もくじ
左右開脚は多くのヨギー、ヨギーニにとって憧れです!
左右一直線に伸びた足、しっかりと立った骨盤、まっすぐな背中。
左右開脚できるようになるためには、どうすれば良いのでしょうか?
憧れの左右開脚ができるようになる方法・鍵は股関節にあり!
左右開脚には、股関節の柔らかさが重要です。
この記事では、股関節が硬い原因と、股関節を柔らかくするために効果的なヨガのポーズを紹介します。
その前に、見た目の華やかさを抜きにして、そもそも左右開脚ができる=股関節が柔らかいとどんなメリットがあるのかについて、見てみましょう。
股関節が柔らかいとこんなにメリットが!
左右開脚できなくたって、いいわよ。
と、開き直っているあなた……股関節が柔らかくなると次のような良い点があります。
- 血行が良くなり、基礎代謝がUP!
股関節は、上半身と下半身をつなぐジョイント部分です。その柔軟性を高めることで血行がよくなり、基礎代謝アップ、ひいてはダイエットにつながります。 - むくみ、老廃物の蓄積がなくなる
血行だけでなくリンパの流れも良くするため、むくみや老廃物の蓄積が少なくなり、疲れにくい体、疲れても回復しやすい体をつくれます。 - 運動や日常生活でけがをしにくくなる
足が前後左右に開き、上がりやすくなるため、転倒防止などに効果的です。 - 姿勢の悪さ改善
股関節から生じたゆがみは、骨盤、背骨、肩、首、顔、頭蓋骨など、身体中に影響を及ぼします。股関節を整えてやることによって、身体全体のゆがみ、姿勢の悪さの改善につながります。
股関節はなぜ硬くなるのか
股関節が硬くなる要因は主に以下の3つが考えられます。
- 筋肉が硬い
- 筋膜が硬い
- 骨
1、2は、筋肉強化や筋膜リリースなどである程度改善できます。「1.筋肉が硬い」について、股関節を左右に開くための鍵となる筋肉は主に次の3つです。
- 中殿筋
- 内転筋群
- 腸腰筋
中殿筋の役割
中殿筋の働きは、主に股関節の外転(外側に開く)です。中殿筋が硬いと、大腿骨を股関節で大きく外旋するポーズにおいて制限を与えます。
内転筋群の役割
内転筋群は、大腿骨の内側にある筋肉5つ(大内転筋、恥骨筋、短内転筋、長内転筋、薄筋)の総称です。働きは、股関節の内転(内側に閉じる)です。これら内腿の筋肉が伸びることにより、股関節から上体がしっかりと起こせるようになります。
また、中殿筋の拮抗筋(主動筋が収縮すると弛緩する筋肉)であるため、内転筋群が柔軟でないと、中殿筋を収縮が制限されます。
腸腰筋の役割
腸腰筋は大腰筋と腸骨筋という二つの大きな筋肉の組み合わせで、骨盤を起こす役割があります。
ここでは、「中殿筋」を「ゆるめる・伸ばす(ストレッチ)」ために効果的なヨガのポーズを4つご紹介します!
左右開脚をする際、中殿筋は「縮んで」います。しかし、筋肉は伸ばす、縮めるという相反する動きを交互に行うと効果的にゆるめることができるため、縮める動きの前に、伸展させる動きをやってみましょう!
中殿筋とは
中殿筋は、大殿筋の前に位置する扇形の筋肉です。
筋肉の両端は骨に付着していて、体幹に近い方を起始部、遠い方を停止部といいます。中殿筋の場合は、腸骨外側面(腸骨は骨盤の主要な骨)が起始部、大転子(太ももの骨(大腿骨)上端の一部)が停止部です。起始部と停止部を引き離すことによりストレッチ効果が得られます。
中殿筋の働きは、主に股関節の外転(外側に開く)です。中殿筋が硬いと、大腿骨を股関節で大きく外旋するポーズにおいて制限を与えます。
お尻の筋肉・中殿筋をゆるめるヨガのポーズ4選
中殿筋を緩めるヨガのポーズを4つご紹介します!
キープ時間はあくまで目安です。ご自身の身体の状態や、ヨガの練習に当てられる時間によって、調整して下さい。
練習頻度は、できれば毎日行った方が良いですが、週2~3回、あるいは一回など、最初は継続しやす頻度で行い、徐々に増やしていくと良いでしょう。
アンクルトゥーニー(足首を膝に乗せるポーズ)
キープ時間目安:1~2分(片方)
- 仰向けに寝て両ひざを曲げ、足首は90度に曲げる。右ひざの上に左足のかかとから外くるぶしのあたりをのせる。左ひざが外側に開いた状態。
- 左手を左足と右足の空間から差し込み、右ひざの上で両手を組む。
- 左ひざを体から遠ざけるように意識しながらキープ。左股関節とお尻の伸びを味わう。
- 組んでいた両手をほどき、左足を右足から外して両足の裏を床につける。
- 反対側も同様に行う。
スリーピングスワン
キープ時間目安:2~3分(片方)
- あぐらをかくように座り、両手を床につく。
- 右足を後ろへ伸ばし、左足は膝を曲げたまま、すねがマットの短い方の縁と平行になるようにする。難しい場合は左のつま先を右の脚の付け根あたりにおく。
- 両手はマットに置いたまま、吸う息で背筋を伸ばし、吐きながら手を前へスライドさせ、上半身をゆっくり前へ倒す。
- 無理のないところで止め、キープする。左の外腿とお尻がストレッチされる感覚を味わいながら呼吸を続ける。
- ゆっくりと起き上がり、身体を左に傾け、右足を前へもどす。
- 反対側も同様に行う。
スパイナルツイスト
キープ時間目安:1分程度(片方)
- 仰向けになり、右ひざを曲げ胸の方に引き寄せ、左手を右ひざに沿える。右手は方の高さに伸ばし、手のひらを下に向ける。
- 吐く息で右ひざを左側へ倒す。顔は右側をむく。この時、右の肩が床から浮かないように注意。
- 足の力は抜き、足の重みで右ひざが床の方へ沈む感覚、右のお尻が伸びる感覚を味わう。
- 足を真ん中に戻し、仰向けに戻る。
- 反対側も同様に行う。
マリーチアーサナC
キープ時間目安:1~2分(片方)
- 長座で座り、足首は90度に曲げる。座骨でしっかりと床を押し、骨盤が後ろに傾かないように注意する。
- 左ひざを自分の方へ引き寄せ両手で抱える。
- 左ひざを右手で抱え、左手はお尻の左斜め後ろあたりに置く。
- 息を吸いながら背筋をピンと伸ばし、吐きながらお腹、胸、肩の順に上半身を左へねじる。首は無理にねじる必要はない。目線は後ろ。
- このままキープする。吸う息で背筋を伸ばす意識、吐く息でねじりを深める意識をする。
- 吐きながら体を正面に戻し、左足を伸ばす。
- 反対側も同様に行う。
いかがでしたか?
左右開脚に必要な中殿筋の柔軟性。この記事では、中殿筋を「伸ばす」ポーズをお伝えしました。
体はいっぺんに柔らかくはなりません。でも、練習すれば少しずつ柔らかくなります!
焦らずに、伸びているところ、縮んでいるところを意識しながら一つ一つのポーズをしっかりと行いましょう。
体の感覚を常に意識すると、変化に気付きやすいですよ。変化に気付くとモチベーションも上がります!
憧れの左右開脚を目指して、頑張りましょう!