
  2. 肩の真下に手を置き、指を大きく開く
  3. 息を吸いながら膝を上げ、両脚を揃えてマットの後方に移動
  4. 10本の脚の指でマットをしっかりと押し、踵後ろにカベがあることをイメージして踵を押し出すと脚の筋肉がよく使えているのが分かる
  5. お腹のインナーマッスルを使うように意識する
  6. 背中は少し丸めて天井に突き上げるイメージ
  7. 目線は真下

プランクポーズはランナーに必要不可欠と言われる体幹を養うことができます。

プランクポーズ(板のポーズ)

ランニング後におすすめのヨガポーズ

立位前屈(ウッタナーサナ)

  1. 山のポーズ(タダーサナ)で立つ
  2. 大きく息を吸って、骨盤から深く前屈をする
  3. 太ももの後ろ(ハムストリング)が硬く伸びない人は膝を曲げても可
  4. 両手で両肘を掴んで上半身はリラックス
  5. お腹のインナーマッスル(腹横筋)を使うように意識する
  6. 尾てい骨を空高く突き上げるようにすると太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリング)が伸びる

ランニングで使った筋肉をきちんとほぐしておくことがその後に疲れを残さないためのポイント。得にランニングでよく使った大きな筋肉であるお尻の筋肉(大臀筋)や太ももの後ろ側の筋肉(ハムストリング)は前屈で効率よくほぐすのがおすすめ。

立位前屈は膝のケガを防ぐポーズとしても効果的です。

立位前屈(ウッタナーサナ)

ランジのポーズ

ハイランジ

  1. 右脚を前に大きく踏み出し、両手を床につける
  2. 後ろ足はつま先立ち
  3. 右手を右脚の内側におく
  4. 右脚の股関節あたりが伸びているのを意識する
  5. 右手で右膝の内側を外へ押し、右脚の内太腿を伸ばす
  6. 同時に右足裏の側面もストレッチ
  7. 柔軟性の高い方は、前腕を床につける。
  8. 左脚で1〜7を実践する

ランニング後の疲労は脚の付け根に溜まりがちになります。ランジのポーズで脚の付け根を伸ばして疲労を解消しましょう。

ハイランジ

太陽礼拝もおすすめ!

 太陽礼拝とは?

ダイナミックな動きを取り入れたいランナーの方には「太陽礼拝」もおすすめです。

ヨガの基本である「太陽礼拝」は、英語ではSun Salutation(サン・サルテーション)、サンスクリット語ではスーリヤ・ナマスカーラとも呼ばれています。(スーリヤは「太陽」ナマスカーラは「礼拝」の意味)

太陽礼拝は感謝とともに太陽に祈る連続したポーズをとることで、「一日の始まりに、太陽に挨拶し、その恵みに感謝する」という意味があります。

太陽礼拝で行うポーズはすべてヨガの基本となるポーズで太陽礼拝Aと太陽礼拝Bの2種類があり、ランニングを効果的にできるようになるポーズも含まれています。

初心者さんも必見!「太陽礼拝」がもたらす力を知って日々の習慣にしよう

太陽礼拝の効果

太陽礼拝は身体を動かすことで活力を生み一日を元気に過ごすための準備として多くのヨギーが毎日実践しています。

太陽礼拝の一連の動きを3回〜5回ほど繰り返し行うことで、関節の柔軟性が増し、全身の血液循環が良くなり、身体が活性化され、心身共にスッキリするなどの効果が期待できます。また太ももやふくらはぎ、足首の引き締め効果なども期待できます。

動画で流れを確認しよう(太陽礼拝B)

太陽礼拝Bのシークエンス

太陽礼拝にはAとBの2種類がありますが、筆者のおすすめはB。ポーズの種類が増えますが、ランニングにより効果的なポーズが多く含まれています。

1. 山のポーズ

マットの前方で立ち姿勢になる。足の親指をつけ、踵は少し離す。尾てい骨を下にたくし込んで、お腹を引き入れ、胸を張る。

山のポーズ

2. 椅子のポーズ

頭上で合掌。遠くの椅子に腰掛けるように膝を深く曲げる。尾てい骨をたくし込んで、お腹を引き入れる。膝が足の指よりも前に出ないようにして、踵に重心を移しつつ足の裏でしっかり大地を踏みしめる。

椅子のポーズ

3. 立位前屈

膝を伸ばし、骨盤から深い前屈。背中が丸まらないように、お腹と太ももを近づけるようにする。膝は曲げても可。挑戦できる人は、膝を伸ばす。

立位前屈

4. 半分の立位前屈

背筋を伸ばして、目線をマット前方に移す。尾てい骨をたくし込んで、お腹を引き入れたまま。

半分の立位前屈

5.  プランクポーズ(板のポーズ)

両手をマットについて、両足をマットの前に。10本の足の指でしっかりとマットを押しながら、カベがあることをイメージして踵を押し出し足の筋肉を使う。お腹は引き入れ、背中を天井に突き出すように丸める。両手でしっかりとマットを押し出す。

プランクポーズ(板のポーズ)

6.  四肢のポーズ(チャトランガ・ダンダーサナ)

プランクポーズから脇を締めて、床に対して直角になるように膝を曲げる。お腹は引き締めたまま。

四肢のポーズ

7. 上向き犬のポーズ(アップドック)

足の甲を寝かして、胸をスライドして前→上へと押し上げる。足の甲と両手で身体を支える。

8. 下向き犬のポーズ(ダウンドッグ)

両手でマットを押しながら、尾てい骨を空高く突き上げる。踵をマットに近づけながら、膝も伸ばすようにする。(踵があがっていても可。膝を曲げても可)内ももの筋肉を内側に寄せるように意識する。お臍を背中に引き入れる。

上向き犬のポーズ

9. 下向き犬のポーズ

マットを両手で押しながら、お腹を引き締めて尾てい骨を空高く上げていく。膝はなるべく伸ばして、踵をマットに近づける

下向き犬のポーズ 

10.  (右脚前)戦士のポーズ1

右脚を空高く上げ、マットの前方の手と手の間に運ぶ。左足の踵をマットにつけて上体を起こして、手を頭上で合掌。後ろの左ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)を内側に引き入れるようにして骨盤がマットの前の縁と平行になるようにする。尾てい骨をたくし込んで、お臍を背中に引き入れる。

戦士のポーズ1

11. プランク

12. 四肢のポーズ(チャトランガ・ダンダーサナ)

13. 上向き犬のポーズ(アップドック)

14. 下向き犬のポーズ(ダウンドッグ)

14. 半分の立位前屈

15.  立位前屈

16. 椅子のポーズ

17.  ウールドヴァ・ハスターサナ

膝を伸ばして、頭上で合掌

ウールドヴァ・ハスターサナ

18.  山のポーズ

19. 9の戦士のポーズ1を左脚に変えて、1〜18を実践

ランニング×ヨガ でヘルシーライフスタイル

 

ランニングとヨガはとても相性が良く、2つをエクササイズルーティンに入れることで、お互いのパフォーマンスをより効果的に上げることができます。

是非、「ランニング×ヨガ」でヘルシーなライフスタイルを送ってみてはいかがでしょうか。

シンガポール在住8年フリーランスライター・ヨガインストラクター (全米ヨガアライアンスRYT200保持)。
WEBメディアを中心にライフスタイル、トラベル、ヘルスケア、エコについての執筆を手掛けながら、トレンドを取り入れつつそれぞれのニーズに合ったヨガクラスを当地で開催。
東洋と西洋の文化が集まるシンガポールからヨガや健康、ロハスなライフスタイルなど海外のトレンドをお届けします。
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