もくじ
DHAとEPAについて簡単に復習
DHAとEPAは必須脂肪酸のオメガ-3
必須脂肪酸とは、人間が自分の体内では生成できない成分で、健康に生きていくためには、まさに「必須」の栄養素です。さらに必須脂肪酸は、その分子構造によってオメガ-3とオメガ-6に分かれます。
DHAとEPAはこのうちオメガ-3に分類される栄養素です。
オメガ-6は比較的、日常普通に食べている食品で十分の摂取できていますが、オメガ-3は不足していることが多いので、積極的に摂取していくことが必要です。
EPAとは?
そのうちのEPAとはどのようなものなのでしょうか。
EPAについては研究がかなり進んでいる
EPAは1960年代にその効果が発見された栄養素です。それ以来、医薬品メーカーが研究を重ねているため、現在ではEPAの効果のメカニズムはほぼ解明され、EPA純度100%の医薬品も発売されています。
EPAの効果は?
明確になっているEPAの効果は以下のようなものです。
- 血液の状態を健康にし、血栓をできにくくする
- 高脂血症を予防する
- 動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞を予防する
DHAとは?
一方DHAはどうなのでしょうか。
DHAには未研究の部分が多い
DHAは1980年代後半に「頭がよくなる栄養素」としてマスコミに取り上げられ、一躍ブームになったものです。しかしEPAのようには科学的に研究されていない部分も多く残っています。
DHAの効果は?
しかし科学的に解明されていないのはEPAと比較した場合の話であって、現在でも実験と研究は進んでいますし、また部分的にその効果が証明されていることもあります。それらを踏まえれば、DHAの効果は以下の通りです。
- 脳を活性化させ、集中力、記憶力、理解力を高める
- 血液をサラサラにする
- 動脈硬化による脳梗塞、心筋梗塞を防ぐ
- 花粉症やアトピー性皮膚炎を緩和させる
- 視力の改善させ、目がかすむことを防ぐ
- 大腸がんや乳がんを予防する
DHAもEPAも魚に豊富に含まれる
DHAもEPAもそれそ効果的に食品で摂取するためには、魚を食べることが一般的です。青魚のDHAとEPAの含有量は、牛肉などに対して何百倍もあるからです。
しかし、後でも書きますが、毎日魚料理を作り、食べることが難しい場合はサプリメントの力を借りてもよいでしょう。
フィッシュオイルとの違いは?
ここまで読んできて、DHAやEPAを魚で食べることと、今使っているフィッシュオイルで摂取することはどこが違うのか、よくわからなくなっている人もいるでしょう。
フィッシュオイルは「魚油」ですので、まさにマグロ、サーモンと言った脂分の多い魚のエキスです。そのエキスには当然DHAもEPAも含まれているので、フィッシュオイルを摂ることはことは効率的にそのDHAとEPAを摂取していることにもなります。
ですから今フィッシュオイルを料理で使ったり、サプリメントとして飲んでいる場合は、それを続けましょう。
DHAとEPAの摂取量の目安は?
大人のDHAとEPAの摂取量の目安
ではDHAとEPAはどのくらい摂取することがおすすめなのでしょうか。
厚生労働省が発表している2015年版の「日本人の食事摂取基準」では、オメガ-3の1日の摂取目安量が挙げられていいます。それによれば、大人の男性なら2.0g~2.4g、女性なら1.6g~2.0gが適切となっています。
妊娠中の摂取量の目安は?
では妊娠中、あるいは授乳中の場合はどうなのでしょうか。その場合は、妊娠中でも授乳中でも同じく、1.8gとなっています。
子供は?
子供の場合、生後1年までは0.8g~0.9g、小学校に上がるまでは0.7~1.3g、小学生は1.3~1.7gとなっています。
筋トレをしている場合は?
筋トレをしている場合に必要なDHAとEPAの量は、厚生労働省としては発表されていません。またその点について明言している医療関係者もいないようです。
しかし、DHAとEPAサプリメントを発売している多くのメーカーの、サプリメントの1日の標準量から見ると、だいたいDHAとEPAで2.0~6.0gの幅での摂取が勧められています。
犬は?
犬などのペットにとってもDHAとEPAは有効な栄養成分です。実際、犬用のDHAとEPAのサプリメントが発売されているほどです。しかし適切な摂取量まで示しているメーカーはないようです。
ただ、先ほど挙げた「日本人の食事摂取基準」では、人間の場合の成人男性の標準体重を65㎏程度に設定しています。つまり、オメガ-3であれば体重1㎏に対して、0.03g~0.04gです。
ここから換算して、体重10kg未満の小型犬であれば0.3g程度、10㎏~20㎏の中型犬であれば.0.5g程度、20㎏以上の大型犬であれば0.7~1.0g程度のDHAとEPAをあげればよいでしょう。
ただし、最近よく見かける、トイプードルなどは体重が5㎏にも満たない場合が多いので、体重1㎏に対して、0.03g~0.04gという計算で最適なDHAとEPAの量を計算しましょう。
含有量別おすすめサプリ
DHAとEPAは魚で摂ることがおすすめですが、毎日魚が食べられない、調理の時間がない、メニューにバリエーションがつけられない、魚が苦手という場合は、サプリメントで摂取してもよいでしょう。ここではおすすめサプリを含有量順にご紹介します。
DHA/ネイチャーメイド(大塚製薬)
ナチュラルな素材を使っているイメージのあるネイチャーメイドシリーズですが、その中の「DHA」も人気です。1錠あたりのDHA配合量は今回ご紹介する中ではトップです。
含有量(1錠あたり)
- DHA 144mg
- EPA 23mg
価格
1,680円(税抜き)
DHA30日分/DHC
DHCの「DHA30日分」は、DHAの配合量とそれに対する価格の安さの点で業界でもトップクラスです。
含有量(1錠あたり)
- DHA 127.5mg
- EPA 27.5mg
価格
1,191円(税抜き)
青魚DHA/アサヒ
アサヒグループの「青魚DHA」にはDHAだけではなく、EPAもα-リノレン酸も配合されています。
含有量(1錠あたり)
- DHA 100mg
- EPA 20mg
価格
1,650円(税込み)
DHA&EPA+ビタミンD/味の素
味の素のサプリメントでは、DHAとEPAだけではなく、骨を強化し、神経伝達をスムーズにするビタミンDも配合されています。
含有量(1錠あたり)
- DHA 75mg
- EPA 25mg
価格
2,052円(税込み)
まとめ
いかがですか。
DHAとEPAについての理解が深まったのではないでしょうか。これら2つの栄養素は意識しなければ不足してしまいます。ぜひ以上の解説を参考にDHAとEPAを摂取して、健康な身体作りを目指しましょう。
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