寝る前に夜ヨガ!快眠のためのヨガポーズ8選

日々イキイキと過ごすために『快眠』で1日の疲れを取り除き心と身体を滋養することはとても大切ですね。ここでご紹介する夜ヨガのポーズは、疲れていても、ヨガ初心者の方でも気軽に取り組める内容です。寝る前の10分を使ってぜひお試しください!

眠りの質は不安定

大事な試験や仕事を控えた前の晩に緊張して眠れなかった経験、ありませんか?ふとした生活リズムの崩れやちょっとした心配事など、些細な理由でも寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりしますよね。ストレス社会といわれる現在、毎晩ぐっすりと眠ることは意外と難しいのです。

快眠のための2大要素

人は、朝眠りから覚めた時の感覚で『良く寝られた』『寝られなかった』と判断をします。起き抜けに気持ちよく『良く寝た!』と思えるためには、質の良い睡眠で心身の疲労を十分に取り除けていることが必要です。
眠りの質をアップさせるために睡眠中の私たちの身体はどのような状態であればよいのか、2つのポイントは次の通り。

1.深くリラックスできている

『心身ともにリラックスできる』とは、リラックス神経とも呼ばれる副交感神経(自律神経の一つ)がきちんと働いているということ。日中はイキイキと活動するための交感神経が働いているので、就寝時における交感神経優位から副交感神経優位へスムーズに切り替えが大切です。

2.寝返りがスムーズにできる

寝返りには快眠のための大切な役割があります。布団の中の温度や湿度を調節するとともに、就寝中の血液やリンパ液の流れを促してくれるのです。
スムーズに寝返りを打つには、寝返りに関わる筋肉がほぐれていることが大切です。胸や背中、腰回り、太ももあたりが主要部分です。

無理なく継続できる快眠!夜ヨガポーズ8選

1日頑張って働いた後にハードなヨガはなかなか大変…そこで、お風呂上りのリビングや就寝前のお布団の上で気軽にできる、リラックス&寝返りの筋肉ほぐしにフォーカスした快眠ヨガポーズをご紹介します♪ヨガマットがなくても大丈夫!

※ポーズ中は吐く息に意識を向け、ゆったりとした腹式呼吸を行いましょう。それにより、リラックスを促す副交感神経を優位にしていきます。
※『吸いながら』『吐きながら』は呼吸の指示です。

①壁を使った足上げのポーズ(ヴィパリタ・カラニ)

 背中・腰を土台にした安全で簡単な逆転ポーズ。

【効果】

  • 足を上げることで下半身の血流が上半身へ流れるので、血行が促され全身がほぐれる
  • 足のむくみ解消

【やり方】

  1. 壁の真横に座ります。床(マット)の上に直接座ってもよいですが、写真のように畳んだブランケットや座布団を敷くとリラックス効果が高まります。
  2. 両手を床につき、両脚を壁に沿わせながら天井方向へ。両膝を伸ばし、上半身を床に下ろします。
  3. 太ももの後ろのストレッチが強すぎたら、ブランケットごとお尻を壁から少し離しましょう。
  4. 鎖骨を左右に開き、肩先を床へ下ろして肩・腕リラックス。手の平を上に向けて。
  5. 怖くなければまぶたを閉じて呼吸に意識を向けていきます。数分ポーズをキープ。
    ※そけい部を床方向に押しつけ、ポーズの安定した土台を保ちます。
    ※両脚をまっすぐ伸ばす以外に、両脚を開いたり合せき(足裏を合わせて両脚を開く)にしたりするのもおすすめです。

【終わり方】
両膝を軽く曲げてから、両脚を壁づたいに左右好きな側の床に下ろします。

【禁忌】
生理中、緑内障

②椅子を使った鋤(すき)のポーズ(ハラーサナ)

背骨ストレッチ効果の高い逆転ポーズを椅子を使って気軽にトライ♪

【効果】

  • 足を上げることで下半身の血流が上半身へ流れるので、血行が促され全身がほぐれる
  • 首・肩回りの深いストレッチ
【やり方】
  1.  頭の30センチ向こうに椅子がくるように仰向けになり膝を立てます。
    ※首(頸椎)の自然なアーチを守る為、肩〜腰の下に畳んだブランケットを2〜3枚敷きましょう(写真をご参考に)。
  2. 肩・腕・手で床を押しながら、腰を持ち上げつま先を座面に。
  3. 両手を腰に。吸いながら背筋を伸ばしてお尻を天井方向へ(赤の矢印)。膝も伸ばしましょう。
    ※つま先は座面、肩は床を強く押し続けます(黄の矢印)。
    ※肩甲骨を背中にしまい込むようにして、胸を開きましょう(水色の矢印)。
     
  4. 両手を腰から離し、床の上で指を組んで、肩と腕全体で床を押します。
    太もも(真上)を見ながら数呼吸ポーズを保ちましょう。
    ※3の状態(手を腰に当てた状態)でポーズを保ってもOK。
    ※背骨が伸び、つま先が付くならば、床上や椅子より低い台の上につま先をおいてもOK。
終わり方】
組んだ指をほどき膝をゆるめ、背中の上部から床に下ろしていき、1に戻りましょう。
【禁忌】
生理中、妊娠中、喘息、高血圧

鋤のポーズの関連ページはこちら

③支えのある子供のポーズ(サーランバ・バラーサナ)

畳んだ毛布に身体を委ねるリラックス効果バツグンのポーズ。

【効果】

  • うつぶせ姿勢で気持ちを落ち着かせる
  • 寝返りに大切な背中や腰回りをゆるめる

【やり方】

  1. 硬めの毛布等を折り畳んで、縦65センチ、横30センチ、高さ15センチ程度の支えを用意し、それを両ももで挟むように座ります。
    ※写真では、毛布とヨガボルスターを組み合わせて支えを作っていますが、毛布だけで作るのでも構いません。
    ヨガボルスターなどの道具について解説ページはこちら

  2. 吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら上半身を前に倒して支えの上に休めます。顔は左右好きな方に向けましょう。
    ※頭~股関節が床と平行になるくらいの支えの高さが適当です。必要があれば高さを調節しましょう。
  3. 腕を楽な位置に休め、身体の背面の伸びを感じながら全身リラックス。
    目を閉じ、ゆったりとした呼吸を味わいながらポーズをキープします(1分~数分)。
  4. 顔を反対側に向け、3と同じ時間ポーズをキープします。

【終わり方】
両手で床を押しながら、吸う息とともに上体を起こして1に戻ります。

【禁忌】
足首・膝のケガ
※妊娠している場合は、腹部に圧がかからない範囲で行いましょう。

④支えのあるねじりのポーズ(サーランバ・ジャタラ・パリヴァルターサナ)

上記③にねじりの刺激を加えた身体スッキリ&心リラックスのポーズ。
※上記③と同じ支えを用意しましょう。

【効果】

  • 胴体・腰のあらゆる筋肉を刺激し、ほぐす
  • うつぶせ姿勢で気持ちを落ち着かせる
  • ねじり姿勢×深い呼吸で腹部の内臓をマッサージし元気にする

【やり方】

  1. 右腰が支えの端に触れるように正座になり、脚を左側にくずします。
  2. 吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら上半身を右にねじりつつ、両胸を支えの上に休めます。顔は右に向けて。
    ※頭~股関節が床と平行になるくらいの支えの高さが適当です。必要があれば高さを調節しましょう。
  3. 腕を楽な位置に休め、全身の力を抜きます。
    目を閉じ、ゆったりとした呼吸を味わいながらポーズをキープします(1分~数分)。
  4. 両手で床を押しながら、吸う息とともに上体を起こして1に戻ります。
  5. 反対側も同様に行いましょう。

【禁忌】
背骨のケガ

⑤魚のポーズ(マツヤーサナ)

胸を大きく開く、寝る前のリフレッシュポーズ。

【効果】

  • 胸を大きく広げることで、身体の前面の筋肉をほぐすと同時に睡眠時の呼吸をスムーズにする
  • 頭頂のツボ(百会)を刺激することで、自律神経の働きを整え不眠を改善する

【やり方】

  1. 仰向けになり、両ひじを中央に寄せ両手(手の平が下)をお尻の下に敷きます。
    ※両手は、重ねても、左右に並べてもOK。
  2. 両膝をまっすぐ伸ばし、つま先も遠くに伸ばします。
  3. 吸いながら手とひじで床を押し、胸を引き上げます。同時に頭の接地面が後頭部⇒頭頂へと移ります。
  4. 両ひじを中央に寄せ、さらに胸を高く上げ、胸の開きを感じましょう。数呼吸ポーズをキープ。
    ※頭頂をやさしく床に押し当てるようにすると、百会のツボを刺激できます。
    ※首が辛い場合は、ポーズを短めに行うか、下の写真のように頭を持ち上げましょう。

【終わり方】
吸いながら頭を持ち上げ、吐きながら背中を床に下ろしましょう。

【禁忌】
首のケガ 

魚のポーズを詳しく知りたい方はこちら!

⑥座位の前屈(パスチモッタナーサナ)

 外部刺激をシャットアウト!意識を内側へ向けるリラックスポーズ。

【効果】

  • 身体の背面全体のストレッチによる背中ほぐし&下半身の血行促進効果
  • 顔を伏せることで意識を自分の内側へいざない、気持ちを落ち着かせる

【やり方】

  1. 両脚を前に伸ばして座ります(杖のポーズ)。
    ※腰が丸まる場合は、座布団や畳んだ毛布の上に座って無理なく背筋を伸ばしましょう。
    ※脚を伸ばすともも裏が痛い場合は、膝は曲げてOK。
  2. 吸いながら両手を天井へ。 長い背骨を意識します。
    ※肩は力を抜いて耳から程よく離しましょう。
  3. 吐きながら、胸を前へ押し出すイメージで上半身を倒します。
    ※かかとを押し出す意識を持ち続けましょう。
  4. 吸う息で背筋を伸ばし、吐く息で上体を少しずつ倒すことを何度か繰り返して前屈を深めていきます。
    ※身体の背面を思い切り伸ばすためには、背骨と腰を丸めずに前屈するのがポイント!必要であれば膝を曲げてまっすぐな背中と腰を優先させましょう。
  5. 4を繰り返して前屈が十分に深まったら、次の吐く息で全身の力を抜きます。背中が丸まってしまってOK。
    目を閉じ、ゆったりした呼吸とともにリラックスな時間を持ちましょう。

 【終わり方】
吸いながら、丸まった背中をゆっくりと立てるように上体を起こし、完全に上体が起き上がったら吐き切ります。

【禁忌】
腰痛(十分に膝を曲げて行う)・妊娠中(脚を開いて腹圧をかけない)・喘息・下痢

⑦仰向けの合せきのポーズ(スプタ・バッダコナーサナ)

お布団の中でもできる♪心と身体を開く簡単ポーズ。

【効果】

  • 股関節や内ももをゆるめ、血流を促すことで心身をリラックスさせる
  • 背骨や腰のゆがみを整え、ゆがみによる緊張を取り除く

【やり方】

  1. 仰向けになり、膝を立てます。
    ※頭の下に枕があってもOK。あごは軽くひきましょう。
  2. ひざを左右に開き、左右の足裏を向かい合せます。
    ※足裏同士がぺったりつかなくてもOK!
  3. カカトの位置を脚の付け根に近づけたり遠ざけたりして、心地良い位置を見つけましょう。
  4. 肩をリラックスし、両うでを楽な位置で休ませます。
    ※手の平は天井に向けましょう。
  5. 目を閉じ、ゆったり呼吸して、好きなだけの時間ポーズを続けてみましょう。
    ※股関節が辛い場合は、膝や太ももの下に丸めたタオル等を敷き、股関節への負荷を減らしましょう。

【終わり方】
ゆっくりと膝を立て、1に戻りましょう。

【禁忌】
股関節・膝のケガ

⑧屍のポーズ(シャバーサナ)

夜ヨガならば、このまま寝てOK♪ヨガの締めのポーズ。

【効果】

  • 全身の力を極力抜くことで深いリラックスを促し、疲労を回復する

【やり方】

  1. 仰向けになり、両足を肩幅程度に開きましょう。
    ※頭の下に枕があってもOK、あごは軽く引きましょう。
  2. 肩の力を抜き、両うでは体側から少し離した位置で伸ばします。
    ※手の平を上に向け、肩先を床に下ろすことで胸を開きましょう。
  3. 目を閉じ、ゆったりと呼吸を続けます。
    ※吸う息のたび、身体のあるパーツへ意識を向け、吐く息のたび、そのパーツから力みを逃がしていくプロセスを繰り返しましょう。

    ※腰が辛い場合は、膝下に丸めた毛布等を置き、腰をゆるめてポーズを保ちましょう。

【終わり方】
手足を少しずつ動かし、身体を横に倒してから、ゆっくりと上体を起こします。
※このまま寝てしまっても構いません♪

【禁忌】
腰痛(ひざ下に支えを入れて行う)

まとめ

いかがでしたか?お家にある身近なものを支えに使うことで快眠効果を高めるポーズをご紹介しました。

就寝前にスマホやPCを使用する習慣は脳を刺激し活性化させ、深い眠りの妨げになってしまいます。

ぜひ、お休み前の新習慣として、心も身体も喜ぶ♡簡単夜ヨガを取り入れてみて下さい。

1~2ポーズだけでも効果があるはずです!

 

東京都豊島区育ち、練馬区在住。
新卒就職後間もなく始めたヨガは、デスクワークと満員電車で疲れる身体、オーバーヒートする脳に安らぎを与えてくれました。
結婚・出産後、ヨガをもっと知りたいという思いが高まり、ファーストシップでRYT200の勉強を開始、2016年3月に卒業。
今は小学生と幼稚園児の子育てをしながら、初心者・初級者の方にヨガを伝えつつ学びも継続中。
クラスではアライメントを大切に伝え、ポーズ中(=on the mat)の心身への意識やゆったりした呼吸を日常生活(=off the mat)でも思い出し安らぎを感じてもらいたいと願っています。
最近は英語と日本語で同時にヨガを伝える『バイリンガルヨガ』も勉強中。

・資格
2016年3月 ファーストシップトータルヨガスクール主催 全米ヨガアライアンス認定(RYT200)修了。
2016年3月 ファーストシップトータルヨガスクール主催 陰ヨガ指導者養成講座修了
2016年8月 ファーストシップトータルヨガスクール主催 ヴィンヤサヨガ指導者養成講座修了
2017年8月 SUDARSHANA YOGA ヴィンヤサヨガ総合講座修了
2017年10月 Livewell Institute 陰ヨガ指導者養成講座修了
2018年3月 ヨギー ・インスティテュート チェアヨガトレーニング修了

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