もくじ
タンパク質の必要摂取量は?
プロテインの説明の前に、その主成分であるタンパク質の解説をしましょう。
まず、タンパク質は脂質や糖質と並ぶ3大栄養素で、身体にとってなくてはならないものですが、では1日にどの程度の量を摂取すればよいのかご存知ですか。実はその必要量は以下の式によって求められます。
1日に必要なタンパク質量(g)=自分の体重(kg)×体重1kgあたりのタンパク質必要量(g)
通常の生活を送っているときに、この体重1kgあたりのタンパク質必要量は0.8gです。したがって体重50㎏の人の場合、タンパク質は、50㎏×0.8g=40g必要です。
しかしダイエット中はダイエットによって必要な栄養素が不足するので、その分タンパク質で補う必要があります。したがって、ダイエット中に必要なタンパク質は1㎏あたり1.4~1.8gです。ですので50kgであれば、50㎏×1.4~1.8g=70g~90gになります。
つまりダイエットしているときほど、タンパク質は必要だということです。
タンパク質が不足すると?
タンパク質は筋肉や内臓、あるいは遺伝子のレベルまで含めて多くの役割を果たしています。具体的には以下のような働きです。
- 内臓、筋肉、皮膚、骨、歯、毛髪、爪などの身体の原料
- 神経伝達物質の原料
- 免疫機能を高める成分
- 酵素を構成する成分
ですからタンパク質が不足するということは以上の機能がマヒしていくということです。具体的には以下のようなトラブルが身体に発生します。
筋肉量が減少する
ダイエットのために低カロリーの食事をしていても、身体は自分を維持するために必要なエネルギーをどこからか調達してきます。
その時にタンパク質が十分にあればよいですが、それが不足すると、その不足分を筋肉を分解することで得ようとします。ですのでタンパク質が不足すると筋肉量が減少していきます。
肌トラブルが起こる
人間の肌はタンパク質でできています。なおかつ肌の新陳代謝であるターンオーバーもタンパク質があるからこそ、正常に行われています。
したがって、タンパク質が不足すると、ターンオーバーが正常に行われなくなり、皮膚内部の肌のハリ、ツヤ、弾力を維持するコラーゲンが不足してしまうため、肌にあらゆるトラブルが発生します。
集中力や思考力が低下する
人間の思考は脳に栄養があるために問題なく行われています。その栄養とはタンパク質です。したがってタンパク質が不足すると、集中力が衰えたり、思考力が低下してしまいます。
憂鬱な気分になる
またタンパク質はドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質の原料です。これらの神経伝達物質があるために人間の感情は平静を保っているので、これが不足すると、意味もなく憂鬱になったり、不安になったり、イライラしたりしてしまいます。
プロテインとはどういうもの?効果は?
このようにタンパク質は身体にとって非常に重要なものです。プロテインとは、英語の意味が「タンパク質」であるように、タンパク質が主成分の食品です。ただ、食品でありますが、運動などの後に筋肉をつけるために摂取するものなので、どちらかというとサプリメントに近い存在です。
このプロテインを摂取することで、上で挙げたタンパク質の不足によるトラブルを回避できます。
すなわち、筋肉量が維持でき、肌がツヤツヤとハリを持ち、さらに思考力が豊かになって、気分も晴れやかになる、ということです。さらに筋肉量が増えることで、基礎代謝量が増えるため、痩せやすい体質にもなります。
プロテインの4つの種類とは
そのプロテインは原料によって4つに分類できます。それは以下の通りです。
1 ホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳が原料です。具体的には牛乳からチーズや脂肪分を分離した乳清、すなわちホエイのことです。そのホエイにはシミやしわを防止するアンチエイジング効果もあると言われています。
ホエイプロテインの特徴は、身体への吸収速度が速い点です。摂取後だいたい1~2時間で血中に吸収されるため、運動の直前、直後の栄養補給に向いています。
ですからヨガを含めて、身体を動かす時にはふさわしいプロテインです。
2 カゼインプロテイン
カゼインプロテインも牛乳が原料です。ただしホエイプロテインと異なる点は、吸収に6~7時間かかることです。したがって、運動前後の摂取には向いていません。しかし逆に、ゆっくり吸収されるため「腹持ち」がよく、ダイエット中に空腹を感じた場合など、間食として摂取するのに向いています。
3 ソイプロテイン
ソイプロテインの「ソイ」とは大豆のことです。つまりソイプロテインとは大豆を原料にしたプロテインです。
ソイプロテインもカゼインプロテインのように、吸収効率が低いです。ということはすなわち、腹持ちがよいので、ダイエットするときには最適だということです。
また大豆には女性ホルモンと構造が似ているイソフラボンが含まれています。したがってソイプロテインを摂取することで、ホルモンバランスが改善し、生理不順が治ったり、女性らしい身体をもたらしてくれます。
さらにもう1つ大豆にはサボニンという成分も含まれています。サポニンには老化を防ぐ抗酸化作用があります。
ですからダイエットをする場合、あるいは牛乳や卵のアレルギーがあってホエイプロテインを摂取できない場合にはソイプロテインがよいでしょう。
4 エッグプロテイン
エッグプロテインは卵が原料です。しかし卵白しか使われないため、コレステロールや脂肪分はなくとてもヘルシーです。
エッグプロテインにはアルブミンというタンパク質が含まれており、これは点滴の素材と同じです。つまり、非常に身体になじみがよく、筋肉を付けやすいプロテインなのです。
ただし値段が高いため、お金をかけてもよいので効率よく筋肉をつけたいという人向けです。
たくさんのプロテインブランドの中から自分に合ったものを
以上のようにプロテインには、4つ種類があり、ぞれぞれ効果効能と、どのような時に摂取したらよいかが違っています。ですから、プロテインを選ぶ場合には、自分が何をプロテインに求めるのかをよく考えましょう。
具体的には
- 内容成分:商品によってはタンパク質にビタミンなどほかの栄養素を配合しているものがあります。
- 1回の摂取量:タンパク質の純度によって、1回の摂取量が異なります。純度90%で50g摂取するものを、純度80%のプロテインで摂取しようとしたら、必要量は56gです。
- 味:飽きずに飲み続けるためには味の種類が多い方がよいでしょう。
- 価格:プロテインは毎日飲むものです。ですから、費用が高額すぎて経済的に厳しいものはふさわしくありません。
- 形状:粉タイプ、ドリンクタイプ、ゼリータイプがあるので好みで選びましょう
- 安全性:日本で市販されているものは安全性は保証済みですが、海外通販などで手に入れる場合、遺伝子組み換え原料を使っていないか、ホルモン剤を使用していないかなどを確認したほうがよいでしょう。
まとめ
いかがですか。
プロテインは同じプロテインでも原料によって4種類あり、それぞれどのような目的にふさわしいかが違っています。ですから、飲むときには自分の目的に合ったものを選びましょう。
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