もくじ
飽食の時代である現代。日本は特に食関連のメディア放送が多く、世界各国の料理が食べられたり、目にも美しい食事やスイーツの味覚レベルが非常に高く、実際情報の多さに惑わされてしまうほど。
そして実際それらは芸術レベルにおいしいものが多々あります。特に東京などの都市部の飲食店のレベルの高さは世界に誇れる実績を持つほど。
では全ての日本人がそれを日々堪能したいかというとそうではありません。やはり日本人をこれまで支えてきたのは日本の家庭料理であるし、それはメディアで報じられる外食産業とはまた異なります。
すごくおいしく評価の高い飲食店のみが美味しさを実感するわけではなく、私たちの身体を日々支える家庭料理・また特にずっと伝わってきた日本の伝統的な食事=粗食もやはりとても美味しいものです。
今回は日本人ならではの粗食がどんなものか・そして調味料について、また日々摂りたい食材と粗食のメリットについて解説します。
粗食とは何?
粗食と聞いてイメージは何となくできるけど明確な定義は分からない…。そんな人が大多数でしょう。
粗食にこれといった明確な定義はありませんが、基本的に「ご飯・味噌汁・お漬物」をイメージすれば分かりやすいです。また「一汁一菜」というのも粗食の定義にあてはまります。また、粗食では肉は食べないとされます。
ご飯は白飯でも玄米でも良く、味噌汁の味噌には9種類の必須アミノ酸が含まれて栄養満点。具をそれほどたくさん入れる必要ではなく、その季節のものを取り入れると良いです。
日本の伝統的な食事というと、かつて飽食ではない時代の一般的な家庭では「何を食べるか」ではなく「何が取れるか」でした。旬のものがやはりおいしく、理にかなっているのです。
しかしこの飽食の時代にいきなりご飯と味噌汁とお漬物というのはどうしても抵抗がある人も多くいるでしょう。
粗食を基本とし、それに魚や海藻やきのこ類、卵焼きやきんぴらやひじきや煮物など好きな物をプラスすればそれだけで立派な食事として楽しめます。
美味しい食事は粗食で充分楽しめる
現代における粗食はご飯と味噌汁とお漬物+何かちょっとした主菜・副菜の数々とすれば、栄養を取りながら日々の健康と喜びを得ることができます。
しっかりとした家庭での食事をキープしていれば時に外食して羽目を外しても何となく安心できるもの。
現代社会で生きていれば情報は多く、お付き合いなどで徹底した食事制限生活をキープするのは難しいもの。またそれほどヒステリックにならなくても…という考えもあり、やはりそれは否定できません。
食と健康・美に関心が高い人の中には、やはり外食と家庭での食事のバランスをしっかりと保っている人も多くいます。
かつての粗食と現代の食生活にはかなり大きな開きがありますが、必要な調味料で必要な食材を取り入れる料理は身体を元気にしてくれるものです。
美味しい粗食をいただくために揃えておきたいおすすめ調味料
味噌や醤油・味醂・お酢・砂糖・塩などはよく使う調味料。クオリティや味は商品ごとに異なりますが、調味料=サプリメントと考え、少々高価でも品質の良いものをおすすめします。
砂糖であれば白砂糖→黒糖に変える・味醂風調味料ではなく味醂を使う、塩は天然ものを使う・原材料はシンプルなものを選ぶ。これらは日々の食生活のクオリティを高めてくれます。
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1日に摂取したい必要な「まごわやさしい」食材とは?
では現代における粗食を摂るために必要な食材とは何でしょう。
本来の粗食とは30品目なんて摂る必要がなく、旬のものを取り入れるというものですが、欧米の食生活が浸透している現代で推奨される粗食となり得る食材がどんなものなのか気になります。
古くから言われる「まごわやさしい」が粗食の基本です。
・豆類
日本には大豆製品が本当にたくさんあります。豆腐や納豆、そして醤油・味噌などの調味料など取り入れる機会も多いものです。
・ゴマ
「まごわやさしい」の「ご」はゴマ。白ゴマより黒ゴマを選びましょう。ビタミンやミネラルなど、必要な栄養素が豊富です。
・海藻
「まごわやさしい」の「わ」はワカメのこと。ワカメやひじき・もずく・昆布・海苔など、日本には時期に応じて様々な海藻が楽しめます。ドレッシングなど使わず、塩と天然オイルだけでもおいしいですね。
・野菜
「まごわやさしい」の「や」は野菜のこと。緑黄色野菜をバランス良く摂りましょう。また旬のものを摂取することも大事。
・魚
「まごわやさしい」の「さ」は魚のこと。近年肉よりも魚の方が高価ですが、海に囲まれた日本は魚を食べ続けています。DHAなど多く含まれる青魚は定期的に摂取したいもの。
・キノコ類
「まごわやさしい」の「し」は椎茸のこと。椎茸や舞茸・エノキやしめじなど日本には多くのきのこがあります。ミネラルや食物繊維・ビタミンを豊富に含みます。
・芋類
「まごわやさしい」の「い」は芋のこと。里芋やこんにゃく・じゃがいも・さつまいも・長芋など多くの種類があります。糖質や食物繊維・ビタミンなどを豊富に含みます。
粗食にするメリットや効果とは?
ここでは粗食の定義をかつてのものではなく、ご飯・味噌汁・お漬物にプラスして、現代社会にも通用するものとします。つまり基本セット+「まごわやさしい」をバランス良く摂る食事です。
本来の粗食では肉を食べませんが、ヴィーガンでない限り、食卓に肉があがることも多いでしょう。また、かつての粗食は時代とともにより改善されています。
- 伝統食をバランス良く摂ることで過度の脂や塩分・糖分を求める傾向が減る
- 生活習慣病の予防
- 旬のものを摂ることで身体に必要な要素を得られる
- 自分の身体・心の状態に必要なものが補われ、快適な身体で日常を過ごせる
- 消化器官の負担が減る
- 太りにくくなり、ダイエットや健康にも効果的
- 自分に必要な食材が分かりやすくなる
- 結果的に食と美容・健康への関心が高まる
これらが粗食・伝統食を摂るメリットといえます。
簡単な調理が魅力の粗食。美味しく身体の内側から元気になろう!
様々な食材には効果的な摂り方があり、それを追求するとより食生活・しいては生活そのものを向上させる力があります。
美味しい食事を作るのが苦手だとかプレッシャーだとかいう声もありますが、本来旬の食材に良質な調味料を合わせるだけで美味しい食事というものは成り立ちます。
身体は自分の摂った食事でできているといっても過言ではありません。
ぜひこの記事を参考に、良質な調味料と必要な食材から日々の食事を楽しんでみてください。