もくじ
食べ物には身体を温めるものと冷やすものがある
食べ物には身体を温めるものと冷やすものがあります。その分類は漢方やマクロビオティックの中でも理論化されています。
食べ物の陰性と陽性とは
漢方やマクロビオティックの理論では、食べ物には身体を温める「陽性」のものと身体を冷やす「陰性」のもの、そして陽性と陰性の中間の「間性」のものがあるとされています。
陰性と陽性という考え方は食べ物に限らず万物に共通する考え方です、縦と横、上と下、天と地、昼と夜、男性と女性、静と動といったように、すべては陰性と陽性に分類できるということです。
陽性の食べ物を摂取すれば身体が温まり、陰性の食べ物を摂取すれば身体が冷えます。ですから身体を温めるためには、うどんなどの温かい食べ物を食べるのだけではなく、陽性の食べ物を摂取すればよいのです。
夏に採れる食べ物は陰性、冬は陽性
陰性と陽性とは、お互いに正反対の関係ですが、しかし同時に互いに足りないところを補いあう関係でもあります。
たとえば、寒い冬の季節には身体が冷えますが、一方で冬には身体を温めるりんごなどの陽性の食べ物が実を付けます。逆に夏に実を付けるトマトなどの食べ物は、身体を冷やす陰性に属します。
土の中で育つ食べ物は陽性、上で育つものは陰性
また陰性と陽性の分類方法としては、その植物の食べる部分が土の上で採れるか、土の中で採れるかということもあります。土の上で育ち夏に収穫されるキャベツなどの植物は身体を冷やす陰性で、ショウガなどの土の中で育ったものを食べる植物は身体を温める陽性の食べ物です。
旬の食べ物は栄養が豊富で滋養強壮に効果がありますが、同時に気候に合わせて体温を調節する働きもあるのです。
北で採れる食べ物は陽性、南の食べ物は陰性
日本列島は南北に長い形状ですが、このうち北の寒い地方で採れる食べ物は身体を温める陽性で、南の暖かい地方で採れる食べ物は身体を冷やす陰性だという分類もあります、たとえば、北の方で採れるりんごは陽性で、南の方で採れるマンゴーは陰性です。
陽性の食べ物の具体例は?
では具体的に身体を温める陽性の食べ物にはどのようなものがあるのでしょうか。たとえばそれは以下のようなものです。
- 固い食べ物:チーズ、ごぼう、かぶなどの根菜など
- 寒い地方で採れる食べ物:りんご、さくらんぼ、ぶどう、蕎麦など
- 土色の食べ物:黒砂糖、紅茶、黒豆、ひじき、しょうが、醤油など
- 暖色系の色の食べ物:紅鮭、海老、赤身の肉、卵など
ですから食事の中に、上で挙げたような陽性の食べ物を揃えていけば、身体は温まるのです。
調理によっても陰性の食べ物が陽性に
ただし、仮に陰性の食べ物でも調理の仕方によっては身体を温める陽性の食べ物に転換します。
具体的には、煮る、焼く、干すということによって、食べ物は陽性になります。たとえばサケはサーモンの刺身で食べると陰性の食べ物ですが、塩サケにしたり、焼きザケにすれば身体を温める陽性の食べ物になります。
調理法の中で最も食べ物を陽性にする方法は、揚げ物です。たとえばサツマイモは陰性の食べ物ですが、サツマイモの天ぷらにすると陽性の食べ物になります。
一方で化学調味料は全般に強度の陰性の食べ物です。ですから料理の時に化学調味料を使うと陽性の食べ物でも陰性の身体を冷やす特性を持ってしまいます。ですから身体を温めるには、調理の段階でも天然の調味料を用いる、化学調味料無添加の食品を選ぶなどの工夫が必要です。
また、冷凍食品、レトルト食品、インスタント食品にも化学的な成分が多く使われている食品なので、身体を冷やす可能性が高いものです。
身体を温める陽性の食べ物を使った5つの食事レシピ
では陽性の食べ物をうまく使って身体を温めるにはどのようにしたらよいのでしょうか。たとえば身体を温めるためには、陽性の食べ物を以下のようなレシピで調理することがおすすめです。
1、ゴボウの甘辛揚げ
材料
- ゴボウ 1本
- 炒りゴマ 適量
- A醤油 大2
- A砂糖 大2
- A酢 大1
- 片栗粉 大1
作り方
- ゴボウを洗い、皮をそぎ、2mm程度の幅で斜めに切る
- ゴボウに片栗粉をまぶす
- ボウルにAを合わせ入れる
- フライパンに多めの油を入れてゴボウを揚げる
- 揚げたゴボウをAの入ったボウルに入れ、和える
- 皿に盛って炒りゴマを振る
2、ショウガリッチな豚のピリ辛炒め
材料(2人分)
- 豚 200g
- ナス 1本
- ピーマン 1個
- 小麦粉 適量
- 酒 適量
- Aショウガすりおろし 20g
- A醤油 大1
- A酒 大1/2
- Aみりん 大1/2
- A砂糖 大1/2
- A酢 小1/2
- A豆板醤 小1/2
- A山椒 適量
作り方
- 豚をビニール袋に入れて酒を合わせてもみこみ、小麦粉を振る
- ナスとピーマンを1口大に切り、ナスは水にさらす
- Aを混ぜ合わせる
- フライパンに油を引き、豚を炒める
- 豚の色が変わったらナスとピーマンを入れて炒める
- ナスがしんなりしたらAを回し入れてからめる
3、ひじきと大豆の炊いたん
材料
- ひじき 20~30g
- ニンジン 1/3本
- 油揚げ 1/2~1枚
- 蒸し大豆(缶詰のものでよい) 100g
- Aだし汁 1カップ
- A醤油 大2
- Aみりん 大2
- A酒 大2
- A砂糖 大1/2
作り方
- ひじきを水で戻す
- 戻ったひじきを適当な長さに切る
- ニンジンを細切りにする
- 油揚げはキッチンペーパーで挟み油を取ってから細切りにする
- ひじき、ニンジン、油揚げ、蒸し大豆、Aをすべてを鍋に入れ、20分煮る
4、モッツァレラチーズと鮭のアヒージョ
材料 (2人分)
- サケの切り身 2切れ
- セロリ 2本
- モッツァレラチーズ 60g
- オリーブオイル 適量
- おろしニンニク 大1
- 細切りの唐辛子 適量
- 塩 適量
作り方
- サケに塩を振り、ラップに包んで冷蔵庫で1時間以上置く
- セロリを水洗いし、茎は1.5cm、葉は3cに切り、分けておく
- モッツァレラチーズを7mmに切る
- スキレットまたは小ぶりのフライパンを熱し、オリーブオイルを入れ、細切り唐辛子、おろしニンニク、塩を入れ、中火で熱して香りを出す
- サケの皮の方を下にして強火で焼き、焦げ目がついたらひっくり返し、両方焼けたらフライパンから出す
- セロリの茎をフライパンで炒め、しんなりしたらセロリの葉を入れてフタをし蒸す
- 中火にしてサケを戻し、再度フタをして蒸す
- モッツァレラチーズを載せ、溶けるまで蓋をして蒸す
5、かぶの豆乳スープ
材料(2人分)
- カブ 大きめのものを1個
- ニンジン 1/2本
- タマネギ 1/2玉
- 水 200ml
- 塩コウジ 大1+1/2
- 豆乳 150ml
- コンソメ 大1/2
- パセリ 適量
- オリーブオイル 適量
- 塩 適量
作り方
- かぶは1/4に、ニンジンは乱切り、タマネギを角切りにする
- 鍋にオリーブオイルを入れ、かぶ、ニンジン、タマネギを入れて軽く炒める
- 水と塩コウジを入れ、野菜に火が通るまで煮る
- 豆乳とコンソメを入れ、塩で味を整える
- 器にもってパセリを散らす
まとめ
いかがですか。
食べ物に陰性と陽性があり、陽性の食べ物を摂れば身体が温まることがお分かりいただけたでしょうか。冷え性だけではなく、身体が冷えると身体のいろいろなところにトラブルが発生します。何より、気持ちが億劫になって活動できなくなります。
そのような時には陽性の食べ物を積極的に食べて身体を温め、アクティブに活動できるようにしましょう。
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